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鉄道画家、福島尚さんの個展が鉄道博物館で開催▼人権TODAY(11月4日放送分)

人権TODAY

毎週土曜日「蓮見孝之 まとめて!土曜日」内で放送している「人権トゥデイ」。様々な人権をめぐるホットな話題をお伝えしています。

今回のテーマは・・・『鉄道画家、福島尚さんの個展が鉄道博物館で開催』

担当:崎山敏也

 

さいたま市の鉄道博物館2階のスペシャルギャラリー2で、埼玉県の主催で「鉄道画家 福島尚の世界」という展示が2017年11月3日(土)~19日(日)まで開かれています。福島さんは埼玉県日高市在住で、1969年生まれ。生まれつき知的障碍があり、人と話をしたり、集団行動をとるのが得意ではありません。崎山記者が個展を前に10月、福島さんに自宅近くの「ガレリア・デ・カフェ・リモン」というギャラリーカフェで話を聞きました。店内には福島さんの絵があちこちに飾ってあります。

埼玉県日高市の「ガレリア・デ・カフェ・リモン」

埼玉県日高市の「ガレリア・デ・カフェ・リモン」

福島さんに、お仕事はいま何をしているんですか?と聞くと、「第三かわせみ」のふわふわベーカリーのパンを作っています、という答え(障害福祉サービス事業所ふわふわ・かわせみ)。パンも作り、絵も描いているんですね?と聞くと、両方とも頑張っています。模型作りも頑張っています、という答えが返ってきました。昼間は働いて、夜と休日を創作活動にあてているんです。

4歳頃から大好きな鉄道の絵を描き始めた福島さん、クレヨンで描いたその頃の絵も今回、展示されています。ただ、小さい頃はほとんど言葉を話さず、コミュニケーションが苦手で、中学を卒業後は、障碍に理解のある工場で働いたりしました。お父さんの清さんは仕事に集中するよう、絵を描いたり、鉄道模型を作るのをやめさせようとしたそうですが、福島さんはやめず描き続け、26歳の時に初めて展覧会に鉄道画を出品しました。その後も、鉄道信号事業などを手がける会社の業績報告書の表紙に採用されるなど、自分のペースで描きながら、腕をあげてきました。

福島さんが絵を描く時は、基本はその場で見た記憶と、自分が鉄道雑誌などで調べたことを合わせて、描いているそうです。だから、今はもう走っていない列車や、今はもう見られない風景を、以前の記憶と調べたことを元に描いた絵もあります。福島さんに鉄道の雑誌は好きですか?と聴くと、「鉄道模型のカタログや『車両時代の国鉄時代』、アーカイブスの、機関車のカタログとか、いろんな本を読んでも頑張っています」という答え。お父さんの清さんは「記憶だけを頼りにしていると言われるけど、そうじゃなくて、本人は、努力型ですね。で、飽きずに続けているんです」と補足します。

今回、鉄道博物館で開かれている個展では、埼玉県内の電車や三陸鉄道、蒸気機関車や、いまは走っていないブルートレインなどの絵のほか、鉄道車両のペーパークラフト、記念乗車券をほんものそっくりに描いたものなどが展示されています。お客さんに話を聞くと、小さなお子さんからは「これ、写真かと思ったけど、全部絵で、描いているのがすごいと思いました」という感想。子供連れのお母さんで、子供よりも熱心に見ていた方は「綿密な絵で、世界観があったかい感じがして、ちょっと絵の世界に引き込まれました。子供より、私のほうが」と答えてくれました。子供や、年配の方が会場にいる福島さんを見つけて、「これからも頑張ってください」と声をかける姿も見られました。

福島尚さんと崎山記者

福島尚さんと崎山記者

今回、埼玉県の主催で個展が実現したわけですが、10月に会ったとき、福島さんは鉄道博物館の個展はとても楽しみにしていました。お父さんの清さんは「子供の絵本の一ページみたいなことやってて、恥ずかしくて、見てもらえるだろうか、こういう気持ちもありましたよ。だけど、見てもらって初めて、ほめられ、あるいはけなされ、よかったことは反省して延ばし、いけなかったところは修正しながら素直に受け入れましたね。それは、貴重な本人の糧になっているんじゃないですか。」と話します。さらに清さんは「普通の人より時間の進みが遅いけど、のんびり、こつこつ、自分のペースで、他人との競争はないけど、自分の中で切磋琢磨しているんじゃないかな」と話してました。

 

「鉄道画家 福島尚の世界」は「鉄道博物館」2階のスペシャルギャラリー2で11月19日(日)までです。入場料は無料ですが、鉄道博物館の入館料は必要です。

福島さんの絵に興味を持った方は二見書房から「福島尚鉄道画集 線路は続くよ」も発売中ですし、崎山記者が話を聞いた埼玉県日高市の「ガレリア・デ・カフェ・リモン」にも展示されています。

「福島尚鉄道画集 線路は続くよ」二見書房

「福島尚鉄道画集 線路は続くよ」二見書房