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障害者アスリートに特化した就職支援サービス▼人権TODAY(2018年1月6日放送分)

人権TODAY

毎週土曜日「蓮見孝之 まとめて!土曜日」内で放送している「人権トゥデイ」。様々な人権をめぐるホットな話題をお伝えしています。

今回のテーマは・・・『障害者アスリートに特化した就職支援サービス』

デフバスケットボール日本代表選手が転職した理由

耳が聞こえない選手による「デフバスケットボール」の日本代表で得点王とMVPを獲得した、大阪と和歌山の合同チーム「誠family」所属の山田洋貴さん。去年5月に転職をしたのですが、まずはそのきっかけを伺いました。

左から日本代表上田監督、山田選手、ゼネラルパートナーズ真砂さん

デフバスケットボール日本代表(誠family所属)山田洋貴選手
前職は契約社員という形で、5年経ったタイミングで雇い止めという話があって、転職をしようと。例えば国際大会に行っている間、前職では無給にされてしまっていた。新しい会社に入る時には、そういった事を配慮してくれる企業をメインに考えて。今の会社に入って、バスケット選手という前提で入ったので、応援してくれている。仕事が終わった後の練習に対して、モチベーションを高めていける。前と比べたら全然違うなと思ってます。

一般の新卒障碍者向けの求人で入った前職ですが、バスケ日本代表MVPでも配慮は一切無し、結局5年で雇い止め。次の就職先を探そうという時、チームの監督の薦めもあって、障害者アスリートに特化した就職支援サービスを利用。大手企業のコンプライアンス関係の仕事に就きました。今の会社は遠征の際も給料が出るし、仕事は夕方5時半には終わって、しっかり練習時間が確保できています。このようにアスリートが働きやすい環境を実現するためには、仲介する就職支援サービス側のサポートも欠かせません。

「昼間に練習」「夜は仕事」選手と企業のニーズがマッチ

「atGPアスリート」を運営する、株式会社ゼネラルパートナーズ・真砂宏樹さん
例えば、視覚障害の陸上選手。その方は視覚障害という特性上、夜だと暗かったり人が多かったりするので、できれば、人が少ない明るい時間帯で練習をしたいと。一方で、その方が就職した企業はIT企業で、マッサージをする「ヘルスキーパー」という職種があるのですが、残業が多いということで、遅い時間帯でマッサージを受けたいというような企業のニーズが合って、それがうまくマッチングした事例になるかなと思います。

真砂さんいわく「我々が仲介することで、その方が何ができて何ができないのか、ギャップを埋められる」。デフバスケ選手の山田さんの場合、右耳は若干聞こえるのですが、なるべく1対1で話してもらったり、大事な伝達事項は口頭ではなくメールやチャットで行うなど、仕事のやり方の配慮がされています。そんな山田さんに転職支援のサービスを薦めたのはデフバスケの監督さん。なぜ、監督さんが自ら薦めたのか?聞いてみました。

仕事で得た経験がバスケの上達につながる

デフバスケットボール男子日本代表監督兼、「誠Family」の監督、上田頼飛さん
聴覚障碍者といいますと、クリエイター系が多かったり、ライン作業の工場であったりというのが多いんですが、表現が正しいのかわかりませんが「簡単ではない仕事」を与えられている部分が、彼らの考え方の成長にすごくつながっているので、プレイとしてもすごく変化を見られる。他者とのコミュニケーションの量が増えたこと。上手く行かないものに対しての、上手くいくための追及をするようになった。諦めずに継続する力も伸びておりますし、そういった部分が今の技術の上達につながっているのかなと思います。

監督のもと、山田さんを含め3名のデフバスケットボール選手が「atGPアスリート」で就職し、営業や、社内のスポーツイベントを考える部署など、単純労働ではない仕事を任されることで、バスケのプレイにも良い影響が出ているということです。また、「atGPアスリート」は、引退後も働くことを前提にサポートを行っているといいます。

引退後の働き方について、現役時から相談

デフバスケットボール日本代表(誠family所属)山田洋貴選手
引退後はどうするか、上長からは「こういう仕事をやらせたいんだけどどうかな」と今も面談で話をされているんで、引退後はその会社でこういう仕事をやるというのは、自分なりのイメージができているんで、選手にとってのリスクを払拭するというのは、すごく整っているのかなと思っています

山田さんは入社1年もたたないのに、引退後の相談ができている。障害者アスリートにとって安心できる職場環境だと感じました。2020年東京五輪に向けてパラスポーツも注目されていますが、選手たちの仕事環境もどんどん整っていくよう期待したいです。

(担当:中村友美)