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スーパーのレジがATM代わりになるサービス開始、広がるか!?

森本毅郎 スタンバイ!

流通大手のイオンが、店頭のレジで現金を引き出せるサービスを来年の4月から始めるというニュースがありました。レジで現金を・・・?どういうことなのでしょうか??「森本毅郎・スタンバイ!」(TBSラジオ、月~金、6:30-8:30)7時35分からは素朴な疑問、気になる現場にせまる「現場にアタック」!!12月19日(火)は、レポーター近堂かおりが『スーパーのレジがATM代わりになるサービス開始、広がるか!?』をテーマに取材しました!

★スーパーのレジがATM代わりに。

銀行の窓口やATM以外で現金が引き出せる仕組みは『キャッシュアウト』といって、欧米では一般的だそうですが、日本では初の試み。このサービスの仕組みやルールを整えた日本電子決済推進機構の事務局長、広崎善啓さんにお話を伺いました。

広崎善啓さん
「今まで銀行法施行規則という規則があって、ATM以外での預金の引き出しは規制がかかっていてできなかったんです。それが今年4月に規制緩和されて、スーパーのPOS(ポス=POSレジ)でも利用できるようになったということです。今回の預金引き出しは”Jデビット”といって、キャッシュカードを使って買い物などの支払いができる仕組みなんですけど、将来的にキャッシュアウトを1000以上の金融機関のカードが取り扱えるようになるということです。」

このマークがJデビットの目印です。

デビットカードを利用した『キャッシュアウト』というサービス自体は、現金引き出しだけでもいいし、買い物+現金引き出し(例えば、2000円分の買い物と1万円の現金引き出しで、レジでは現金1万円を受け取って、銀行口座からは1万2000円引き落とされる)でもいい。ただ、イオンがそのあたりをどうするかはまだ検討中。レジでキャッシュカードの暗証番号を入力するやり方はATMと同じ、だそうです。

★キャッシュアウトは地方にメリットあり!?

利用客としてはまたひとつ便利なサービスが増えることになるということですが、『わざわざATMに行かずにすむ』といっても、今はコンビニでもお金が下せるようになってきているので、スーパーなどのレジでも現金がおろせるようになるメリットは、どのくらい大きいのでしょうか。そのあたりを専門家にお聞きしてみました。消費生活評論家の岩田昭男さんのお話です。

岩田昭男さん
「東京のど真ん中とか都心部だったらあまり必要ないような気がするんです。ただ、地方に行くとなかなか大変。コンビニとかATMのあるところを探すのが難しいので、自分の家のすぐそばにある店でキャッシュアウトをやってくれるなら、楽だなということです。主な目的はどちらかというと過疎地ですかね。お年寄りが手軽に現金を取り出せるというメリットがあるんじゃないかと思います。」

コンビニのATMの台数は今も増え続けているのは事実なのですが、実は1台あたりの利用件数はこのところ減少傾向が目立ってきているそうです。ATMの導入コストは1台数百万円、ということもあり、徐々に”お荷物”になりつつある。また、メガバンクや地方の銀行はATMを縮小するところが増えています。この15年でメガバンクのATMの台数は10%減り、地銀も5%減っています。こうした状況が地方、特に過疎の地域で暮らす方には、不便を強いることになってきているのです。そこで、日本電子決済推進機構がスーパーのレジでも現金をおろせる仕組みをつくって、そのサービスをやってみませんかと声をかけた中で、今回イオンが手を挙げたということなのです。

★キャッシュレス社会に向けて。

さらに日本電子決済推進機構の広崎さんは、その先の展望についてこうおっしゃいます。

広崎善啓さん
「キャッシュアウトだけ注目されているんですが、今回、我々がねらっているのは日本が進むであろうキャッシュレス社会に向けて、キャッシュカードでスーパーを含めてお支払いをしていただきたいというのが最大のねらいです。その中でキャッシュアウトというサービスも提供していこうということです。」

つまり、現金は持たずにキャッシュカードで買い物やサービスの支払いを済ませるデビットカードがなかなか普及していない状況をなんとかしたいということ。デビットカードは2000年に登場して以来、『クレジットカードとどこが違うの?』というところで、なかなかメリットがアピールできないままここまで来た。そのため、デビットカードが利用できる店もあまり広がらなかった・・・という現状なのです。

★デビットカード使いますか?

街のみなさんに聞いても、デビットカードをよく使っているという方はあまりいませんでした。

●「あんまり使ってはいませんけど、持ってはいる。基本的に現金主義。」
●「使ってないです。現金が多いです。自分の財布の中のお金からなくなったほうが安心。」
●「デビットは持ってないです。何か契約するときにデビットカードじゃダメですというところが多いので、クレカ(クレジットカード)のほうが信頼度が高い。」
●「数回使ったことはあるけど・・・。その後は使ってないですね、今。クレジットカードがあれば払えるし、デビットカードの存在意義って何だろうって。そのほかに付加価値があればね。」

こういう状態なので、デビットカードは、少し遅れて登場した電子マネーに追い抜かれてしまった!日本電子決済推進機構の広崎さんの話では、まずはデビットカードの認知度そのものが低いので、実際に使用するシーンを増やそうということなのです。

ただ、普及するかどうかは、クレジットカードや電子マネーとは違う”デビットカードのメリット”、例えば、お店のレジで現金を下ろすときは手数料はナシとか、デビットカードで買い物をするほうがポイントが多いとか・・・をプラスした上で、利用できる場所を増やせるかにかかる、ということでしょうか。

ATMが減っている地域の人にとってはデビットカードのサービスは有効なのは確か。デビットカード自体のメリットをどこまで打ち出せるかが普及のカギとなりそうですね。

「現場にアタック」近堂かおり

近堂かおりが「現場にアタック」で取材リポートしました。