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1千万人が悩む、下肢静脈瘤。数分の治療で悩み解消!

森本毅郎 スタンバイ!

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日本人の1000万人が悩んでいるという「下肢静脈瘤」について。この下肢静脈瘤は、見た目が悪いだけではなく、足のむくみ、だるさ、足のかゆみ、疲れ、こむら返り、など、様々な問題が起きます。その最新医療は!?森本毅郎・スタンバイ!」(TBSラジオ、月~金、6:30-8:30)の「日本全国8時です」12月26日の放送で、医学ジャーナリスト・松井宏夫さんが解説しました。

松井宏夫

 

★下肢静脈瘤って何?

足の下の方の静脈にコブができるのが、下肢静脈瘤です。足の下の方、特に膝から下の静脈瘤で、血流が悪くなり、静脈が、コブのようにモコモコと浮き出て、外見が気になる病気です。見た目が悪いということで、女性などにとっては辛い病気で、スカートを履きたくない、という方も。

★なぜ、下肢静脈瘤ができてしまうのか?

静脈は重力に逆らって、つま先から心臓へ、下から上へ向かって血液を流します。何もしなければ、血液は、重力通り、上から下へと流れてしまうので、そこで、逆流を防ぐために、下肢静脈には逆流防止の弁が付いています。ところが、それが壊れ、静脈の流れが悪くなることで、血液の逆流が起きて、静脈に血液がたまって、コブのようなものができてしまう。これが下肢静脈瘤の仕組みです。

★なぜ、静脈の弁が壊れてしまうのか?

弁が壊れてしまうのは、同じ態勢で足に負荷がかかることが理由と考えられます。そのため、ずっと同じ体勢を続ける仕事の方に多いと言われています。ずっと立っている仕事の人、あるいはその逆に、ずっと座っている人などが要注意。立ち仕事で言えば、美容師、教師、料理人、デパートの販売員など。座り仕事ということでは、ずっとパソコンと向かい合っている人などは要注意です。仕事の状況にもよりますが、日本では、男女比で、1対3と女性に多い病気です。

★命に関わる病気ではないけど・・・

確かに放っておいても、脚の切断に至ったり、命に関わる病気ではありません。ただ、放っておいて、自然に治ることはありません。症状としては、脚が痛い、だるい、重い、むくむ、つるといったことが起きます。夜には、脚がつって眠れないなど、苦しむ人も多い。進行すると、脚が黒く変色したり、皮膚の炎症や潰瘍が起きてきます。

★治療は、「血の流れ」を変える!

根本的に治すには、血管を治療していくことになります。治療法はいろいろありますが、共通するのは、ダメな血管を止めて、別のルートで血液を流す、という発想です。コブができた血管は、機能が低下しているので、その血管を取り除いて、あるいは、その血管を塞いで、別のルートで血液を流す、というわけです。

★軽度の場合は、固める!

まず、血管の拡張=膨らみが2ミリ以下の軽度の場合は、硬化療法になります。硬化というのは、硬くする、と書きますが、文字どおり、静脈を硬く固めます。具体的には、問題の静脈に細い針を直接注入し、固める薬を注入して静脈を固めます。こうすると、この静脈は使えなくなりますが、血液は、他の静脈を通るようになるので、問題はない、ということです。

★かつては静脈を引き抜くのが主流!?

これより膨らみが多い場合は、違う治療になります。これが最近、進化しているんです。以前は、足の付け根と膝の2箇所を切開して、悪くなった血管の中にワイヤを通す手術。これで、静脈とワイヤを結んで、ワイヤごと、弁の壊れた静脈を引き抜く手術でした。この場合、最低でも2日の入院が必要な上に、体に負担がかかるので大変でした。

★今では、数分で終わる治療に!

それが最近では進歩していて、数分で終わる治療になっています。2つほど、方法はありますが、どちらも、2年ほど前から、保険適用になっています。それは、「レーザー治療」と「高周波治療」というものです。どちらも、太ももの弁の壊れた静脈に機器を挿入し、焼いて閉じてしまう治療です。

★レーザー治療は?

レーザー治療では、静脈にレーザーファイバーを挿入して、レーザーで静脈を焼きます。と言うと、ファイバーの先端からレーザーが出るのを思い浮かべるかもしれませんが、この治療では、レーザーは先端だけではなく、ファイバーの管全体、360度、レーザーが出ますので、コブは均等に焼け、綺麗に線状になります。瘤はその後、そのまま残りますが、時間とともに吸収されていきます。

★高周波治療は?

もう1つ、高周波治療というのは、高周波電流を使う治療です。専用のカテーテルを挿入して、高周波電流で120度に熱して7センチずつ焼きます。これで、問題がある静脈を焼いてしまう、というわけです。レーザーも、高周波も、かかる時間は3分~5分で、局所麻酔で日帰りの手術です。

★下肢静脈瘤の予防は?

また、これらより、もっと症状が軽い場合は治療と予防の両方を兼ね、医療用の弾性ストッキングを使う治療があります。脚に適度な圧力を与える特殊な編み方で作られているもので、ストッキングで圧力を加えることによって、血液が心臓に戻りやすくします。ただしストッキングを使って症状を抑えられても、下肢静脈瘤が治るわけではありません。「下肢静脈瘤」の予防としては、立ちっぱなし、座りっぱなしに気をつけること。なるべく長い時間同じ場所に立っているのは避けるようにし、休み時間には、脚を心臓より高くあげて休憩しましょう。デスクワークの人も、休み時間にできるだけ歩き回ることが予防に繋がります。     

 

松井宏夫の日本全国8時です(リンクは1週間のみ有効)http://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=20161226080000

radikoで放送をお聴きいただけます(放送後1週間まで/首都圏エリア無料)