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イタリアンスーツのような白衣 クラシコ

久米宏 ラジオなんですけど

TBSラジオで毎週土曜日、午後1時から放送している「久米宏 ラジオなんですけど」。
2月18日(土)放送のゲストコーナー「今週のスポットライト」では、テーラーメイドの白衣を製造・販売する「クラシコ株式会社」の代表、大和新(おおわ・あらた)さんをお迎えしました。

大和新さん

大和さんは1980年、栃木県生まれ。立命館大学経営学部を卒業し、東京のインターネット関連のベンチャー企業で働いていましたが、2008年、テーラーメイドの白衣を製造・販売する会社「クラシコ」を設立しました。転身のきっかけは、中学時代の同級生で医師になっていた友人の「かっこいい白衣がない」というひと言。洋服が好きでオシャレなその友人は、スーツをビシッときめてもその上に病院のペラペラの白衣を羽織った瞬間、テンションが下がるというのです。

白衣にカッコいいもカッコ悪いもないと思っていた大和さん(というよりそもそもそんなことを考えたこともなかった)、早速インターネットで調べてみると、国内・海外のどのメーカーも同じような白衣しか作っていないことが分かりました。そして医師たちにアンケートをしてみると、なんと8割の人が白衣に不満を持っていたのです。多くの病院では1着3000円ほどの白衣を大量購入して医師に支給していますが、ペラペラ、カサカサの白衣は半日も着ればかなりクタクタ。テンションが下がるのも無理はありません。こんなにたくさんの人が不満に思っているのに、選択肢はほとんどない…。「これはスゴイ鉱脈を見つけたかも!」

白衣の久米宏さん

2008年3月、大和さんはイタリアンスーツの工房の職人になっていた高校時代の同級生・大豆生田伸夫(おおまめうだ・のぶお)さんに声をかけ、素材、カッティング、縫製、シルエットにまでこだわった白衣を作ったところ、医師の間でたちまち評判が広まりました。価格は1着2万円と、普通の白衣の7倍もしますが注文は月を追うごとに増えていったため、その年の12月、大和さんと大豆生田さんはそれぞれ仕事を辞め、クラシコ株式会社を立ち上げました。

クラシコの白衣

今の白衣はポリエステル100%のものがほとんど。シワになりにくく管理もしやすいのですが、肌触りはよくありません。一方、クラシコの白衣は、プラダやポール・スミスといった一流ブランドのジャケットにも使われる素材で作られています。縫製にもこだわり、イタリアンスーツの技法を使ってシャープなシルエットに。袖口は、袖ボタンが開閉できる「本切羽(ほんせっぱ)」で、良い仕立てです。もちろんカッコイイというだけではなく、抗菌や通気性、伸縮性など、作業服としてのポテンシャルも追及しています。

スタジオ風景

ドクターから特に多いのが、ポケットに対する要望。ドクターは白衣のポケットに何でも入れるのだそうです。筆記用具やケータイ、スマホ、書類、手帳、iPadなどのタブレットなど、いくら大きくてもかさばってもお構いなしに、ポケットに入れて持ち歩く。つまり、ドクターというのは上着のポケットを酷使する職業なのです。それで、ものが入れやすくて取り出しやすいポケットを作ってほしいという声がとても多いのです。また、クラシコの白衣には内ポケットがあるのも大きな特徴です。普通の白衣には内ポケットはありません。内ポケットがあると、人には見せたくない書類を入れたり、病院支給のケータイと個人所有のケータイを分けて入れたり、いろいろ都合がいいのだそうです。今年(2017年)は新たに「スマホが落ちないポケット」を開発しました。今、病院ではスマホの導入が進んでいるのですが、少しかがむと白衣の胸ポケットに入れたスマホが落下して壊してしまうことが多いのだそうです。クラシコではポケット角度と裏地を工夫して、かなりかがんでもスマホが落ちない白衣を実現。これも今後注文が増えそうです。

クラシコの白衣(女性用)

女性のドクターからは「体のラインがきれいに出るようなものを」というリクエストや、裏地やボタンをかわいらしいデザインにしてほしいという声が多いそうです。また、ナースからは汗のニオイを気にする声が多かったので、ニオイを抑える「スクラブ」(Vネック・半袖の作業衣)を開発しました。

久米宏さん

9年前に大和さんと大豆生田さんの2人で試作品を作ったとき、元手はわずか5万円。サンプルを1着だけ作って、ジョージ・クルーニー似のメキシコ大使館職員をモデルにして、アマチュアカメラマンの友人に撮影してもらった写真をパソコンにアップ。すると、20件の注文が入ったものの、そのくらい数ではどこの工場も生産してくれないので、大豆生田さんが親戚のおばさんたちと一緒に3日間徹夜で作ったそうです。それが今では日本各地とベトナムの工場でひと月数千着のオーダーに応えるまでになりました。イタリア仕立てのジャケットのようなクラシコの白衣は、国内3万人の医師に愛用され、テレビの医療ドラマや映画にも数多く使われています。海外からの注文も30ヵ国ほどに上ります。クラシコが世界の医療現場の白衣を変えていくかもしれませんね。

大和新さんのご感想

大和新さん

対談が始まる前は、白衣の話もあるし、聴診器の話もあるし、正直言ってどういう話になるんだろうと思っていたんですけど、久米さんにそれをひとつのストーリーにつなげていただいて、感動しています。ラジオってすごいなと思いました。生放送でもっと緊張するかと思ったんですが、久米さんの引き出し方がお上手で、楽しく話せました。ありがとうございました。

2016年2月18日(土)放送「今週のスポットライト」、ゲスト:大和新さんhttp://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=20170218140000

radikoで放送をお聴きいただけます(放送後1週間まで/首都圏エリア無料)