お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

放送中

放送中


  • 放送ログ
  • 音声あり

昭島市のアキシマクジラが新種認定!待ちわびた朗報に関係者からは喜びの声!!

森本毅郎 スタンバイ!

東京都昭島市で見つかったクジラの化石がついに新種として認定されました。このニュースについて、3月5日TBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」(月~金、6:30~8:30)の「現場にアタック」で取材報告しました。

東京のほぼ中心に位置する昭島市。そもそも、「なぜこの場所でクジラ?」と思ったので、まずは詳しい話を昭島市教育員会・社会教育課長の伊藤雅彦さんに伺いました。

★57年前、昭島市でクジラの化石が発見されていた!

昭島市教育員会・社会教育課長 伊藤雅彦さん
57年前の昭和36年8月20日に、当時小学校の先生だった田島さんと言う方が多摩川の河川敷でクジラの化石を見つけた。この辺りは200万年前は海だったので、当時から貝や小さな魚の化石は良く出ていた。当時も化石を探しに行っていたそうだが、まさか10数mのクジラの化石が見つかるとは思わずに行っていたということです
森本毅郎スタンバイ!

アキシマクジラのイメージ。今回新種認定されたことで、「エスクリクティウス アキシマエンシス」と学名が付けられました(昭島市ホームページより)

森本毅郎スタンバイ!

アキシマクジラの生きた時代の古地理図(昭島市ホームページより)

57年前、昭島市ではこのクジラを「アキシマクジラ」と名づけ、市の公式マスコットもクジラ、市内のマンホールもクジラ、さらにはクジラ祭り、クジラ運動公園、クジラ饅頭、クジラクッキーなどなど、市をあげてクジラ推し。そのアキシマクジラが、今年1月1日の学会誌に論文が発表されたことで正式に新種認定されたんですが、発見から半世紀以上もたっており、それはそれは長い道のりでした。
どうしてこんなに時間がかかったのかというと、発見以降、「骨格標本」として国立科学博物館の新宿分館に保管されていたのですが、研究者がおらず新種との判断には至らなかったそうです。2012年に群馬県立自然史博物館に移されてからようやく本格的な研究が開始され、その結果、今回の新種認定となりました。

★市民の期待を背負っての論文発表

研究を続けて論文を発表した、学芸員の木村敏之さんに、論文発表から新種認定に至るまでの思いを伺いました。

群馬県立自然史博物館・学芸員 木村敏之
学生の頃にクジラの研究をしていたんですが、有名なクジラなので誰かが研究すると思っていた。それがまさか、自分が研究できるとは思っていなかったので驚きました。最初に標本を見た時は『新種』と思ったが、本当に新種かどうかは世界中の化石と違うことを確認しなければならないので、そういう意味では大変は大変だった。また、市民の方に親しまれている標本なのでプレッシャーも感じていました。論文を世に送り出し、研究者の責任を果たしてホッとしました。

木村さんは日本国内にある骨格標本だけでなく、アメリカの博物館にも出向いたそうです。その中で、クジラの分類として近い「コククジラ」とは頭の骨の形が違うことを突き止められました(クジラは1つ1つの骨が大きいので見比べるも大変だったとか…)。

★新種認定に、市民も喜びの声

実際に、昭島市民の方はクジラに馴染みを持っているのか?気になったので聞いてみました。

●「駅前の案内板とかマンホールとか、色々な所にクジラのマークがあるので知っています
●「昭島でクジラの化石が見つかったというのは、市民なら大抵は知ってると思う。クジラ祭りもやってるし
●「小学校の時に習った。授業で『この街で昔クジラが発見されたよ』って
●「最近、アキシマクジラが学会で正式に名前が認められたとニュースで見て嬉しかった。昭島に誇れるものが出来たので、とても嬉しかったです。
森本毅郎スタンバイ!

昭島市公式キャラクター「アッキー&アイラン 」(昭島市ホームページより)

森本毅郎スタンバイ!

また、いたるところにくじらのマンホールがありました

森本毅郎スタンバイ!

駅前や市役所前の案内板も、くじら

新種として認定された事を知らない人もいましたが、市民にとってはアキシマクジラは馴染み深いものになっているようでした。

★化石発見者の息子さんも、感慨深い思い

そうした中で、誰よりも新種認定を喜んでいる人にもお話を伺う事が出来ました。アキシマクジラを発見した田島政人さんの息子さんで、発見時に現場にも居合わせいる田島芳夫さんのお話です。

化石発見時に現場に居合わせた田島芳夫さん(当時4歳)
発見された時は小さい頃。それから半世紀以上たっても論文が発表されてこなかったので期待はしていなかったが、今回、新種のクジラに認定され、諦めていたところだったので非常に嬉しかった。父は何年か前に亡くなっているので、1月1日に出た論文のコピーをもらって、それと新聞記事と一緒に仏壇にあげて報告しました。良かったなと思っています。

やはり関係者にとっても、新種認定は待ちに待った朗報だったようです。

★世界規模で重要な発見。市もPRに意欲

学芸員の木村さんは、今回の新種認定は大きな意味を持つと、最後に聞かせてくれました。

群馬県立自然史博物館・学芸員 木村敏之
まずは、この種類のクジラが居たことは誰も知らなかったことなので、今後はクジラ類の進化を考える時に知られなかった一面が明らかになるでしょう。当然、生物というのは国境関係なく分布しているので、海外の方が研究するの際にも、アキシマクジラは重要な情報になってきます。

昭島市もイベントを行うなど、さらにPRに力をいれていくようです。

田中ひとみ

田中ひとみが「現場にアタック」でリポートしました!