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障害がある人へ向けたオーダーメイド服▼人権TODAY(6月17放送分)

人権TODAY

毎週土曜日「蓮見孝之 まとめて!土曜日」内で8:15頃に放送している「人権トゥデイ」。様々な人権をめぐるホットな話題をお伝えしています。

今回のテーマは・・・『障害がある人へ向けたオーダーメイド服』

「鶴丸メソッド」とは?

今回は障害のある方々の服をオーダーメードで仕立てる、服飾デザイナーの取り組みについてお届けします。手掛けているのは、九州は大分にアトリエを構える鶴丸礼子さんという服飾デザイナーなんですが、実は彼女が開発した方法があるんです。

服飾デザイナー 鶴丸礼子さん
「洋服を作る時に、原型というものをまず作って、そこから展開して型紙を作るんですけど、あの通常2箇所くらいしか測らないところを、私の場合は46箇所測るんですね。修正の要らない正確な原型が、1度に出来るってことですね」

バストと身長を測る程度の計測だと、服を一旦作っても補正という作業が必要になります。しかし身体の46箇所を測る“鶴丸メソッド”なら、一発OK!鶴丸さんはどんな人にもジャストフィットした服を作ることが出来るこのやり方を20年ほど前に確立したわけです。これは、一般の方向けにも着こなしが快適な服を作れる方法ですが、例えば身体の一部に変形があるような障害者の方でも、負担なく着られる服が仕立てられます。

利用者の声

鶴丸さんの所には障害者の方から年間100着以上のオーダーが入るということです。実際の利用者の方に、お話を伺っています。豊田昭知さんは幼い時にポリオから小児まひとなり、右手の握力がほぼない状態。両足も不自由で電動車椅子を使って生活しています。
豊田さんは、亡き母の法事で喪服が必要になった時に、鶴丸さんと出会いました。

鶴丸さんが仕立てた服を利用している豊田昭知さん
「鶴丸さんと相談する中で、ネクタイとかそういうもの締めなくていいっていう、マオカラーっていう形にしたら良いんじゃないかっていうことで、そういう襟のところをまず工夫するっていう提案を受けまして。で、そういう形の襟の服を作った時に、首がすごく楽だったっていうのが、ありました。それとあのー生まれて初めてピッタリ自分の身体に合う服だったんで、あのーすごく着た時に、あのー軽い感じがしたというか、そのあの物凄くピタッとくる感じがありました」

他にも例えば、成人式を迎えた脊髄性筋萎縮症の女性向けに、その方の母の振袖を、車椅子に座っていても見栄えが良く、しかも重さが半分になるようにリメイクするなど、用途や障害の度合いに応じて工夫を行っています。身体に障害のある方は、“ファッション”や
“おしゃれ”からどうしても縁遠くなってしまうし、また身体に合わない既製品を無理矢理着ると、場合によっては症状が悪化してしまうこともあります。そんな現状を変えたい!という思いもあって、鶴丸さんのアトリエは、こんな名前が付けられています。「服は着る薬」!

服飾デザイナー 鶴丸礼子さん
「「服は着る薬」という名前のアトリエです。洋服自体が病気だとか、あのー例えば障害だとか痛みを治すことはまず出来ないと思うんですけど、リウマチの方で急に立ち上がったりとか、子どもさんが反応を何か示したりとか、カンフル剤のような形で、あの人がどんどん変わっていくっていうのを、今まで沢山見てきました」

鶴丸メソッドで服を仕立てることの魅力を実感した豊田さんは、昨年9月に「全国障がい者ファッション協会(大分本部)」を立ち上げました。さらに、豊田さん自身がモデルの1人になって、鶴丸メソッドのファッションショーに参加しています。また今年の3月には、「鶴丸メソッド メディカルファッション」という本も出版されています。今までに鶴丸さんの元で学んだ方は、全国に30人ほど。普及させるにはまだまだ課題も山積み!そこで鶴丸さんは将来的には、こんなことを目指しています。

鶴丸さんが仕立てた服を利用している豊田昭知さん
「今は活動が始まったばかりなんですけど、一番の目的は、鶴丸式の製図法によって作られた服というのが、どんなに素晴らしいかということを、多くの人に知ってもらって、障害のある人とか高齢者の人とか服のことで今まで困ってきた人が、服を着ることで元気になっていくという、そういう人を1人でも増やすっていうのが、目的なんで…」

鶴丸さんが目指すもの

現状では例えばスーツを仕立てると、10万円ほど掛かりますが、身体障害者のための服を作る技術が国の資格となって、その資格を持つ人が作る服に“介護保険”などが適用になれば、更に利用し易くなると思われます。実はこうした機能性とファッションを兼ね揃えた障害者向けの衣服は、世界的にも非常に珍しいものなんです。そこで鶴丸さんは、日本から積極的に発信していきたいという気持ちを強く持っています。

服飾デザイナー 鶴丸礼子さん
生活するうえで、絶対あのー欠かせないものなんですので、オーダーされた身障者とか高齢者の方の服に“保険”を適用していただき、作る人にも国のあの“技能士”の資格を与えていただきたいなと思っています

鶴丸礼子さんの「服は着る薬」ネット検索で鶴丸さんのブログがご覧になれます。お問い合わせの番号は090-3735-0893です。

(担当:松崎まこと)