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児童虐待通報の「189番」。長すぎて不評の音声案内を短縮するそうですが…

森本毅郎 スタンバイ!

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忙しい朝でもニュースがわかる「森本毅郎・スタンバイ!」(TBSラジオ、月~金、6:30-8:30)
7時35分からは素朴な疑問、気になる現場にせまるコーナー「現場にアタック」
本日3月30日(水曜)はレポーター田中ひとみが『189番(いちはやく)』をテーマに取材しました!

現場にアタック(田中ひとみ)

現場にアタックレポーターの田中ひとみ

田中ひとみ

きょうは、児童虐待に関する相談ができる電話の窓口「189番」(いちはやく)のお話です。 この3桁の番号にかけると、各地域の児童相談所に繋がるのですが、相談先の児童相談所に繋がるまでの時間が、とにかく長い!と大不評で、肝心の相談所まで到達する前に、電話を切ってしまう人は9割もいるそうです。

現場にアタック(189番)

厚生労働省は「189(いちはやく)」でつながるとしていますが・・・

こうしたことを受けて、きのう、厚生労働省が4月から短縮します!と発表しました。では途中で切ってしまうという問題の音声ガイダンス、今はどれくらい長いのかお聞きください。

現状の70秒の音声案内
▼こちらは児童相談所全国共通ダイヤルです。ご連絡を頂いた方や内容についての秘密は守られます。プッシュ回線、携帯電話以外の方は、米印などをプッシュし、プッシュ信号が出せるようにしてください。プッシュ信号が出せない電話機の方は、繋がらない場合がありますので、予めご了承ください。(ここまで途中操作不可)
▼お住まいの地域の〒番号7桁を押して最後にシャープを押してください。〒番号がわからない方は、次からお住まいの都道府県を選択してください。
▼東京都は1・シャープを ▼東京23区は1を、それ以外は2を押してください
▼こちらは児童相談所全国共通ダイヤルです。この通話は20秒ごとにおよそ10円でご利用頂けます。(このブロックも途中操作不可)

最大2分以上かかるんです・・・。 何に時間がかかるかというと、こどもの保護は、その住所に近い児童相談所が管轄するんですが、それをむすびつけるのに、時間がかかるんです。

相談所に到達するのに、最大で、3回住所を選ぶタイミングがあります。
(例)①東京都を選択→②23区内か/区外かを選択→③エリア内の最寄りの相談所を選択。
さらに、お住まいが東京都ではない場合、「埼玉県は2♯、千葉県は3♯を、神奈川県は4♯を」と読み上げられて・・・。最後の「山梨県」はその後に出てきて、やっと5♯を押せるような仕組みです。やっぱり長い・・・

郵便番号が分かれば、多少ショートカットできますが、それでも1分弱くらいかかるんです。 一応、固定電話なら、市外局番で自動判断してくれるので、素早くつながりますが、今ほとんどが携帯電話なので、「いちはやく!」と電話しても、途中で切る人が多い・・・。

これではダメだということで、平均70秒を平均30秒に短縮することになったわけですが、では、これでうまく行くのか? 30秒バージョンは、まだ作成中だとのことでしたので、何がどう変わるか、厚労省に聞いた上で、番組スタッフが勝手に30秒バージョンを編集して作ってみました。

30秒バージョンの音声案内(勝手に作ってみました)
▼こちらは児童相談所、全国共通ダイヤルです。お住まいの地域の〒番号7桁を押してください。〒番号がわからない方は、次からお住まいの都道府県を選択してください。
▼東京都は1・シャープを
▼この通話は20秒ごとにおよそ10円でご利用頂けます。

厚労省によると「秘密は守られる」や「プッシュ信号」など当たり前の説明がカットされました。あと、郵便番号の後の「♯」や最後の通話料金案内の部分も5秒ほどカットするようです。確かに70秒よりはだいぶ短くなりましたが、では、これなら皆さん繋がるまで待てるのか?町で、30秒バージョンを聞いてもらいました。

さあ通報しなければという気持ちが萎えてしまうかなと思いますね、いま最初聴くと。30秒でも長いなと感じたので。あと、一番を押さなければいけないとか、宅急便みたい。
警察とか救急車とかみたいに、いきなり対人で人が出た方がいいと思います。緊急なときに間が長すぎる気がしますね。
周りで赤ちゃんが泣いていて、聞きながら待っている間に、ずーと待ってると、やっぱりこの程度でかけるのは良く無いのかなとか、お金もかかってるし、あんまり、待つんだったら、これ切っちゃおうかなと思いました。
現場にアタック(189番)

厚生労働省は「虐待が疑われるときは、ためらわずに通報して」と言いますが・・・

児童虐待を見たら通報するのが義務なんですが、最後の人も言っていたように、みなさん、通報すべき虐待なのか、この程度で通報するのは良く無いかなとか、迷いながらかけるので、かけるだけでも勇気がいるのに、それで、音声ガイダンスで待たされると、やっぱりいいかなと思ってしまうみたいです。そういうこともあるので、警察みたいにすぐ、人に出てもらいたいという意見が大半でした。

というわけで、こうした町の声を厚労省に伝えてみたところ、こんな答えでした。

厚生労働省のご担当者
「7秒までだったら待てるなどの意見はあります。そうした声を踏まえて、さまざまな方法を検討していきたいと思っています」

もっと短くするぞ、という主旨のお答えはいただけました。確かに、110番みたいな仕組みもあるので、189も、ダイレクトに、住所に近い管轄の職員につながる仕組みにすればいいのかなと思ったんですが、この問題に詳しい方に伺うと、そういうことばかりに力を入れるのはちょっと違う、という答えでした。子どもの虐待をなくす活動をされているNPO法人シンクキッズの後藤啓二さんのお話です。

NPO法人シンクキッズ 後藤啓二さん
110番とか119番と同じ仕組みにするのはお金をかければできます。ただ、子どもの虐待を防ぐという観点からはあんまり関係ない。一番大きな問題は児童相談所と警察の情報共有ができていないということです。警察に入ってきた虐待案件は、全て児童相談所に通告しているんですけど、児童相談所にまず入った問題は、警察に連絡しないケースも多いんです。自分たちだけでやろうと、抱え込んで、結局、家庭訪問もできないことがあるんです。これをまず改めなければダメ。そのためには情報共有が大切で、189を整備するというよりは、そっちが重要だと思います。

今回の厚生労働省の発表からすると、音声ガイダンスを短くするのでつながりやすくなる!と聞こえますが、後藤さんは、つながりやすい仕組みも大事だけど、助かりやすい仕組みにする取り組みがないといけないと仰っていました。
(取材・レポート:田中ひとみ)


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