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行人を読むと、夏目漱石のイメージが変わるかも?【行人(こうじん)】(後編)

ラジオシアター~文学の扉

毎週日曜、夜9時からお送りしている
【ラジオシアター~文学の扉】

 

今週も先週に引き続きゲストに俳優の横田栄司さんをお迎えして、
夏目漱石の『行人(こうじん)』(後篇)をお届けしました。
兄・一郎に頼まれて、兄嫁の直の貞操を試すことになった弟・二郎。
直と二郎のやり取りやそのときの天候が、目に浮かぶような『行人』の後編でした。
土砂降りの雨の中、明かりもない茶屋に足止めされた二人ですが、
この作品には、漱石の実体験が色濃く反映されていて、
実際に、彼が大阪に講演に言ったときの記憶がベースになっているのだとか。
そのときの暑さや、大雨で足止めされた事などを日記に詳細に書きとめ、
それを文章に落とし込んだそうです。
「だから、なまめかしい文体になっているんだね。」と、横田さん。
あまり、私小説作家のイメージのない漱石ですが、
それを知って読んでみると、ほかの作品の味わいも変わってきそうですね。
中嶋さんが演じた兄嫁・直のセリフ「意気地なしね。」は、スタッフに大人気で、
「携帯の着メロにしたい。」という人も。
リスナーの皆さんの中にも、欲しい方がいらっしゃるかもしれませんね?
貞操を試されるなんてひどい話ですが、
二郎は、“試す”と言うよりも、兄・一郎の事を思って、直に話しかけます。
「女は、肉体ではなく、精神・魂(スピリット)だ。」と、豪語していた一郎の想いは、
自分は、“腑抜け”だと二郎に告白した直によって、
決定的に夫婦がすれ違っているのだと表れていました。
夏目漱石の、なまめかしい文体によって、
人の悲しさを際立って感じることができる「行人」ぜひ一度、本でも味わっていただきたいです。
そして、もう一度文学の扉のラジオドラマでお聞きください!
(ユーチューブでも、ラジコでも1週間お聞きいただけます。)
by 文学の扉スタッフ

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