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福島の避難指示が解除された地域で再開した障碍者の就労支援施設▼人権TODAY(5月6日放送分)

人権TODAY

毎週土曜日「蓮見孝之 まとめて!土曜日」内で8時15分過ぎから放送している「人権TODAY」。様々な人権をめぐるホットな話題をお伝えしています。

きょうのテーマは・・・「福島の避難指示が解除された地域で再開した障碍者の就労支援施設」

 

福島県の南相馬市小高区は福島第一原発の事故に伴って、避難指示が出されていましたが、去年(2016年)の7月にほとんど解除されました。小高では先月、NPO法人「ほっと悠」が運営する障碍者就労支援施設がおよそ6年ぶりに再開、避難指示が出された11の市町村にあった施設で、元の場所で再開したのは初めて。

2011年の原発事故の直後は、避難指示が出ていない周辺地域も含め、利用者やスタッフはほとんど避難しました。小高の街は1年後、昼間は立ち入りできるようになり、「ほっと悠」は市に頼まれて、新しい仕事として、小高区役所でカフェ「いっぷくや」を開きました。市内に戻ってきた、あるいは近くに避難している利用者とスタッフがお茶やコーヒーを出し、弁当やパンを販売してきました。

そして去年7月、避難指示が解除され、理事長の村田純子さんは小高に元々あった施設「ほっと悠あゆみ」の再開に取り組んできました。村田さんは「6年ぶりに寝泊まりもできるようになった、解除になったということで、とにかく、ここにきている人たちが、喜ぶ人が一人でもいるなら、開こうと。それと共に、今までの作業所ばかりでなくて、カフェ「いっぷくや」も、人との交流が大切だというのが頭にあるんです。だから、ここも町の人たちに使ってもらえばいいんです」と話します。

事故前の「ほっと悠あゆみ」は、利用者がストラップづくりや資源回収、清掃などを行ってきました。しかし、6年たち、先月(4月)の5日、コーヒーやケーキを楽しめる「カフェほっと悠あゆみ」として、再開したんです。再開10日後の14日に訪れると、近くの体育館で卓球をしてきたという女性3人組が来ておしゃべりに花が咲いていました。3人のお話をまとめると「できて始まったようだから行ってみようかって。美味しいケーキ食べたいね。地元で食べられるんだったらね、て。自宅にいても、お父さんいたり、おじいさんいたり、家族がいると、なかなか思うように話もできないし。戻る人もあんまりいないし、人恋しくなるからね。友達同士だったら気をつかわずになんでも気楽に話しできるし。わいわいお話できる、誰でも自由に来られる場所があるといいなあと思います。ここ落ち着きますよ、すごく」。

6人の利用者は、接客を担当する人、カフェのお手洗いの掃除をする人、コーヒーを入れる練習をしたり、ケーキセットを出す訓練をしたりと、それぞれ自分のできることに取り組んでいます。家族で小高に戻ってきている橘章一さんは「ここは、訓練というカフェなので、前はここで、「あゆみ」で、資源回収やってましたけど、がらっと変わってカフェ。 街にあるカフェに就職するみたいな感じだから、ここで訓練していれば、同じようなカフェの就職先があれば、自分はそう思ってますけど。できない仕事もありますけど、できる仕事はなんでもやるようにしています」と意欲を話してくれました。

南相馬市で避難指示が出ていた地域に戻ってきた人の割合は、戻るペースは他の地域より速いですが、3月末現在でまだ18パーセントです。街に人の姿はまだまだ少ないですが、戻ってきた人、近くで再開した高校の生徒さんたち、家の片づけや補修に、避難先から一時的に来ている人、様々な方が「カフェほっと悠あゆみ」に寄っているようです。

いまは避難中だけど、利用者の中に教え子がいるという方が訪れました。久しぶりの再会をとても喜んでいて、帰り際、「また来るから。いつか必ず小高に戻ってくるから」と繰り返し話しかけるのがとても印象的でした。

利用者の中には、適性をみて、カフェの仕事ではなく、自動車部品関係の内職に取り組む人もいますし、今後は清掃の仕事などもありそうだということです。

小高の町が、元の街と全く同じような町になるのは難しいかもしれませんが、戻ってきた人、新しく住み始めた人たちの中で新しいつながりが生まれる、そこに「ほっと悠あゆみ」の利用者も含め、このカフェはつながりが生まれる場を提供していくだろうな、と感じました。

担当:崎山敏也17884557_1699507537016189_9192340367656208788_n17880590_1699507517016191_8681363064502519991_o