お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

放送中

放送中


  • 放送ログ
  • 音声あり

あえて”話しかけないサービス”のいま

森本毅郎 スタンバイ!

1か月ほど前のニュースで、タクシーの運転手がお客さんに話しかけないサイレンスタクシーが京都で試験運行を始めたと話題になりました。あえて話しかけない、を謳っているこのサービス、実は都内ではかなり拡がっていることが分かりました。5月2日(火)は、レポーター中矢邦子がTBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」(月~金、6:30~8:30)の「現場にアタック」であえて話しかけないサービスについて取材報告しました。

★首からかけるカードで「話しかけないで」

まずは、デパートの「あえて話しかけないサービス」からです。高島屋立川店の青木小寿枝さんに伺いました。

高島屋立川店 青木小寿枝さん
立川高島屋では、販売員にお声かけされることなく、お買い物されたいとのサービス調査により、お声かけを控えるおもてなしを行っております。ご希望のお客様には、S.E.Eカードというネックストラップ付きカードを1、2階のインフォメーションでお渡ししており10年以上続けているサービスとなります。こちら、S.E.Eの由来は、サイレント=静かな、イージー=ゆったりとした、イーチ=おのおのを意味しており、お客様にゆったりと気ままにお買い物を楽しんでいただきたいという高島屋の思いを表現したものとなります。

高島屋のすべての店舗でやっているサービスではないのですが、立川の高島屋では10年以上前からお客さんが声をかけないで!と意思表示する「シーカード」というのを首からかけることで、店員の方が「いらっしゃいませ」の挨拶以外は控えるというサービスをしています。洋服など店員さんを気にしたくない時や、自分のペースで見たいお客さんにはうってつけのカードかもしれませんね。

★ピンクのブレスレットで「話しかけないで」

次の「あえて話しかけないサービス」は、そのデパートにある化粧品コーナーです。化粧品ブランド、CLINIQUEの鳥居真佐美さんのお話です。

CLINIQUEの鳥居真佐美さん
クリニークでは、スマイルブレスレットという3色のブレスレットを使ったサービスを約5年前から渋谷ヒカリエのカウンターで導入しています。ブレスレットの白は急いでいるから早く買い物を済ませたい、ピンクは自分で自由にためしたい、グリーンは接客を希望とブレスレットの色によって、意思表示できるサービスです。現在は、キレイTIMEというさらに進化したサービスを全国の百貨店で導入しています。こちらも、お客様のご要望を細かくお聞きするのではなく、例えばリップ体験3分など、実際に体験できるサービスを所用時間とともに簡単に選べるよう見える化しています。もちろんすべて無料です。

5年前から渋谷のヒカリエでやっていて、いまもヒカリエでやっているサービスなのですが、ピンクのブレスレットが、自分で自由に試したい=話しかけないで!の意思表示だそうです。さらに、接客してほしいというグリーンのブレスレットや、急いで接客して!という白のブレスレットもあり、お客さんの希望にきめ細やかに対応しています。最近では、時間が気になるお客さんが多く、化粧品カウンターの体験メニューを敬遠する人も多いようなので、ブレスレットで意思表示される前に体験メニューのかかる時間をあらかじめわかりやすくメニュー化しています。

季節によってメニューも変わるそうです。

季節によってメニューも変わるそうです。

 

★事前アンケートで「話しかけないで」

では、続いての「あえて話しかけないサービス」は、髪を切る美容室です。東京、中目黒の美容室kisai BUZZの鳥屋部純兵さんに伺いました。

kisai BUZZの鳥屋部純兵さん
当店ではですね、喋らないことっていうのも接客のひとつと捉えていまして、ご来店いただいたすべてのお客様にアンケートをとるんですけど、そこで楽しく喋りたい人、全然喋りたくないので放っておいてほしい人というカテゴリーで分けて、喋りたくないというお客さまに対しては、喋らないという接客をしています。喋りたくないという人もいたので取り組んでみたら、やっぱりそういうニーズのお客さんが月に2、3人とか来られるので、そういう所でやった方がいいかなという感じになりました。でも、実は、結構喋りたくない人ほど、なんか聞いてほしいところがあったりする方もいるので、そこが難しいところなんですけど。言い方悪いかもしれないですけど、ツンデレみたいな感じのお客さまいらっしゃるので、そういうところはやりがいがあるっていうか楽しいです。

この美容室では、3年前頃から事前のアンケートを実施しているそうです。アンケートを書いたときは「喋りたくない派」だったんですが、時間や日によって喋るときがあったり、年々変わっていく人もいるので、そこは柔軟に対応していますと話していました。

書いてもらうアンケート用紙。

書いてもらうアンケート用紙。

下段には、サロンに求められていることのチェックリストが!「あまり美容師と喋りたくない」「あまり世間話はしたくない」など・・・話しかけられたくないお客さんのニーズにも対応しているんですね。

kisai BUZZの鳥屋部さんと。

kisai BUZZの鳥屋部さんと。

★賛否両論?!中には鋭い指摘も

ここまでデパートや化粧品売り場、美容室と都内で長年やっている話しかけないサービスの特集でした。では、実際このサービスを利用している人は、どのような気持ちなんでしょうか。お話を伺おうとしたのですが、なかなかこうした話しかけないサービスを好む方は取材にもお答えいただけなかったので、最後に、街のみなさんにこうした話しかけないサービスを利用したいか聞きました。

●「(話しかけられないサービス利用したいですか?)したいですね。美容師やタクシーの運転手とか知らない人なわけだし、そんな話さなくても良いかな。なんか気遣うじゃないですか、話すの。」
●「そんなにすごく話しかけてほしいとは思わないですけど、ただ、でも気まずい空気があるので適度な・・・きょう良い天気ですね、ぐらいのぼんやりぐらいのちょっとした一言は欲しいです。」
●「信じられない!私はここで見ていたいんですよ、話しかけないで下さいねっておかしくないですか?それはきっと、対応する接客する人が感じ取るべきことなんだと思うんですよね、その人の態度によって。何も自分に話しかけないで下さいっていうのは嫌です。」

最後の女性の方からは、店員さんがお客さんの心理を理解することも必要じゃないかという鋭い指摘もありました。接客であえて話しかけないサービス、なかなか難しいかもしれません。

中矢邦子

中矢邦子が「現場にアタック」でリポートしました!

中矢邦子の現場にアタック!
今回の放送は、放送の1か月後まで「TBSラジオクラウド」でお聴きいただけます。