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震災時の電気火災に備えよう!「感震ブレーカー」を平塚市が無償配布

森本毅郎 スタンバイ!

森本毅郎・スタンバイ!ロゴ

昨日で阪神淡路大震災から22年が経ち、追悼行事も行われていましたが、けさは、今後の震災への備えとして平塚市が始めた取り組みを、「森本毅郎・スタンバイ!」(TBSラジオ、月~金、6:30-8:30)1月18の「現場にアタック」で、レポーター田中ひとみが取材しました。

田中ひとみ

★「感震ブレーカー」の無償配布を始めます!

平塚市が始めた地震対策について、まずは、平塚市災害対策課の榎堅吾さんのお話です。

平塚市 災害対策課 榎堅吾さん
地震発生時に電気が供給されていると、ファンヒーターなどの電気製品の転倒などにより火災となります。電気が復旧する時にも、切れたと思っていた電気製品が再び作動して、これが火元となって火災が発生します。大規模地震に発生した火災の約6割が電気関係による出火となっていて、そういった通電火災を防ぐために、「感震ブレーカー」というものを配布します。消防車両が進入しにくかったり、家屋が密集している延焼火災の危険性が高い地区の、約1万2000世帯が対象です。」

平塚市が今回配布する、「簡易型」の感震ブレーカーがこちらです。

森本毅郎スタンバイ!

「簡易型」感震ブレーカー。東急ハンズなどのホームセンターでも購入できます(2~4千円程)。

森本毅郎スタンバイ!

装置の白いレバーをブレーカーのスイッチに当てておきます。この状態ではブレーカーは【入】ですが、震度5強以上の地震を感知すると・・・

森本毅郎スタンバイ!

中のバネの作用によって、レバーが下方向に動き、スイッチを【切】の状態にしてくれます。

阪神淡路大震災や東日本大震災の時も、発生した火事の6割近くが、電気機器が原因によるものでした(例えばストーブや空の水槽など…)。このような事態を防ぐため、内閣府も3年前から感震ブレーカーの普及に向けた検討会を立ち上げ、自治体による補助金の制度も徐々に広まっていますが、平塚市では、市民の10%=およそ1万2000世帯に対して、無償で感震ブレーカーを配るということです。財源は、平塚市の全職員の給料を1%カットすることで確保しました。

★無償配布は嬉しいけど、すべての電源が切れるのは困る・・・

では、平塚市民はこの取り組みをどう思うか聞きました。

●「よろしいんじゃないか。二次災害がほとんど漏電で起きてるってあんまり認識無かったんだけど、個々の希望の家じゃなくて“面”でやると。非常に良いこと。
●「この前新聞か市報で見たが、うちは該当地域に当てはまらない。マンションの防災委員をしているが、必ず強い地震が来たらブレーカーを下ろすことが決められている。無料か安価で導入されれば、年配の人が多い地域なのでいいと思います。
●「つけてみようかなと思いましたけど、家はオール電化なので、落ちたら全部使えなくなっちゃう。そこら辺の迷いもありますよね。
森本毅郎スタンバイ!

きのう、平塚市で行われた感震ブレーカーの説明会。

森本毅郎スタンバイ!

メーカーによる実演の様子。皆さん熱心に聞いていました。

昨日、平塚市で行われていた、感震ブレーカー説明会では、50名ほどの参加者が熱心に話を聞いていました。また、街で聞いてみると、対象になっていない地域の住民からは「うちにも配って」という要望も出てきました。

★任意の電源のみを落とせる「コンセントタイプ」

一方で、平塚市の感震ブレーカーは、一気に全ての電源が切れてしまうことに抵抗を感じている方もいましたが、そういう人に適した感震ブレーカーもあるようです。感震ブレーカーに詳しい東京理科大学・国際火災科学研究科教授の関澤愛さんに伺いました。

東京理科大学 国際火災科学研究科教授 関澤愛さん
感震ブレーカーには『コンセントタイプ』という、それぞれのコンセントにつけて止める方法もあります。火災になりやすいような器具がついてるコンセントにつければそこから先だけ消してくれる。医療機器を使っているような方にも、医療機器がつながっている所にはつけずに、ストーブとか熱帯魚水槽がつながってる方だけにコンセントタイプのものを取り付けるという対応ができます。」

「コンセントタイプ」は、特に発火の危険性が高いストーブやこたつ、水槽のヒーターなどがつながっているコンセントの部分に取り付けることで、その部分の電源のみを切ることができます。特に医療機器など、どうしても電源が切れては困るものがある場合には、コンセントタイプがおすすめということです。

ただ、お値段は1万円以上するものもあり、「簡易型」の2~3千円と比べるとお高め・・・。平塚市では、より多くの世帯に感震ブレーカーを導入して欲しいという理由から簡易型を選んだということですが、他の自治体ではコンセントタイプや、配電盤に直接工事をして取り付けるタイプのものに対して設置・購入費用の補助をしている所もあるようです。

★普及が進まない理由の一つは「入手しにくさ」

ただ、全国的にみると普及にはまだまだ課題があります。再び、東京理科大学の関澤教授のお話です。

東京理科大学 国際火災科学研究科教授 関澤愛さん
少しずつ広がりつつはあるが、全国的に見るとおそらく数%も行っていない。感震ブレーカーの存在が知られていないが1番。2番目にいざ感震ブレーカーを取り付けたいといったときに、一般の人にはどこに行けば買えるのか?どこに頼めばつけてもらえるのか?購入希望者が購入方法を知る道筋がまだ確立していない。電気ブレーカーを作っているメーカーや電気機器協会が一歩踏み出して消費者に感震ブレーカーの購入方法が分かりやすいようにする努力が望まれていると思います。」

感震ブレーカーの普及率は数%とかなり低いんです。簡易タイプはホームセンターで買えますが、コンセントタイプは家電量販店でもあまり取り扱いがなく、取り付け工事も別途頼まなくてはならないなど、作業に多少の手間がかるようです。

(取材・レポート:田中ひとみ)

田中ひとみの現場にアタック(リンクは放送後1週間のみ有効)http://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=20170118073307

radikoで放送をお聴きいただけます(放送後1週間まで/首都圏エリア無料)