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小林一茶の「おらが春」

檀れい 今日の1ページ

女優の檀れいが毎回、その日にまつわる話題や風物詩などを交えてお届けする「檀れい 今日の1ページ」

とても親しみやすい、小林一茶の俳句。
たとえば、雀の子を詠んだこんな句があります。

「雀の子 そこのけそこのけ、おんまが通る」
「われと来て 遊べや親のない雀」

一茶は、五十七歳のとき、一年にわたって、故郷・北信濃の柏原で、見たことや感じたことを書き記しています。
はじまりは、文政2年の元旦、終わりは、その年の12月29日。
この【文政2年12月29日】を新暦に直すと、
2月13日・・・そうです、今日の日付になるんです。
一茶は、1820年2月13日に、一年ぶんの俳文集を完結させたのでした。

しかし、この「おらが春」が刊行されたのは、一茶がなくなってから25年後。
白石一之という人がこれを刊行し、本文の第一話に出てくる俳句から「おらが春」というタイトルをつけました。
その俳句がこちら。

「めでたさも ちうぐらいなり おらが春」

このまま読むと「オレのめでたさは、中ぐらいだよ」と言っているように思えますが、どうやらそうではないようです。
ここで言う「春」は「新年」のこと。
「ちうぐらい」は、信濃の方言で、「いい加減」とか、「たいしたことはない」という意味があるそうです。
一茶は、世間のお正月ムードを、どこか遠いもののように見ていたようです。
     
実は、この俳文集が書かれた前の年、一茶は、生まれたばかりの娘を亡くしています。
俳文集「おらが春」には、娘の死や、彼が信仰する浄土真宗の「他力本願」についても書かれているそうです。

生涯でおよそ二万にも及ぶ俳句を詠んだという一茶。
彼の人生を知ると、こうした俳句がより深く心にしみてくるかもしれません。


TBSラジオ「檀れい 今日の1ページ」
月~金曜日 朝6時20分頃~放送中です。

ラジオは、AM954kHz、FM90.5MHz。
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