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認知症予防最新情報。ノビレチンとは?

森本毅郎 スタンバイ!

認知症を「治す」薬の開発は難しい状況で、今は予防をしようという動きが中心です。予防の基本は、「食べ物」「運動」「知的活動」の3つになります。その中で、新しく注目を集めているのが、食品に含まれる「ノビレチン」というもの。国立長寿医療研究センターの遠藤英俊センター長に取材した認知症予防最新情報について。2月5日(月)、松井宏夫の「日本全国8時です」(TBSラジオ、月曜あさ8時~)で解説しました。

 

★認知症予防の考え方

まず、今の認知症予防の基本的な考え方について。アルツハイマー型認知症に関して言えば、認知症を発症する20年くらい前から、すでに、脳の神経細胞を障害する、アミロイドβたんぱくが溜まり始めています。たまる原因は、はっきりしていませんが、生活習慣病(糖尿病、高血圧、脂質異常症など)などが理由として考えられています。一度発症したら完治は難しいので、このアミロイドβたんぱくがたまって発症する25~30年前から予防を考える必要があるというのが専門家の基本的な考え方です。

★発症を遅らせる

認知症を発症するのは、70代から80歳前後と想定されています。また、その前の、5年くらいを一歩手前の「MCI=軽度認知障害」と言っています。ですから、一般的には、40~50歳から、認知症予防を意識した生活をすべきです。ただし今は、人生100年時代です。天寿を全うする前には、認知症の発症はさせない=発症を遅らせる、予防が大事です。

★目指せバイリンガル!?

予防として、まず大事なのは「知的活動」です。神経細胞は放っておくと、老化でどんどん消えていくのですが、最近の研究で、脳は年をとっても、再生することがわかってきました。神経細胞のネットワークを増やすためには、脳に刺激を与え続ける必要があります。ちなみに、国立長寿医療研究センターの遠藤先生のおススメは、外国語の練習です。「バイリンガル」は認知症になりにくいというデータがあります。海外からたくさん人がやってくる今、外国語を覚えるというのは一つ良いかもしれません。

★ノビレチンとは?

そして、同じく予防に大事なのが「食べ物」ですが、きょう新しく覚えてほしいのが「ノビレチン」というものです。ノビレチンは、認知能力の低下を抑制するもので、主に柑橘類の食べ物に含まれます。柑橘類の中でも、ポンカンや、シークァーサーに多く含まれます。シークァーサーはこれまでも、抗酸化作用や抗糖化作用といった老化を抑える働き、さらには、抗炎症作用など、多彩な生理作用が報告されていました。それが最近さらに、認知症に対する有効性があることが、確認されました。

★柑橘類と認知症の関係

実際に研究結果も出ています。国立長寿医療研究センターが、柑橘類と認知症の関係について1万3千人以上の日本人を対象にして研究をしてきました。その結果、柑橘をほぼ毎日食べている人は認知症の発症リスクが、週2回以下の人に比べて「14%」低下しました。週に3~4回食べている人でも「8%」の低下がありました。

★突起を伸ばす効果?

脳の神経細胞にある「突起を伸ばす」働きがあります。脳では、情報や指令が、電気刺激として神経を伝わりますが、隣り合う神経細胞からそれぞれ手のように突起を伸ばし繋がり合います。神経突起が長く伸びれば伸びるほど、神経同士のネットワークがしっかりして来ます。つまり、脳機能が維持されるということです。マウスの実験では、実際、アミロイドβの蓄積の進行を抑制することもわかっています。

★効果的な食べ方は?

果物の皮に「ノビレチン」が入っています。皮も絞った、シークァーサーのジュースもあります。そういうジュースを飲むのもいいでしょう。(果皮を集めて、煎じて飲む方法もあります。また皮を24時間乾燥させて、ミキサーで粉々にして、料理に振りかけるという方法も・・)マーマレードやチョコレートに皮の入っているのもあります。ポンカンにも同じ量の、ノビレチンが入っています。ただ、ポンカンやシークァーサー以外のみかんなどはこれらの10分の1の量のノビレチンしか入っていません・・・でも食べないよりはいいでしょう。

★柑橘類が難しい人は?

柑橘類には糖分が多いので、糖尿病の人は注意が必要な場合もあります。他に、食べ物として、緑黄色野・果物に含まれる、ビタミンC、E、βカロテンなどや、魚に含まれる、DHA、EPAや、赤ワインのポリフェノールも予防食品です。ノビレチンとDHAの両方をとると、相乗効果が期待できるというデータもあります。活性酸素と言う神経毒性を減らしたり、神経細胞の活性化を促します。

★カレーも良い!?

食べ物でもう一つ、認知症予防には、「カレー」が、良いことがわかっています。実はインドは認知症患者がグンと少ないことがわかっており、それがカレーを食べているから、と言うことがわかっています。黄色のウコン、クルクミンには認知症の予防効果があるのです。でもウコンだけ摂りすぎると肝障害を引き起こします。安全性を考えると、ウコンはカレーで接種するのが、健康に効果的とされます。

★あと運動も忘れずに

1日30分~1時間程度、散歩をするのが目安ですが、自分にできる運動を。運動を行うと、脳の神経を活性化させる物質であるアセチルコリンなどの分泌が増えます。ちなみに、国立長寿医療研究センターの遠藤先生のおススメは、「社交ダンス」です。運動量があり、見栄を意識します。そしてステップを覚えないといけない。

 

 

日本全国8時です(松井宏夫)

解説:医学ジャーナリスト松井宏夫

 

松井宏夫の日本全国8時です(リンクは1週間のみ有効)http://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=20180205080000

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