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「肥満」その対策としてのダイエット

森本毅郎 スタンバイ!

もうすぐ新年度。生活を健康的に改めるチャンス。日本人の男性のおよそ3割、女性のおよそ2割の人が、肥満です。肥満を放っておくと、様々な病気のリスクが高まります。肥満の問題、その対策としてのダイエットについて。3月27日(月)の松井宏夫の「日本全国8時です」(TBSラジオ、月曜あさ8時~)で解説しました。

★肥満とは?

まず、肥満とはどういうことないのか?ということから、改めてお話します。すでに有名ですが、肥満の度合いの指数としては、「BMI」という指数があります。BMIは「体重=キログラムを、身長=メートルの2乗で割る」という数値です。この数値が、「25以上」の場合、その人は、肥満と言われます。例えば、体重80キロで、身長が1m75cmの人なら、80キロ、割る、1.75m、そしてもう1回、割る、1.75mで「26.12」。BMIが25を上回るので、体重80キロで、身長が1m75cmの人は「肥満気味」です。

★病気「肥満症」になると・・・

ただ気をつけなければいけないのは、肥満が原因と思われる病気は、とにかく多いです。糖尿病、高血圧、心筋梗塞、脳梗塞、脂肪肝、肥満関連じん臓病、痛風、睡眠時無呼吸症候群、変形性関節症など「11」の、病気が関連するとされています。そしてこれらの内1つ以上合併していると、単なる肥満ではなく「肥満症」となりますただの肥満と「肥満症」では大きくリスクが異なります。「肥満症」となると命に関わる病気もあるので、本格的な治療が必要になってきます。

★エネルギー摂取量で起きている変な減少。

肥満症にならないようにするには、どうしたらいいのか?そこを考えるために、まず、なんで肥満が増えているのか、見てみましょう。実は、近年、変な現象が起きていることに、専門家たちが、気づき始めました。それは昔より、エネルギーの摂取量は減っているのに、肥満が増えていることです。実際、厚生労働省の調査でも、エネルギー摂取量は、1975年から減少の一途。2004年には、終戦直後の1946年の水準より、低くなってしまっています。飽食のいまの時代、エネルギー摂取量が減っていることに、まずビックリですが、それにも関わらず、今は中高年男性の半分以上が、予備軍を含むメタボになっています。

★肥満が増えている理由は?

肥満の原因は、いっぱい食べるということだけではないことがわかりました。食事のバランスや、生活リズムの乱れも、肥満に大きく影響するということが、わかってきたのです。というわけで、この視点から、肥満を防ぐ効果的なダイエットをご紹介します。

★「朝食を食べてダイエット」

よく言われているように、朝食を抜くと太ります。これは体内時計の影響です。人の体内時計は25時間のリズムで動いています。そのため、1日1時間ずれていきます。このズレは、太陽光と朝食がリセットしてくれます。ところが朝食を抜くと、このリズムが崩れ、心身活動が減ります。心身活動が減ると、筋肉が取り崩されていきます。そうなると筋肉の運動量が減少して、エネルギー消費が低下します。そのため、たとえ食事の量を減らしても、太りやすくなってしまいます。だから、朝は食事をとって、体内時計をリセットするのが重要です。また、食事の間隔が開くと、体は、脂肪を蓄えようとします。飢餓のリスクに備えて、効率的にネネルギーを貯めようとするんです。だから、朝食を抜くと、脂肪を蓄えようという動きにつながってしまいます。

★「夕飯は夜8時まえ」

もう1つ意識したいのが「夕食は、夜8時までにとってダイエット」これも体内時計と関係があります。脂肪を溜め込むのを促すタンパク質が、夜の10時から午前2時頃にたくさん出ます。その時間、タンパク質は、少ない時の20倍くらい出ます。そのため、この前までに、夕食を食べて、消化しておくのが大切です。ご飯の消化には2時間くらいかかるので、夕食は、このタンパク質が出る、夜10時の2時間前、つまり夜8時くらいまでには、食べ終えたいところです。

★「箸置きダイエットも」

食事のリズムに続いては、食べ方。「箸を置いてダイエット」も重要です。食事を初めて20分くらいすると、人は満腹と感じます。そのため、早食いすると、満腹を感じる前に食べ過ぎてしまいます。だからゆっくり食べるのがいいので、一つ口に入れたら、箸を置いて休む、そしてじっくり噛む、これが箸置きダイエットとして良いと言われています。実は日本で肥満が増えてきたのは、この食事の時間と噛む回数、とも言われます。1食あたりの咀嚼回数は1935年ごろには1400回ぐらいだったとされています。これが、現代の食事だと、咀嚼学会の調べで、600回ぐらいに激減しています。現代では、カレー、ハンバーグ、パスタなど、よくかまずに食べられるメニューで育ちます。こうして、食事にかける時間も22分から11分へと半減したそうです。満腹を感じるのは食事から20分なので、11分だと満腹を感じる前に食べ過ぎます。だから、一口ごとに箸を置いて、30回ずつ噛んで、ゆっくり食べるのがオススメです。

★炭水化物抜きダイエットは行き過ぎに注意。

あと、注意が必要なのは「炭水化物の抜きダイエット」。最近は、炭水化物を抜いて、他は好きなだけ食べるというダイエットが流行っています。確かに、炭水化物=糖質が減るので体重は減りますが、その分のエネルギーを肉や油など、たんぱく質や脂肪でとることになります。そのため、高脂肪食になり、動脈硬化を促進してしまうリスクがあります。また、これはずっと続けるのは困難で、リバウンドしがちです。だから炭水化物を完全に抜くのではなく、1日100グラムくらいにする夜は取らないけど、朝昼は茶碗に1杯のご飯、など、少しは食べる工夫が必要です。

日本全国8時です(松井宏夫)

解説:医学ジャーナリスト松井宏夫

 

松井宏夫の日本全国8時です(リンクは1週間のみ有効)http://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=20170327080000

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