宇多丸さんの怯えきったリアクションを見て心底愉快そうにしているこの日のゲスト、三宅隆太監督。
宇多丸さんが何を見ているかというと……
VR “DEAD” THEATERシリーズの第3弾「廃病院_素材_0527.mp4」。……イヤなタイトル!(褒め言葉)
最初からかなり怯え気味で入った宇多丸さんですが、途中からは「オイ!(怒)」とマジ怒りモードに切り替わりました。
見終わった感想は、「VRでホラーは法律で今すぐ禁止すべき」。
筆者も試させてもらいましたが、1分経たずにヘッドセットをそっと外したよね(三宅監督「まだ恐くなる前だよ」)。
そんな極悪な作品をつくる三宅さんですが、例によって語り口は穏やかで目の付けどころは深く優しい。
「フィクションの中ではあるある、けれど現実世界ではないない」というセリフ「あれ? わたし、何やってんだろ……?」を皮切りに、説明ゼリフとは何か、発話するとはどういうことなのか、その人が発話せずとも内心でセリフと同じような悩みや葛藤を抱えているとしたら……? という地点まで一気に語って頂きました。
おもしろ〜!
音声はこちらから↓↓
そんな三宅監督の新刊『スクリプトドクターのプレゼン術』も現在好評発売中。三宅監督の洞察力が冴え渡る、一風変わった(しかし本質的な)プレゼン指南書です。
プレゼンのみならず、人前で何かを話す仕事や、会話・対話について悩んでいる人はぜひ一度手に取ってみて下さい。きっと救われると思いますよ。
基本的にはタマフルをテーマに話が進むので、何より番組リスナーならマストバイと言わざるを得ないのが現状。
企画編集に携わった筆者がいうのも何ですが、名著です!!!
11月11日はポッキーの日。
そこで急ごしらえのポッキー特設スタジオからお送りしたDJコーナー「ディスコ954」は、DJミッシェル・ソーリーによる「ポッキーCMソングまとめMIX」。
これがもう、王道J-POPの歴史そのままという華やかさ! それをクイックMIXでサビをガンガン繋いでいくもんだから、スタジオはチョコより甘い多幸感に包まれてしまいました。
完璧な事前の仕込みを良しとしないミッシェル・ソーリーさん。常にハプニング性を呼び込むDJスタイルはまさに現場叩き上げDJの鑑と言えるでしょう。
今回も実は、華のあるMIXの影でDJ用のパソコンモニターが大変な危機的状況を表示していました。宇多丸さんも再三再四言っていますが、こんなにパソコンがトラブってるDJはミッシェルさん以外見たことありません。
そんなスリリングなDJを現場で見たい人は、こちらで活動予定をチェックして下さい。
週刊映画時評「ムービーウォッチメン」で扱った映画は、35年振りのSF続編大作『ブレードランナー2049』。
また、評論にあわせてリスナーの「電気羊」さんから、35年前の『ブレードランナー』公開当時、前売り券を買ったものの期末テストに被って行けなかったというお便りと共に、その時の未使用前売り券を送って頂きました。
宇多丸「ま、僕は中一の期末テストの間でも初日に行きましたけどね……その差、ですよね」
おい!
来週の課題映画はアン・ハサウェイ主演の『シンクロナイズドモンスター』に決まりました。
それでは来週も聞いて下さいね〜。
文/古川 耕(構成作家)
写真/小荒井 弥(音楽ディレクター)
◆TBSラジオ「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル」第552回(2017年11月11日放送)放送後記
◆過去のタマフル放送後記はこちらから。