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エスカレーターの「右側あけ」を見直そう▼人権TODAY(8月12日放送分)

人権TODAY

毎週土曜日「蓮見孝之 まとめて!土曜日」内で8時15分頃から放送している「人権トゥデイ」。様々な人権をめぐるホットな話題をお伝えしています。

今回のテーマは…2017年8月12日放送「エスカレーターの『右側あけ』を見直そう」

 

担当:松崎まこと(放送作家)

 

駅などのエスカレーターを利用される際、歩かない方は左側に乗って、歩かれる方のために右側を空ける場合が多いですよね。これは東京など首都圏の場合で、関西の方では逆に、左側を空けます。こうした片側空けは、暗黙のルールになっています。駅では、「エスカレーターを歩いて利用するのはやめて下さい」ってアナウンスをよく聞きはしますが・・・みなさんはどうしていますか?

元々エスカレーターは歩行する設計になってないから故障や事故につながる可能性があるということで、鉄道会社や国土交通省、エスカレーターのメーカーなどでは、「自粛」を呼びかけていますよね。でもそういったこととは別の視点から、「エスカレーターの片側通行はやめよう」というキャンペーンを開始した方々が居ます。

stop the steps  ~エスカレーター、止まって乗りたい人がいる~

 

東京都理学療法士協会理事の齋藤弘さん
東京都理学療法士協会では、毎年学術大会をしているんですけど、併催イベントとして「stop the steps」、エスカレーターを止まって乗りたい人が居るというようなキャンペーンをやって、“片側空け”の習慣を見直そうという取り組みを始めています。まずは「右側レーン、止まって乗れますか?或いは、歩いてしまいますか?」と街頭でインタビューしました。その結果、2割の方が「止まって乗れますよ」、8割の方が、「歩いてしまってますよ」と、いうような回答でした。「どうしてこういったアンケートしているの?」という問いが出ることで、右側の手すりをしっかりつかまりたい人が居るんだよ、というような気付きを与えられるようなキャンペーンになったかと思っています。

“理学療法士”は、身体に障害のある方々に対し、運動や電気刺激、マッサージ、温熱等々の手段を用いて、リハビリのお手伝いなどをするお仕事です。例えば脳卒中や交通事故などの後遺症で、身体に麻痺が残った場合、エスカレーターに乗るのにベルトには是非掴まりたいわけです。身体の左側に麻痺がある場合、右側のベルトを掴まりたいですよね。ところがそちらを歩く人々が居たら、掴まれません。そこで「東京都理学療法士協会」では、「stop the steps  ~エスカレーター、止まって乗りたい人がいる~」というキャンペーンを行うことになったわけです。

エスカ イベント風景

「右側空け」をしているかどうかという、このアンケートを実施したのは今年の6月の日曜、西武池袋線や都営地下鉄大江戸線が通る練馬駅。実際にはアンケートを実施する場所や曜日・時間によっても、だいぶ結果が違うと思います。例えばお子様連れの母親などは、なるべく子どもと手をつないでエスカレーターに乗りたいですよね。ただ、そんな人たちが多い時にアンケートしても、この結果になったということです。

エスカレーターの右側に立てた人がいます

今回の取材では、脊髄の病気で普段両手に杖を持って歩行している40代後半の会社員の女性にも話を聴きました。この女性の場合、「理学療法士協会」のキャンペーンに励まされて、エスカレーターの右側に立って、ベルトにつかまって、乗ることを始めたと言います

日常的に杖を使用して歩行している女性の声
東京実は最近、6月から“右側”に乗るようになりました。今回、先生方が色々呼びかけをして下さって、先生から「自分自身の安全を第一に考えて、右側に乗って欲しい」ということをおっしゃって下さったので、右側に乗っていいんだというか、右側に乗った方がいいんだな、ということを感じて、右側に最近は乗るようになりました。まあ、他の方が見ていただいて「ああ、右側掴まって乗りたい人が居るんだな」ということを、感じていただけたらいいかな、というふうに思っています。

この女性の場合、毎日ラッシュアワーに通勤される際、右手の方が自由が利くのに、暗黙のルールがあることから左のベルトを使うようにしてきたと言います。そのため荷物がぶつかってヒヤリとしたり、右手のつえが蹴飛ばされないかと気をもんだりしていたのですが、今回思い切って、このような行動に出たというわけです。

実際には、右側からどいたり歩くように促したりする方も居るようですが、その場合は理由を話してわかってもらうようにしているそうです。この女性は両手で杖を利用しているので、理解してもらい易いということはあるそうです。東京都理学療法士協会では、行政や鉄道会社、医療関係や障害者関係の団体などとも連携しつつ、今後も地道なキャンペーンを積み重ねていこうというわけですが、目標を次のように掲げています。

東京都理学療法士協会理事の齋藤弘さん
3年後には、東京オリンピック・パラリンピックが開催されます。パラリンピックが開催されるということは、障害のある方々も多く日本にいらっしゃいます。この3年後といったところを見据えて、2年後3年後には、東京周辺のエスカレーターといったものが、「止まって乗る」というような習慣を身に付けるといったところを最終目標としております。

「stop the steps」キャンペーン、お問い合わせの番号は03-3370-9035 「東京都理学療法士協会」事務局です。平日の午前10時から午後4時の間にお願いいたします。

stopthesteps