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【前口上&予告編】「共感」される「エモい」「パワーワード」を「忖度」して「PR」!▼TBSラジオ6月25日(日)25時〜生放送「文化系トークラジオLife」

文化系トークラジオ Life ニュース版

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「共感」される「エモい」「パワーワード」を「忖度」して「PR」! 予告編(40’09″)

6月25日(日)25時〜のタイトルは
「”共感”される”エモい””パワーワード”を“忖度”して”PR”!」

本放送の出演予定:鈴木謙介(charlie)、速水健朗、西森路代、海猫沢めろん、柳瀬博一、塚越健司、倉本さおり、宮崎智之、斎藤哲也ほか

予告編の出演:鈴木謙介、速水健朗、西森路代、倉本さおり、宮崎智之、長谷川裕P(黒幕)

6月25日(日) 深夜25:00~28:00 (=月曜1:00~4:00)

ラジコではインターネットで放送同様、音楽も聴けます。

Ustreamによる動画生中継も行います⇒ http://ustre.am/lrQf

※ツイキャスでも中継します→ http://twitcasting.tv/life954

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charlieです。

経済学の世界には「フリーランチはない」という言い方があります。「無料」とうたっている商品やサービスも、ほんとうに無料ということはなく、誰かがどこかでその費用を負担しなければならないということですね。

インターネットの多くの「無料」サービスは、三者間市場といって、利用者にサービスを提供するコストを別の人が支払う形で成り立っています。その負担者の多くはサービスに広告を掲載する広告主であり、僕たちはその広告主の商品を買うことで、間接的に無料サービスのコストを負担することになります。

ですから広告というのは、僕たちがサービスを無料で利用するための条件でもあるのです。しかし僕らは見たいものと関係のない情報が掲載されていてもスルーしてしまうか、あるいは不快感すら覚えてしまうこともあります。最近ではスマホのOSにも標準で広告をブロックする機能が搭載されるようになりました。

一方、ソーシャルメディアの普及に伴って注目を集めるようになったのが「共感型マーケティング」とでもいうべき、個人の見解を基にしたPR手法です。テレビでCMを打っても反応しない消費者が、憧れのモデルさんや、影響力のある個人の使用した感想であれば強く反応する。だから、そうした影響力のある人、すなわちインフルエンサーを介して商品をアピールしようというものです。

YouTuberをはじめとして、いまウェブで影響力を持つ個人の中には、実際に自分で商品を購入し、試した上でほんとうにいいと思ったものを紹介することで、見る人の信頼を得てきた人もいます。他方でそうした人の影響力を利用すべく、無料で商品サンプルを送ったり、あからさまな利益供与を行なったりして、いいレビューを書いてもらおうとする企業もいます。こうしたいわゆる「ステルスマーケティング(ステマ)」が消費者に与える不利益を回避するために、最近ではそのような記事、コンテンツには「PR」「広告」などの表記を入れるべきだという考え方も登場してきました。

これに絡む問題はいくつもあります。サンプルを出したり試写会を行なったりして記事を書いてもらうのはこれまでも行われていたことですが、一方で企業からの利益供与に対して距離感が取れなくなっているレビュワーがいるのも事実。さらには、個人の感想のように書いても企業からの提供があればそれを表記すべきだとなると、新聞の書評欄すらも一種の宣伝ととられかねない。その線はどこで引かれるのか。

あるいはYouTuberやウェブライターが、タレント的な意味で憧れの職業になっていること。なにかの対象に専門的な見地からレビューするわけではなく、あくまでいち個人、いち消費者として感想を述べて信頼を得るわけですから、レビューの内容に専門的な部分で問題や事実誤認があっても、その批判に学ぶのではなく、個人の姿勢や考え方の問題にすり替えてしまって、火に油を注ぐような例が目につきます。場合によってはその炎上がかえって支持者からの応援を集め、「応援してくれる人のためにも頑張らなければ」という、批判側からすると開き直りとも取れるような態度につながることすらあります。

そもそも、商品の「感想」であっても、ボロクソにこき下ろしたっていいはずです。しかし共感型マーケティングが注目される背景には、悪口よりも褒め言葉や同情の方が広まりやすいという感覚的な理解があります。感想を述べて共感を得るためは、そうした「いい話」「面白い話」を、あらかじめ忖度しておく必要があります。結果的にそこで語られる言葉はどうしてもポジティブなものの言い方になり、より企業利益との結びつきが強くなる。大きい話で言えば、オバマやマクロンといった政治的リーダーの語る言葉も、キャッチコピー的で、ポジティブなものです。

目の前で起きている出来事に、より大きな問題との関連を読み込むのは社会学者の癖のようなものですが、ということで今回のLifeは、大きな視点でこの問題を取り上げてみたいと思います。題して、「『共感』される『エモい』『パワーワード』を『忖度』して『PR』!」。共感を得る言葉が商品の宣伝から政治の言葉にまで求められ、広まる現代社会の深層に迫ります。

リスナーの皆さまからも「最近、ネット上で共感したり、心に刺さったりしたことは何ですか?」というテーマでメールを募集します。そのほか、友だちがYouTuberです、わたし、実際に共感型レビューを書いてましたといった方からのメールもお待ちしています

メールアドレスは life@tbs.co.jp

ぜひお早めに!