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多様な性のあり方を知る、考えるイベントで様々な声を聴く▼人権TODAY(6月3日放送分)

人権TODAY
東京レインボープライドでワンコイン手話講座

東京レインボープライドでワンコイン手話講座

全国LGBT活動者の会のブース

全国LGBT活動者の会のブース

NPO法人「パープルハンズ」

NPO法人「パープルハンズ」

毎週土曜日「蓮見孝之 まとめて!土曜日」内で、8:20頃に放送している「人権トゥデイ」。様々な人権をめぐるホットな話題をお伝えしています。

 

多様な性のあり方について知る、考えるイベント「東京レインボープライド」が5月に開かれました。LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー)を含む「性的マイノリティー」と、支援する人たちが渋谷の街を行進するパレードを中心に、10万人以上が訪れました。

 

会場の中心となった代々木公園には性的マイノリティーが抱える様々な課題に取り組む団体のブースもあったのですが、その中で、「全国LGBT活動者の会」のブースを訪ねました。愛媛、富山、熊本、神戸など各地の様々な団体が、パンフレットを配ったり、グッズや冊子を販売したりして、共同で情報を発信していました。

呼びかけ人となった、レインボープライド愛媛のエディさんは「活動していくうえでの悩みを相談したり、仲間と情報共有するためです」と話します。また、エディさんは「地方はだいたい親元で、近くに親戚がいるとか、小さい頃からの知り合いが多く、性的マイノリティーの当事者はどうしても自分を出さない、自分を隠して生きています。そのため、ふるさとでは生きづらくなってしまうんです」と話しながらも、愛媛での活動について、「僕は自分の生まれ育った町で、仕事もしているし、生活したい、地域で役に立ちたいと思って残っているんです。でも、どこか多様性をみんな認め合えていけないようなものが      地方に現れがちで、それが出てしまうと、都会に出て行ったら、自分の居場所があるんじゃないかなと、それも幻想ですけど、思ってしまう。でも、やっぱりそう思って出て行って頑張った人もいずれはふるさとに帰りたい。ふるさとを帰れる町にしたいな、と思います」と話していました。ふるさとを「誰もがその人らしく生きられる地域にしたい」ということです。

 

次に、その近くのブースで、「ワンコイン手話講座」が行なわれていて、簡単な手話を習う人たちで賑わっていました。耳が聴こえない、聴こえにくい性的マイノリティの人を支援する「Tokyo Deaf LGBT bond」のブースで、かえでさんに手話通訳を介して、話を聞きました。かえでさんは「自分としては、友達とか家族とかみんなにオープンにしていますが、聴こえない人の中では、ほとんど隠れて、それを秘密にしている人たちがいます。今は、LGBTは少しずつ世間的に認められているんですけど、聴こえない人たちの中には、秘密にしている人が多いんです。そういう人たちを支援していきたいと思っているんです。本当は告白したいんだけど、それを悩んでいる人たちが多いんです。その人たちの人生をどうするのか、その人たちの気持ちをどうするのか、ということで、相談を受けて、支援をしています」と話します。

この日、手話講座に参加したのはゲイやレズビアンなど性的マイノリティの当事者が多かったそうです。性的マイノリティの当事者の中でも、聴覚障害、手話への理解がまだまだ必要とされています。また、手話でコミュニケーションができればいいというわけでなく、支援には、性的マイノリティへの理解が必要です。

 

さらに、近くのブースからは「緊急連絡先カードを配ってます」という声が聞こえてきました。この緊急連絡先カード、「私に病気や事故などで万が一のことがあった場合、        救急の連絡と共に、裏に書いてある人へも連絡をしてください。その人との面会も希望します」と書いてあります。配っていたのはNPO法人「パープル・ハンズ」で、       介護や福祉など、性的マイノリティの老後、高齢期の問題に主に取り組んでいます。

なぜ、「緊急連絡先カード」が必要なのか、例えば、同性のカップルで、どちらかが急病で倒れたというような時、「あなたは家族ではないでしょう」という理由でもう一人の方が、病院から、病状の説明や面会を拒否されることがあったり、最悪、連絡が来なかったりすることが実際にあるからです。

パープル・ハンズ事務局長の永易至文さんは「一つにはちゃんと同性婚とかできればいいと思うんですけど、その前にまず自分のところに連絡をちゃんとさせるようにしようよということで、お互いに相手の連絡先を記したカードを持って、財布とかに携帯しておく。      まあそこからはじめませんか、といった趣旨で配っています。性的マイノリティに老後があるのかな、と。そこの話からだと思うんですね。世の中で語られている姿はきらきらとした部分ばかりに光があたっている一方で、生老病死の全体像について、もうちょっと目を向ける、それは当事者も気づいていない部分があるんじゃないかなと。つまり、性的マイノリティは親たちのように生きればいい、というのではないので、そのへんは      これからじゃないかな、と思います」と話します。

社会はまだ、男性と女性だけを前提に作られている制度がほとんどなので、同性カップルでも、一人暮らしでも、性的マイノリティにとっては暮らしにくいことが多いのが現状です。永易さんたちは、多様な性、多様な家族のあり方を前提とした法律の整備を求める一方で、今の制度の中でも最大限、具体的にできることを追及していて、緊急連絡先カードもその一つです。

 

そして、東京レインボープライドのパレードのように、性的マイノリティの存在を社会に認識してもらう行動が必要な一方、話は、性的マイノリティだけでなく、外国人でも障害のある人でも、その多様な背景に、社会の制度や法律を対応させることが、求められているとあらためて考えさせられました。「多様性が認められる社会」をどう作るか、大事な課題です。

 

○全国LGBT活動者の会

https://colorfulrenrakumou.jimdo.com/

○「TOKYO Deaf LGBT Bond」

https://tokyodeaflgbtbond.jimdo.com/

○NPO法人「パープル・ハンズ」

http://purple-hands.net/