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「不倫を題材にしたソウル・ミュージック特集〜女性シンガー編」

ジェーン・スー 生活は踊る

不倫を題材にしたソウル・ミュージック、フリーソウルならぬ“不倫ソウル”を高橋芳朗さんが解説!

gladys

高橋芳朗のミュージックプレゼント 不倫ソウル特集http://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=20170915112247

radikoで放送をお聴きいただけます(放送後1週間まで/首都圏エリア無料)

※以下、番組内容書き起こし by みやーん(文字起こし職人)

【高橋芳朗】
今日のテーマはこちら! 「不倫を題材にしたソウル・ミュージック特集〜女性シンガー編」。今週は、ここのところなにかと話題の不倫を題材にした洋楽を紹介したいと思います。洋楽で不倫を扱った曲というと、ブラックミュージック/ソウルミュージックが圧倒的に多いんですよ。

【ジェーン・スー】
うん、多いよね。

【堀井美香】
あ、そうなんですか?

【高橋芳朗】
愛のうつろいを歌うのがソウルミュージックですからね。

【ジェーン・スー】
まあ、ある種の演歌ですから。

【高橋芳朗】
実は去年の2月にTBSラジオ『ザ・トップ5』で同じような企画をやっているんですけど、そのときは男性ソウルシンガーの男性視点による不倫ソングを取り上げたので、今回は女性ソウルシンガーの女性視点による不倫ソングを聴いてみたいと思います。

【ジェーン・スー】
はい。

【高橋芳朗】
まずは1970年代の不倫ソングを2曲。1曲目はグラディス・ナイト&ザ・ピップスの「Make Me The Woman That You Go Home To」。1971年の作品です。グラディス・ナイトは女王アレサ・フランクリンに次ぐ偉大な女性ソウルシンガー。70年代に不倫を題材にしたヒット曲を連発しているんですけど、これはそのうちのひとつですね。

【ジェーン・スー】
もうタイトルだけでゾゾゾッときた!

【堀井美香】
これ、どういう意味なんですか?

【高橋芳朗】
タイトルの「Make Me The Woman That You Go Home To」、直訳すると「あなたが帰る家の女にさせて」みたいな感じですかね。要は、愛人である女性が私を本妻にしてほしいと懇願する内容になっています。ある意味、島津ゆたかさんの「ホテル」のソウルミュージックバージョンというか。

【ジェーン・スー】
「男名前で書いてあるぅ〜♪」

【高橋芳朗】
「奪えるものなら奪いたいあなた〜♪」みたいなね。じゃあ歌詞の大意を読みますね。「あなたに置いていかれて泣く女じゃなくて、あなたが帰ってくる家の女にしてほしい。ハニー、私の人生を完璧にできるのはあなただけ。私は笑顔でディナーを用意をするし、ちゃんとアイロンもかける。夜遅くに帰ってきてもどこに行っていたかなんて聞いたりしない。あなたのすべてを受け入れる。絶対に後悔なんてさせない」。

【ジェーン・スー】
うーん。

【高橋芳朗】
歌詞や曲調からすると、彼女のこの願いはおそらく叶わないだろうと。もう本当に、ハートをえぐるような絶唱です。

M1 Make Me The Woman That You Go Home To / Gladys Knight & The Pips

【ジェーン・スー】
うん、まさに喉から血が出そう。

【堀井美香】
日本の不倫ソングとは違って叫ぶように歌うんですね。日本の場合は内に向かう感じになるじゃないですか。

【高橋芳朗】
日本はもっと陰な感じになりますもんね。ちなみに、グラディス・ナイトのバックコーラスを務めているのは男性3人で構成されたピップスというグループになります。グラディスが「あなたが帰ってくる家の女にしてほしい」と歌うと、うしろで彼らの「してあげてー、してあげてー」というコーラスが入るんですよ。

【ジェーン・スー】
フフフフフ。

【高橋芳朗】
ジェーン・スーさんも大好きですけど、アメリカの人気テレビドラマ『アリーmy Love』の主人公のアリー・マクビールが理想としている女性ってこのグラディス・ナイトなんですよ。なぜかというと「いつも3人も男を引き連れて、しかも彼らが自分をうしろから盛り立ててくれるなんて最高じゃない!」と。

【ジェーン・スー】
確かに! 欲しいわー、人生のコーラス隊!

【高橋芳朗】
だからアリーは恋愛や仕事が上手くいかなかったりすると「ああ、私の人生にもピップスがいてくれたらいいのに!」ってぼやくんですよ。ピップスを従えた人生、悪くないかもしれないですね。

【ジェーン・スー】
どうよヨシくん、私のピップスにならない?

【堀井美香】
いや、私たちが芳朗さんのピップスになろうよ!

【高橋芳朗】
高橋芳朗&ザ・ピップス(笑)。

【ジェーン・スー】
うしろで「やめておけ〜、やめておけ〜♪」って歌うからさ。

【堀井美香】
「やっちゃえ〜、やっちゃえ〜♪」って煽ったりね。

【高橋芳朗】
フフフフフ。じゃあ次いってみましょう。2曲目は、シャーリー・ブラウンの「Woman To Woman」。1974年の作品です。女性ソウルシンガーが歌った不倫ソングとしては最も有名な曲と言っていいかもしれません。さっきの愛人視点のグラディス・ナイトに対して、こちらは不倫されている妻の立場から歌った曲になります。

【ジェーン・スー】
はい。

【高橋芳朗】
この曲は設定がすごくおもしろくて、シャーリー・ブラウンが夫の浮気相手、バーバラに電話をするんですよ。言わば電凸ソング。

【ジェーン・スー】
アハハハハ。

【高橋芳朗】
そんなわけで曲の半分はシャーリーの語りになっているんです。ちょっと歌詞を紹介しますね。「もしもし、バーバラ? 私が誰だかわからないと思うけど、今朝夫の服のポケットのなかからあなたの名前と電話番号が書いてある紙が出てきたの。いまここであなたがどういう態度に出ようとそんなのは関係ない。ただ言っておきたいのは、あなたが惚れた男は私のものだってこと。彼が食べる物、彼が着てる服、彼が乗っている車、あれはぜんぶ私が支払ってる。同じ女なら私の気持ちがわかるよね? 私の幸せな家庭を壊さないで。同じ女だったら私の気持ちがわかるでしょ?」と。

【ジェーン・スー】
「Woman To Woman」、「女同士の話し合い」っていうことか!

【高橋芳朗】
そう。でも攻撃的なところもある歌詞なんだけど、曲調はすごいメロウで穏やかなんです。

M2 Woman To Woman / Shirley Brown

【高橋芳朗】
最後は90年代の不倫ソングを紹介したいと思います。エリカ・バドゥの「Next Lifetime」。1997年の作品です。「Next Lifetime」は「来世」という意味ですね。歌詞の内容としては、主人公はすでに結婚している女性です。その彼女の前に魅力的な男性が現れる。そして、お互いに惹かれ合う。でも、その女性は彼にこう言うわけです。「あなたのことは好きだけど、私はもう結婚している。だからいまの人生ではダメだけど、来世で一緒になりましょう」と。

【ジェーン・スー】
松田聖子と郷ひろみみたいだね。

【高橋芳朗】
歌詞をざっくりと紹介しておきますね。「いま、夢見ることはよくないと思う。私にあやまちを犯させないで。あなたを見るたびに愛が強くなっていくのがわかる。でも、パイを分かち合うことはできないの。私はすでに他の誰かのものだから、あなたとは来世で一緒になりましょう」。

【堀井美香】
ズルいズルい! ズルい言い訳だよねー。

【ジェーン・スー】
どうですか、堀井さん。「来世で一緒になりましょう」と思ったことはありますか?

【堀井美香】
ないです。いまは不倫のかたちも変わってきていますからね。

【ジェーン・スー】
IT革命じゃないんだからさ、そんなに変わらないよ!

M3 Next Lifetime / Erykah Badu

【高橋芳朗】
というわけで、不倫しそうになったら「来世で一緒になりましょう」と言ってなんとかこらえてください。

【ジェーン・スー】
そうですね。こらえてつかあさい!

―― ◇ ―― ◇ ―― ◇ ―― ◇ ―― ◇ ―― ◇ ――
当ラジオ番組では「日々の生活に音楽を」をコンセプトに、音楽ジャーナリスト・高橋芳朗さんによる洋楽選曲を毎日オンエア(稀にかかる邦楽はディレクター選曲)。最新1週間のリストは以下です。

9/11(月)

(11:07) I’ll Be Around / The Spinners
(11:43) The Love I Lost / Harold Melvin & The Blue Notes
(12:21) Time to Get Down / The O’Jays

9/12(火)

(11:04) Scritti Politti / Wood beez
(12:18) Microdisney / Escalator in the rain
(12:50) Prefab Sprout / Appetite

9/13(水)

(11:04) Mess Around / Ray Charles
(12:16) Jump Jive and Wail / Louis Prima
(12:25) As Long As I’m Moving / Ruth Brown
(12:51) Wasn’t That Good / Wynonie Harris

9/14(木)

(11:03) O Menina / Novos Baianos
(11:16) Amor / Secos and Molhados
(11:44) Paz e Arroz / Jorge Ben
(12:17) Nega de Obluae / Wando
(12:51) Uma Rosa pra Dita / Os Incriveis

9/15(金)

(11:03) Heart of Glass / Blondie
(11:16) Same Old Scene / Roxy Music
(12:17) The Unconventional / Japan
(12:51) Reason to be Cheerful Part 3 / Ian Dury & The Blockheads