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明治の文豪・二葉亭四迷が残した、情熱的な翻訳

檀れい 今日の1ページ

女優の檀れいが毎回、その日にまつわる話題や風物詩などを交えてお届けする「檀れい 今日の1ページ」

きょう、5月10日は、明治時代の小説家で翻訳「二葉亭四迷」の命日、「四迷忌(しめいき)」にあたります。
二葉亭四迷という名前は当然ペンネームで、本名は長谷川辰之助(はせがわ たつのすけ)。
「くたばってしまえ」という言葉から「ふたばていしめい」と、自ら名付けたそうで、これは、文学を認めない父親に言われた言葉、あるいは自分自身への叱咤激励であり、卑下して名付けたとも言われています。

江戸時代末期に生まれ、東京外国語学校(現在の東京外国語大学)でロシア語を学ぶなど、成績も優秀だった長谷川辰之助は、明治の文学者である坪内逍遥との交流から、評論『小説総論』を発表。
また、1887年から89年にかけて発表された小説『浮雲』は、話し言葉に近い形の文体で書かれ、日本の近代文学の祖とも言われています。執筆当時はまだ20代前半。若き、才能の持ち主でした。

二葉亭四迷は『浮雲』を発表した後、母校の東京外国語学校の教授に就任するなど、一旦、文学の道から離れます。
しかし40歳で新聞社の社員になると新聞連載の小説を書き始めました。その数年後、特派員としてロシアに赴任するも肺結核を患い、帰国途中の船の上で亡くなってしまいました。45歳でした。

彼が残した小説は『浮雲』、『其面影(そのおもかげ)』、『平凡』の3作しかないのですが、得意のロシア語を活かして、ロシア文学の翻訳作品を多く残しています。

明治時代の文豪、夏目漱石が、「I LOVE YOU」という英語を「月が綺麗ですね」と、翻訳した事はよく知られていますが、二葉亭四迷も情熱的な翻訳を残しています。
それは、ロシアを代表する文豪、ツルゲーネフの「片恋」、という小説に使われているセリフです。

主人公の青年と、不思議な魅力を持つ美しい娘が2人で話す、クライマックスともいえるシーン。
青年に愛を打ち明けられ唇を奪われそうになると、娘は、「あなたのものよ…」と、一言、かろうじて吐息にのせて答えます。

この「あなたのものよ」という意味を持つロシア語を、二葉亭四迷は「死んでもいいわ…」、と訳しました。
明治時代に、女性の情熱的な一面を表現してこんなふうに翻訳したのは、素敵なことですよね。

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TBSラジオ「檀れい 今日の1ページ」
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