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スマートキーの車が盗まれる!『リレーアタック』その手口と対策は?

森本毅郎 スタンバイ!

自動運転など、日に日に進化する乗用車ですが、いまその進化に合わせて、進化した盗難の手口が出てきています。その名も『リレーアタック』というそうなのです。そこで・・・。「森本毅郎・スタンバイ!」(TBSラジオ、月~金、6:30-8:30)7時35分からは素朴な疑問、気になる現場にせまる「現場にアタック」!!今日5月31日(水)は、レポーター近堂かおりが『スマートキーの車が盗まれる”リレーアタック”。その手口と対策は!?』をテーマに取材しました!

『リレーアタック』は、どんな手口なのか、自動車評論家の国沢光宏さんのお話です。

★リレーアタックとは!?

国沢光宏さん
「そもそもスマートキーという新しいタイプのキーが最近とっても流行っています。キーをポケットの中に入れておいても、ドアノブに触るだけで、ロックが開いて、ボタンを押すだけで、エンジンがかかって、動き出せるという非常に便利なシステムです。そのキーの1m~1.5mの間には、スマートキーの電波が常時飛んでいます。その電波をキャッチして、中継器を使って遠くに飛ばして、もう1つのキャッチする機械が車のそばにいると、あたかも車のそばにスマートキーがあるような状態になります。その状態で、ドアノブに手を触れると、もうあっという間にですね、車は鍵が開いて、エンジンがかかって乗り逃げできます。人混みなんかだと、後ろに人が付いて、1m範囲内に人がいても、おかしくないですから。それで飛ばされたらもうお終いです。」

軽自動車を含む新型車の半数以上は、搭載されている、と言われるスマートキー。(インテリジェントキー、アクセスキーなど、各社呼び方はいろいろありますね。)このタイプのキーは、常に微弱な電波を発して、ワンタッチでドアの開け閉めやエンジンがかかるという便利な鍵。本来1m~1.5mの範囲内で電波が届き、ドアが開き、それ以上離れれば開錠できない、というものなのですが・・・。
 
『リレーアタック』の手口はこうです。たとえば買い物で駐車場に車をおく。車から離れて店内に入っていく際に、犯人グループの1人が後をつけ、ポケットなどに入れたスマートキーから出る微弱な電波を、専用の機械で受信し、その電波を他の仲間に飛ばす。その電波を、何人かで中継して、最終的に電波は車の傍の人間に届ける。すると、車の傍にスマートキーがある状態と同じになるので、人が触れるとドアが開いてしまうのです!そして、エンジンもかかって車は動き、そのまま車は盗まれる・・・その間、15秒~20秒程というから驚きです。複数人で電波を中継=リレーして行われる手口から『リレーアタック』と呼ばれます。これは家の駐車場でも出来てしまいます。例えば、玄関に車のキーを置いている人が多いかもしれませんが、窓や壁際で電波をキャッチして、電波がリレーされ、家の車庫から車が盗まれる・・・。

★盗み方も、盗んだ後も特徴的!!

スマートキーの車になったからこその盗み方が、非常に特徴的なわけですが、今までの車と比べて、盗んだ後も特徴的だと、国沢さんは言います。

国沢光宏さん
「今までだったら、車が見つかったり流通したりします。そうするとどういうルートで鍵が抜かれたかをなんとなく推測できるんですけど、リレーアタックの場合は、元のキーがない状態で乗り逃げして、そこでエンジンを止めたら、もう2度とかからない。盗まれたそのままバラバラになるかと思います。部品は非常に良い値段で売買されているので、例えばヘッドライト一つとっても、今とっても高い部品が使われていて、中古車のネットとかでみると、10万円くらいするんですね。ドアとかもお金になるし他にも・・・車ぐらいの値段になると思います。だからどうやって盗まれたかわからなくて、実際に今リレーアタックの被害が出てるかどうかもわからないです。」

詳しい仕組みは防犯上の観点から明らかにされていないそうですが、スマートキーと車に搭載された機械が、電波でやり取りをしています。毎回エンジンをかけるたびに、その電波に乗った暗号は変わる仕組みになっているとか。だから、1度エンジンを切ると、そのあとは、再びかけることができない。そういった点では、いままでのキーに比べ、きわめて防犯性が高いのです。しかしだからこそ、犯人グループは、盗んだ車をそのまま売ったりできず、部品を高値で売っちゃう。無理やりこじ空けたりしないので痕跡も残らないし、車もバラバラ・・・つまり、犯人グループや手口も辿れず、実態が掴めない。だからこそ、オレオレ詐欺のように手口も被害件数も明らかにならないのです。

★今後は一気に広がる可能性も!!

ところが!!国沢さんは、それが今後、広がる可能性を指摘します。

国沢光宏さん
「2014年に危険であると警鐘が鳴らされていました。で、その後被害があんまり出ていなかった。ドイツのADAKというJAFのような機関があるんですけど、そこで昨年、実証試験をやって、開いたり・エンジンがかかることが確認されました。大学の研究室レベルがやったことなので、これは窃盗グループにできないと言われていました。ところが、今年の4月にですね、オランダで安全に関する会議があって、そこで中国でこの機械がどうやら、流通し始めたという情報が流れ始めたそうです。中国で20ドル程度で作れるという話が出ているようです。それ以前に車の盗む機械が中国で出回った後に、すぐ日本に上陸して大量に車が盗まれたことがあります。それの二の舞にならないといいなという感じです。」

研究室レベルでは再現できたが、専門的な知識が必要なものなので、窃盗グループには作るのが難しいだろうと思われた。(つまり広がりにくいのではないか?と考えられていた?)
 
ところが、中国で、このリレーアタック用の機械が、安く出回っているという情報が出てきたのです。なんと20ドル!!既に日本でも過去、外国人グループが摘発された車の盗難事件で、『リレーアタック』による犯行と疑われる事案もあったという話もありますし、今後広がりそう。きのうお話を伺った、車の部品関連メーカーのかたも、リレーアタックのこともご存知で、まさにその対策を練っているけれど、まだ出来てはいないんです・・・とおっしゃっていました。

★リレーアタック対策はこれで!!

となると、犯罪のほうが先にやってきたら、と思うと心配。何か我々が自分でできる対策はないか、とりあえず、電波を漏らさないようにする方法が知りたい!そこで、電波に詳しい人に聞きました。ラジオライフ編集部の関口岳彦さんに教えていただきました。

関口岳彦さん
「電波っていうのは、鉄の箱の中にいれると外に出なくなるので、空き缶・お菓子の缶やなんかに入れるとそれだけで電波が遮断されるので、防止になりますね。どこでも隙間が空いていればそこから電波漏れていきますので、フタがあって密閉できる状態が良いですね。レストランの駐車場など、そういう外出時は、携帯灰皿とか中が火がつかないように、アルミ地になっているんですね。あそこに入れておくだけで相当効果あると思いますね。アルミホイルだと、なお良いですね。車離れたら、鍵をですね、アルミホイルでくるんじゃう、おにぎりみたいに。あと、危ないのは高い位置に置けば置くほど、電波は飛びやすくなるんで。たぶんキーを入れる確率が高いのは、胸ポケットだと思いますが、たぶん一番危ないです。窓に近くなればなるほど、電波は飛びやすくなるので、盗られる可能性が高いですね。」

対策としては、家では、蓋がある鉄の缶の中に入れておく。外では、鍵をアルミホイルでくるんで、できるだけ低い位置において、窓際から遠ざける・・・。意外とアナログな方法で対策できるんですね!!車の近くでキーを用意しなくていいのが、スマートキーの便利なところ。それを、いちいち包んであるアルミホイルを剥ぐ、となると・・・。なんだかせっかくの進化が台無しな気もしますが、これが今、個人でできる対策だから仕方がないですね。・・・車業界のみなさま!ぜひぜひ早急な根本的対策をお願いします!!

現場にアタック(近堂かおり)


現場にアタックレポーターの近堂かおり