毎週日曜、夜9時からお送りしている
【ラジオシアター~文学の扉】
今週も先週に引き続きゲストに女優のつみきみほさんをお迎えして、
ジェームス・M・バリーの
『ピーター・パンとウェンディ(後編)』をお届けしました。
永遠に子どもである少年ピーター・パンと、大人になっていく少女ウェンディ、
その対比が優しく描かれていた今回の作品、いかがでしたでしょうか?
つみきさんのハキハキとエネルギッシュな少年らしさによって、
ピーター・パンの魅力がより一層引き出されていましたね!
ピーター「ねえ、こうであってほしいと願う気持ちと、
結局こうなんだって諦める気持ち、どっちが大切?」
ウェンディ「それは…どっちも大切。」
ピーター「そんなの答えになってない。」
物語終盤の二人の会話ですが、聴いているこちらも一緒になって考えてしまいます。
願い続けてなんでも叶えてきた少年と、大人の一歩を踏み出そうとしている少女、
お互いの変化や葛藤が感じ取れるやり取りに、切なさと温かさを同時に感じる瞬間でした。
今回収録の中で、朋子さん演じるウェンディが大砲の弾に当たってしまい、
「きゃあああ…(落ちていく)」という描写があったのですか、
ラジオドラマでは落ちていく距離感を出すために、
徐々にマイクから顔を背けて(フェードアウトしていくように)収録していきます。
悲鳴の声が大きすぎて音が割れてしまわないように、マイクとの距離感も気にしつつ…
と、色々気を付けなければいけない点も多いこの台詞も、朋子さんは難なく一発OK!
その様子にブース外の人たちからは思わず笑みがこぼれ、
ディレクターも「この手の役も慣れたものですね!」と一言。
色々な対応もしつつ、役を一瞬にして演じ分けていく朋子さん、改めて凄いなぁ…!
読むたびに発見がある『ピーター・パンとウェンディ』、
原作も是非お手にとって読んでみてくださいね♪
by 永瀬千裕
〜ゲスト・つみきみほさんオススメの本〜
☆『豚の死なない日』/ロバート・ニュートン・ペック