お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

放送中

放送中


  • 放送ログ

母が真千子で、娘がジュンコ? 『カーネーション』親子対談~尾野真千子さん

コシノジュンコ MASACA

2017年10月22日(日)放送

ゲスト:尾野真千子さん(part 1)

1981年、奈良県生まれ。中学生の時に河瀬直美監督の目にとまり、映画『萌の朱雀』で女優デビュー。高校卒業後 本格的に女優活動をスタートし、2007年には再び河瀬監督とタッグを組んだ『殯の森』に出演。この作品はカンヌ国際映画祭コンペティション部門でグランプリを受賞しました。2011年、コシノさん姉妹の母でファッションデザイナーの小篠綾子さんをモデルにしたNHK連続テレビ小説『カーネーション』のヒロインに抜擢。それまの陰のある役柄とは一線を画すパワフルな演技が高く支持され、東京ドラマアウォード2012主演女優賞など数々の個人賞を受賞しました。4人姉妹の末っ子。

masaca_171022d

出水:若かりし日の「お母ちゃん」と娘のご対面、ということになるんでしょうか?

JK:そうよ、あなたがお母ちゃんで、私が娘(笑) ドラマの時、岸和田が舞台だから一応近所に挨拶に挨拶に行ったじゃない? その時、近所の下駄屋さんが「あの子、すごくきれいやけど、お母ちゃんに全然似てないわ」って、ものすごい言い方したのよ! だけどドラマって不思議ね、毎日々々見てると、演じるほうもだんだんなりきっちゃうし、見てるほうも本物のお母ちゃんを忘れて「小原糸子=おかあちゃん」になっちゃう。お母ちゃんが見てたら、「あんなきれいやないよ、なんやこの子」ってむちゃくちゃ言われたと思う。

出水:連続テレビ小説で取り上げられるのが、母・綾子さんの夢だったんですよね?

JK:うちのお母ちゃんね、生きてるころは毎朝NHKのドラマを見てたわけ。岸和田の水ナス食べながら。それでNHKの集金のお兄ちゃんが来ると、「あんたNHKの子やろ? 私も出られへんか?」って言って、みんなが大笑いすると「なんで笑うんやー」って。それからまた集金が来ると、「あんた、この前の話いうてくれたか?」「いえ・・・」「なんでいうてくれへんの!」って本気で怒るの! でも、それがなっちゃったわけよ!

尾野:すごいですね、それ! でもわかります、私も言うようにしてます。いろんなこと。

JK:思ってるだけではだめよ。笑われようが何しようが、思ってることを言うと、実現するんだなーと思って。一応言っとくと、これ、お母ちゃんの教えやからね?

尾野:あ、そうか。は、はい(^^;)

出水:尾野さんは奈良の出身ですが、岸和田の言葉はいかがでした?

尾野:独特も独特。土地も近いし、同じ関西弁だし、でも語尾がちょっと違ってたりして逆に難しかったです。

JK:岸和田弁指導者がいるのよね。1回1回直されたの?

尾野:はい、直されました。「私」のことを「うち」っていうんですけど、イントネーションが違って「あれっ、どっちやったっけ??」みたいな。感情を出すから方言にこだわってられへん!みたいな時もありましたけど、1個1個直してくれました。

JK:奈良弁わすれてしもたんちゃう?

尾野:ははは(笑)たまにありますよね。

出水:ジュンコさんも、今日は関西弁ですね。

JK:そりゃ、顔見たらそうなるって。だって、標準語って顔してないもん(笑)

尾野:関西弁しゃべる人と会うと、とたんに変わりますよね。

JK:だから私も、最初東京に来たときは無口。

尾野:ええ~~??

JK:だって笑われるもん、関西弁しゃべると。ファッションは標準語で書かなきゃいけなんだな、岸和田弁やったら通じないわー、と思って。だから無口なのよ。関西弁がぽろっと出るとみんな笑うから、とたんにコミックなデザインしなくちゃならなくなる(笑)

尾野:へえー! 私はポロっと出まくってたんで(笑)どうしようもなかったです。

JK:じゃあ、あのドラマは“らしかった”でしょ。東京に来て標準語のドラマじゃなくて。

尾野:うん、やりやすいというか、気持ちが込めやすいんですよね。台本がまた面白かったじゃないですか。何にも付け加えることなく、 すんなり言葉が出てくるんですよ。だからすごい気持ちいいし、やりがいもありました。

masaca_1722c

出水:ドラマでは綾子さんの10代から50代まで演じましたよね。その中で似てるなー、とか、自分と重なる部分は感じましたか?

尾野:カッコよくいえば、パッチ屋で働いてるころの出来事は、苦労された方はみなさん重なると思うんですよね。悔しかったりとか、上司に言われて落ち込んだりとか、「自分と一緒の苦労してるな」って重なりましたね。

JK:小林薫さんがちゃぶ台をひっくり返して、「なんや!」って怒鳴って・・・激しい激しい! とにかく、ドラマ見てるこっちが怒られてるみたいな(笑)怖いシーンがいっぱいあったわね。

尾野:ありましたね~!・・・激しかった・・・。

JK:綾野剛さんが出た時に、視聴率1番だったね。

尾野:あ、そうなんですか?!

JK:そうよ! だけど、あれからみんな売れっ子になっちゃったのよね。朝ドラさまさまですよ。いままで朝ドラ見たことない人も見るようになって。カーネーションから見てるんですよ、っていう人がいっぱいいるのよ。

尾野:へー。たしかに、私の周りもそう言ってくれますね。

JK:それでね、視聴率が一番高かったのが、東日本。震災のあとだったでしょ、それがあのドラマで一気に明るくなったから! 震災で大変だっていうのに、こんなことして良いの?っていうぐらい明るかったもんね。

出水:でも、尾野さんも太陽みたいに明るい方だから、現場の雰囲気も明るかったんじゃないかなと思います。

JK:天才だなーと思って。若いから、まさかと思ってたけど、最期の90歳までできたんじゃないかなと。

尾野:いやぁ、どうでしょうね。50歳、60歳入るぐらいまでやらせてもらった時、やっぱり自分では気持ち悪く思ってしまうんですよ。しわもないし、顔に描くか特殊メイクかってなると、自分の中ですごい気持ち悪い。

JK:あらそう? うちのお母ちゃん最後までつるつるしてたよ? 何塗ってんの?ってよく聞かれて、タワシみたいな、ざらざらっとしたスポンジで「こうやって磨くねん」って言ったら、近所の人がみんな真似して買ってた。

尾野:へー! そんなにきれいだったんですね。

出水:『カーネーション』の紹介文に、「男やったら人生どんなに楽しいんやろ? そう思った糸子は・・・」とあるんですが、尾野さんは「男だったら」と思ったことはありますか?

尾野:あります、結構しょっちゅうあります。女だから、って思われることがまだ多いですよね? そんな時は悔しい。だったら男のほうがいいか、と思ったりします。女であることにも喜びを感じるんですけど、仕事をしているときは男になりたがることが多いです。

出水:尾野さんは4人姉妹で、何番目?

尾野:4番目。末っ子です。

JK:じゃあ甘えっこね。天真爛漫、怖いもの知らず。

尾野:はい。その通り(^^)けっこう甘えますね。甘えるの、好き(*^^*)

JK:安心感じゃない? 姉がなんでもしてくれるわーって。家族みんな仲がいいんだって?

尾野:そうです。すごく仲がいいから、余計に甘えてしまう。好き放題やるんです(笑)

JK:でも、ちゃんと女優になったからすごいわね。

尾野:いや~本当に良かったと思って! なられへんかったら私、どうなってるんやろ? と思いますもん。女優しかなかったんで。

JK:小さい頃はスポーツとか得意なものはなかったの?

尾野:私、身体が弱かったんです。なので、スポーツもろくにできなくて、唯一したのが卓球。

JK:卓球?! わ・た・し・も。じゃ、こんど卓球しよ(^^)

尾野:(構えて)えへへへへ! 中学生の時の部活動。姉たちも卓球部だったんですよ。その流れで入ったはいいんですけど、まぁ身体が弱かったんで、なかなかうまくいかず。でも3年間は続けました。

JK:私は高校1年生の時に卓球部入ったの。たったそれだけだけど(^^;)でもちょっとでもかじっておくと、忘れないわね。身体が弱いのは、いまは丈夫?

尾野:いまは誰っよりも丈夫なんです!

JK:なんでそうなるの? 卓球が良かったのかしら?

尾野:わからないんですよ、急に。もともと小児喘息をもっていたり、肺炎になったり、毎回お医者さんには迷惑かけて。アトピーとかもあったのに、それも治って。全部がうまく収まりました。

masaca_171022g

JK:お父さま、それともお母さま似?

尾野:たぶん父似だと思います。気性も父似かな。

JK:やっぱり男だ(笑)

尾野:たぶん4番目で、男の子がほしいって最後に期待されて・・・

JK:でも女か!みたいな。うちもおんなじ。お母ちゃんも4姉妹で、子供が三姉妹、おばあちゃんのところも姉妹で、全部女系! だからもう大変よ。

出水:そういう意味では、尾野家と共通点がありますね。母・綾子さんの性格はジュンコさんから教わっているんですけど、尾野さんのお母さまはどんな方?

尾野:私の母は、本当にもう“昭和の女性”です。旦那さんの三歩後ろを下がって歩くような、大黒柱を立てるような。

JK:うちのお母ちゃんは全然違うね。あのドラマの通りやけど。おばあちゃんが1歩も外に出なくて、ずーっと家にいて、「うん、そやそや、ほんまやな」って優しくて。だからお母ちゃんがガーッと行くわけ。おじいさん怖かった、小林薫さんそのまま。

尾野:本当にあの通りなんですね(^^)

出水:尾野さんはご両親から、子供のころに怒られた記憶はありますか?

尾野:ごはんを食べ残して、お釜に戻したんですよ。それを黙~ってたら母が見つけて、「ごはんに謝り!」って怒られたのを覚えてます。それがすっごい印象的で、それからはもうご飯は残せないです。それまではご飯が食べられなかったんですよ。がりっって言われるぐらい細くって。でも怒られてから徐々に食べられるようになった。

JK:その怒られたのは一生忘れないね、ごはん見ると思いだす。そんなものなのよ、怒られるとかマイナーなことって絶対忘れない。いいことはすぐ忘れちゃうけど。

尾野:そうなんですよねー。

JK:『カーネーション』ってテーマをきいたとき、なんで?お母ちゃんにカーネーションって似合ってないわ、と思ったけど、ドラマが終わってみたら、母の日にみんなカーネーション買うでしょ? そのたびにドラマを思い出すみたい。いいタイトルつけたわねー。

尾野:花を見るたびに思い出しますね。

JK:私も行く先々でカーネーションもらった。カーネーション一家ね。本当にあの時はありがとうございました。

尾野:こちらこそm(_ _)m

=OA楽曲=
M1. カーネーション / 椎名林檎