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外国人のための高校進学ガイダンス▼人権TODAY(7月15日放送分)

人権TODAY

毎週土曜日「蓮見孝之 まとめて!土曜日」内で、8:20頃に放送している「人権トゥデイ」。様々な人権をめぐるホットな話題をお伝えしています。

日本の高校について丁寧に説明

国際結婚や親の仕事など様々な理由で、外国から日本に来る子どもたちが増えていますが、親も含めて日本語がわからないために日本の教育制度がわからず、結果として高校に進学できずに就職に必要な高卒資格を得られてない子供たちがたくさんいます。

そこで、日本の高校の種類や入学試験の仕組みなどについて、それぞれの国のことばで説明する「日本語を母語としない親子のための高校進学ガイダンス」が毎年行われています。多文化共生センター東京や武蔵野市国際交流協会など都内の団体による実行委員会が主催しているもので、7月9日に武蔵野市で行われたガイダンスには、生徒と保護者らあわせて70人ほどが参加しました。

ガイダンス会場

ガイダンス会場

ガイダンスでは、中国語や韓国語、英語、タイ語、フィリピンのタガログ語など10種類ほどの言語のガイドブックが用意され、通訳を交えて、高校とはどのような学校なのか、入学するにはどうすればいいか、進学にかかる費用や日本の教育システムなどの説明がありました。

いろいろな言語のガイドブック

いろいろな言語のガイドブック

ガイダンスの冒頭「なぜ高校に行くのか」

日本の社会の中で生活していく時に、様々な資格があると有利なことが多いです。多くの資格が高校卒業や大学卒業を条件としています。ですから、皆さんが日本の社会の中でこれから自分の夢を実現していこうと思ったら、ぜひ高校に進学し卒業してください。

外国人が高校に行くには

ここで、問題が出てきます。外国人の生徒が都立高に進学するには、基本的に日本人生徒と同じ内容の入学試験を受けなければなりません。ということは、日本語を勉強しながら、数学などの教科の勉強もしなければならないということで、相当ハードルが高くなっています。それは進学率にもはっきり表れていて、日本人の高校進学率は97%ですが、外国籍の生徒の進学率は50%以下とも言われています。

そこで都立高では「外国人生徒特別枠」という入試の仕組みがあります。試験は、英語または日本語による作文と面接で、一般科目はありません。ただ、これを採用しているのはわずか6校しかなく、定員もあわせて100人ほどです。外国籍保有で来日3年以内であることが条件となっていて、倍率は2~3倍と高くなっています。

この「外国人生徒特別枠」を設けていない都立高でも、申請をすれば漢字にふりがながついた問題用紙に変更できるほか、さらに希望すれば辞書の持ち込みが可能になり試験時間が延長されるなど、特別な措置を受けられるということです。

外国人生徒の受け入れ体制は

元都立高校教諭で、ガイダンス実行委員の小綿剛さん

学校によってバラバラなので一概に言えないんですけれども、充分とは言い難いと思います。一応、東京都としても例えば教員の定員増であるとか措置はしていますが、じゃあそれで生徒たちが充分な支援を受けているのかどうかというと、充分ではないというのが現状だろうと思います。

ガイダンスに参加した生徒のお父さん

現実的にはその門戸が思ったより広くないなと。これだけ外国人を受け入れるとか、労働力を増やすと言っている割には、こういう始まりのところでの門戸がもっと広くないと、これからの日本はちょっとグローバルにはいかないんじゃないかなっていうふうにちょっと痛感してますね。

このガイダンスでは、高校の教員や支援団体による個別相談の時間も設けられ、定時制高校の仕組みや、今の成績でどの学校に入れるか、これから夏休みにどんな勉強をしたらよいか、といった質問が挙がっていました。

説明会の意義とは

小綿剛さん

どういう風に具体的に努力をすれば高校に入れるかということの情報がほとんど持っていないわけですから、そういうところが明確化できる。という意味ではガイダンスは非常に役に立つと思います。確実に参加者は毎年増えていますので、それだけニーズは高いというふうに思っています。

言葉の違いだけで、子どもたちの夢や将来を閉ざしてしまわないように、日本語が不自由でも進学しやすい環境づくりが必要なのではないでしょうか。

(担当:進藤誠人)

<参考>
外国籍の子供たちの高校進学を支援する (2010年7月10日放送)

■日本語を母語としない親子のための多言語高校進学ガイダンス in Tokyo
http://www.tokyoguidance.com/

■公益財団法人 武蔵野市国際交流協会

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