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深い共感や意見をシェアしたくなる本!“三省堂 有楽町店”【本のソムリエ】

ラジオシアター~文学の扉

毎週日曜、夜9時からお送りしている
【ラジオシアター~文学の扉】

~本のソムリエのコーナー

今回は、書店の販売員さんやブックカフェの店員さんなど、本の達人、
いわば《本のソムリエ》の方々に、おすすめの本をご紹介いただきます。

 

今日は、“三省堂書店 有楽町店”文芸書担当 水口由紀さんです。

水口さんの感じる、文芸書の魅力は、
『現実では体験できないことを、本を読んで体験できること。』
以前、世界各国のお菓子を食べられるカフェを舞台にした小説を読んだそうで、
例えば、行った事のない国に旅行した気分を味わえたり、
食べた事のない食事を食べた気分になれる。
登場人物の人生に合わせて、いま自分の生きていない人生を生きる事ができる。
そんなワクワクがある。と、感じているそうです。

そんな、水口さんおすすめの本は・・・

水口さん おすすめの本
「獏の耳たぶ/芦沢央 著」出版:幻冬舎

あらすじ
新生児の「取り違え」がテーマの、サスペンス。
取り違えた母親・繭子と、取り違えられた母親・郁絵の物語。
取り違えが発覚したのち、子どもや家族はどんな人生を選ぶのか。
何が一番、家族にとって幸せなのか?と言うことを考えさせられます。

 

おすすめポイント
話の冒頭で、母親の繭子が取り違えの犯人であることが、明らかになります。
今までの芦沢さんの作品は、謎解き・どんでん返しが多かったので、新しいパターンです。
真相は分かっていても、結論がなかなか出ない物語です。
実際に読んでいても、自分だったらどうするか?
最後まで結論を出せない面白さが味わえます。

母親たちの愛情や苦悩が丁寧に書き込まれている部分も魅力です。
自分の子どもが取り違えられた子どもだったらどうするんだろう、
血のつながった子どもと交換するだろうか。
真実が発覚しても、そのまま血のつながらない子どもに愛情を注いでいけるのだろうか。
母親の繭子と郁絵の心理が語られるページが多く、読み応えがあり、共感を覚える部分もあります。
子育ての経験がある方が読んだら、もっと引き込まれて、悩みこんでしまうかもしれません。

重いテーマですが、読み終わった後に、
この本を読んだ人と感想や意見を話す事も、楽しいと思います。

   

 “ 三省堂 有楽町店”
JR「有楽町」駅より徒歩30秒。改札を出てすぐ目の前。
周辺に映画館・舞台も多いので、映画や舞台の原作・俳優・アイドルの本も人気。
営業時間など、詳しくは“ 三省堂 有楽町店”の公式ホームページをご確認ください。

By文学の扉 スタッフ

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