お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

放送中

放送中


  • 放送ログ

子どもの悩みを抱える親が集う会▼人権TODAY(6月24日放送分)

人権TODAY

毎週土曜日「蓮見孝之 まとめて!土曜日」内で8時15分頃から放送している「人権トゥデイ」。様々な人権をめぐるホットな話題をお伝えしています。

今回のテーマは…2017年6月24日放送「子どもの悩みを抱える親が集う会」です。

不登校やひきこもり、発達障害など子どもの問題で悩む親の集い場

東京・豊島区のボランティア団体・NPO法人「SEPY倶楽部」は、不登校やひきこもり、発達障害などお子さんの悩みを抱える親たちが集まり、思いを打ち明け、共有するという取り組みを行っています。子供の悩みを抱える親は、その悩みや問題を家庭の中で解決したいという思いがあるために、より内向きになってしまう傾向があると言います。東京心理教育研究所で臨床心理士をしている金盛浦子(かなもり・うらこ)さんは、日々、悩める親や子どもに対して個別にカウンセリングを行っていたそうですが、そこに通う親同士が悩みを打ち明けあう場が20年ほど前から生まれたそうです。

NPO法人「SEPY倶楽部」代表の金盛浦子さん
みなさん、ご自分の問題をご自分で抱えてしまう。そうするとどこにも持って行きようがなくって、閉鎖的になってしまうんです。そうするとますます親と子だけの問題。母親だけの問題になってしまう。共有して共感してということがなかなかできないので、そういうことがとても大切なんだなと思いまして親の集い場を作りました。

「親の会」は金盛さんの事務所で、毎月最終週の金曜日に開催しています。会では毎回必ず1人の発表者がいて、家庭内でお子さんについてどのような問題を抱えているのかを1時間以上かけて発表し、それを参加者全員で聞きます。発表者は、現在どんな悩みを抱えているのか、それにどう向き合っているのか、過去に抱えていた悩みはどう乗り越えたのか…を告白していきます。その後、聞いてきた親たちが感想などを言い合います。休憩をはさみ、今度は10名ほどのグループに分かれて、それぞれ自身の悩みを打ち明ける時間が設けられています。

先輩のエピソードが参考に

一様に不登校、ひきこもりといっても、学年や進学、友人関係の変化や家庭環境の変化によって局面が変わってきます。継続的に参加することで見えてくることも多いそうです。不安を抱える親にとって、すでにその悩みに直面してきた先輩のエピソードはとてもためになるそうです。「SEPY倶楽部」のスタッフの1人、小林久美子(こばやし・くみこ)さんはこう話します。

NPO法人「SEPY倶楽部」のスタッフ・小林久美子さん
悩んでいる方の発表を聞くことで「悩んでいるのは自分だけではないんだ」と参加する側も感じられる。その時は理解できなくても、自分がそのあと経験していく中で「親の会」で話されていたことと似たようなことが起こったりして。そのような時にこういう風に対応していけば、うまく流れていくんだなっていうのが分かったりして…

小さな変化が回復の手がかりに

一方で、子どもの問題は家庭の問題、家庭の問題は母親の問題と考え、自分を責める母親も多いということです。自分自身の境遇を自分言葉で告白することにどんな意味があるのでしょうか?

NPO法人「SEPY倶楽部」理事の小林久美子さん
今までは人のせい。子どものせい、家族のせい、社会のせい。他者とか他に対しての原因を探していくことが多かったと思うんですけども、その前に、自分はどうなのかを見つめる機会が少ない。自分が分かってもらいたい。自分も大変なんだと。それまでに、その方も家族からも「こうなったのは母親であるお前のせい」と責められてきた部分もあって、そこを自分で回復していく。仲間と一緒に回復しあう。
SEPY倶楽部の小林久美子さんと千葉伸子さん

SEPY倶楽部の小林久美子さんと千葉伸子さん

定期的に開催されている「親の会」

NPO法人「SEPY倶楽部」では、この「親の会」を東京・豊島区大塚で毎月最終週の金曜日に開催しているほか、全国規模の「親の会」を関東近郊と地方都市で年に1回ずつ開催しています。先日、荒川区で行われた「全国親の会」には300人ほどの親が集まりました。

全国親の会・荒川大会

全国親の会・荒川大会

小さな変化が回復の手がかりに

取材して感じたのは、ネガティブで後ろ向きなことをばかりを報告し合う会ではなかったということです。子どもは不登校だけれども、サッカーに興味があるので、部活動に行くために午後からだけだけれども学校に行くようになったとか、入学式以来、高校には行っていないけれども、大学には進学したいと言い出し。進学塾のパンフレットを自分で取り寄せようとしているなど、ちょっとした変化の報告をしているのが印象的でした。ゆっくりだけれども子供の成長を確認すること、そして、親自身も回復していると実感することが大切なのだと感じました。

(担当:瀬尾崇信)