お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

放送中

放送中


  • 放送ログ
  • 音声あり

耳の中がオーディオルームになるイヤホン!

久米宏 ラジオなんですけど

TBSラジオで毎週土曜日、午後1時から放送している「久米宏 ラジオなんですけど」。
7月1日(土)放送のゲストコーナー「今週のスポットライト」では、補聴器やオーダーメイドイヤホンを製造・販売する株式会社須山歯研(すやましけん)の代表・須山慶太さんをお迎えしました。中等部から大学まで慶應義塾で学び、身長184cm、体重102kgの巨漢。まさに「慶太」という名は体を表す! 実はマニアの間では有名なマッキントッシュ(Mac)分解・改造オタクでもあります。

須山慶太さん

須山さんの父・高行さんが1958年に創業した須山歯研は、元々は部分入れ歯などを作る歯科技工メーカーでしたが、型どりしたものを金属に置き換える技術を応用して1985年から、耳型から作る補聴器も製造するようになりました。須山さんは大学を卒業した1994年、須山歯研に入社。補聴器部門を担当します。

1999年、父親が突然、東京・銀座の土地を購入し、須山歯研銀座店をオープン。須山さんはこちらに移って補聴器販売を負かされますが、当時はお客さんが少なく、時間を持て余す日々…。

スタジオ風景

2001年、Macが今までになかったポータブル音楽プレイヤー「iPod」を発売。早速購入した須山さん、この頃もまだ時間はたっぷりあったので、その日のうちにこれを分解。さらに付属品のイヤホンは非常にいいものでしたが、須山さんの耳のサイズや形には少し合っていなかったのと、周囲が騒がしい環境で聴くと物足りなさを感じたので、こちらも改造。ここぞとばかりに本職の補聴器製造のノウハウを使って自分の耳型を取り、耳あなにぴったりフィットする形状にしてみたら、これまであまり聴こえていなかった低音域がぐっと広がって出てきたのです。 イヤホンの形を変えただけで、まるで魔法のように音が変わる…。これは目から(耳から?)うろこでした。

補聴器は1950年代から、使う人の耳型を取って作られていましたが、イヤホンの形はほとんど顧みられることはないままでした。1990年代になってようやくイヤホンの形が大きく変わり始めます。当時アメリカの音楽業界で、ミュージシャンたちの耳をもっと保護しようという動きが出てきたのです。コンサートやライブのステージにはモニター用のスピーカーが置かれ、演奏が大音量で流されていたので、難聴になるミュージシャンもいました。

久米宏さん

実は久米さんも同じような体験をしていました。かつて「ザ・ベストテン」では、フルバンドの演奏をモニターする巨大なスピーカーの前で司会をしていました。しゃべっていても自分の声がまったく聴こえないほどの大音量の中にずっといたので、耳がかなり疲れたといいます。

そこでアメリカでは、ミュージシャンの耳を保護するためにモニター用イヤホン(イヤモニ)が普及しました。補聴器と同じように一人ひとりの耳型を取って作ったイヤホンは、耳あながぴったり密閉されて外の雑音がシャットアウトされ、耳の中に静かな環境を作るのです。すると耳の中が小さなオーディオルームのような状態になるのです。そうなるとボリュームをいたずらに大きくしなくても低音から高音までしっかり鼓膜に届くのです。

須山さんが同じようにオーダーメイドのイヤホン製造を始めると、日本の音楽業界にもどんどん広がっていきました。今では名だたるミュージシャンたちがこぞって須山歯研のイヤホンを使っていて、プロ向けのイヤモニとしてはなんとシェア50%! お値段は10万円前後ですが、最近では、より良い音を求める一般ユーザーからの注文も増えているそうです。

オーダーメイドイヤホンFitEarと補聴器

耳あなにシリコンを注入して型どりた須山歯研のイヤホンは、普通のイヤホンとは形がかなり違います。スタジオには須山さん自身の耳型で作ったマイイヤホンをお持ちいただきましたが、言葉では何とも表現できない複雑な形。これをひとたび耳にはめれば、たとえ工事現場にいようとも、完全防音のオーディオルームと同じような音質が楽しめるそうです。

今、街に出れば多くの人がイヤホンで音楽を聴いている姿が見られます。須山さんは、安全かつ健康的に音楽を楽しむ「セーフ・リスニング」を呼びかけています。「音量」については気を付けていても「時間」のことは意外と意識していない人が多いというのです。

レコードやカセットテープの時代は、A面を聴いたらB面にひっくり返す手間があったので、適度に耳を休ませることができました。ところが今のポータブルプレイヤーだと、電池が続く限り何時間でも聴き続けられるようになりました。あまり長時間イヤホンで聴き続けることは、耳にダメージを与えますから、時々、イヤホンを外して休憩することを忘れないようにするといいそうです。

須山慶太さんのご感想

須山慶太さん

私は「ザ・ベストテン」も「ニュースステーション」も見てきた世代です。久米さんの穏やかで、かつキレのあるお声をまさか直接お聴きする機会をいただけるとは思ってもみなかったので、お話した内容がどうということよりも、まずお話しできたこと自体とても感激しています。

内容もとても幅広く、耳と音の話から、会社の話、マッキントッシュの分解の話まで、30分という時間で2時間ぐらいの内容の濃さでした。ポイントを押さえながら、こちらが答えやすいトスもあげていただいたので、調子に乗ってしゃべりすぎました。

とてもありがたいことだと思います。ありがとうございました。

2017年7月1日(土)放送「今週のスポットライト」、ゲスト:須山慶太さんhttp://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=20170701140000

radikoで放送をお聴きいただけます(放送後1週間まで/首都圏エリア無料)