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サイパン直行便、途絶える!!なぜ?

森本毅郎 スタンバイ!

学生さんの卒業シーズンで、周りに『卒業旅行』に行く人、行ってきた人がいるかもしれませんが、今日は海外旅行のお話です。

実は、今年のゴールデンウィークが終わったら、”日本からのある直行便”がなくなってしまう、というのです。そこで・・・。「森本毅郎・スタンバイ!」(TBSラジオ、月~金、6:30-8:30)7時35分からは素朴な疑問、気になる現場にせまる「現場にアタック」!!3月7日(水)は、レポーター近堂かおりが『サイパン直行便、途絶える!!なぜ?』をテーマに取材してきました。

★サイパンへの直行便がゼロに!

何がどう変わるのか。航空アナリストの鳥海高太朗さんのお話です。

鳥海高太朗さん
「日本から定期便で乗り換えなしで、サイパンに行くことが不可能になってしまう。今までは日本からデルタ航空が成田空港から直行便出てましたけど、5月の前半をもって運休になるということで、もうすでに15年ぐらい前に日本航空が撤退してた、かつてはANA、も就航していた時期があったり、あと大きなジャンボ機を投入してたので一回で300人400人運んでいた時代があったんですが、利益が出しづらい路線だった。どうしてもサイパンというのはビジネス渡航客がいませんので、席はたくさん埋まるけど、ただ航空券が安すぎる、つまり利益の幅が少なくなってしまう、そういった意味でサイパン路線の撤退が相次いだ。そういった背景があります。」

サイパンへの直行便がなくなってしまうんです!サイパンまでは、飛行機で3時間半、地図で見るとグアムの近く。(グアムよりは日本寄りです。)デルタ航空が5月6日で成田ーサイパン線を運休すると発表した後、就航を表明した航空会社はないので、ゴールデンウィーク後は、韓国で乗り継ぐか、グアムで乗り継ぐか、をしないといけない。

★懐かしいサイパン!!

身近な海外、というイメージのサイパン。行ったことがある人は多かったのですが、こんな共通点がありました。

●「1回だけあります20年くらい前です。友達と遊びにいった感じです。近場で行きやすそうなところでグアム以外でサイパンでした。」
●「2回くらいあります。20年くらい前ですかね。その時、近場でというとグアムかサイパンで、学生の時まで海外に行った子が無い子で、初めてパスポートを取るっていって、安くて手軽に行ける、初心者入門コースという旅行でサイパンに行った感じです。」
●「相当前ですね。昔は海綺麗だし射撃もできるし、グアムかサイパンか、あそこはダイビングもできるんで、3時間半でいけて、OLの子は、金曜日の夜に出て、月曜日の朝に帰ってくるっていうのは、結構多かったんで、当時5万前後で行けたと思うんで。」

行ったという人は口をそろえて、20年くらい前、昔行った・・・でも最近はご無沙汰。これは統計にも表れています。去年サイパンに訪れた日本人の数は、年間5万人といわれていますが、20年ほど前は、30万~40万人だったのですから、ずいぶん減ってしまいましたよね。ちなみに、現在、サイパンを一番多く訪れるのは、韓国の人で33万人、2番が中国の22万人。

★若者たちの近場は・・・?

では、近頃の学生さんたちは、どんな場所に足が向くのか。卒業旅行シーズンの学生さんに、行き先と、サイパンの印象も聞いてみました。

●「明日からフロリダのディズニーワールドに行きます。(サイパンのイメージは?)ぱっとするものが思いつかない。」
●「卒業旅行に韓国とチェコとオーストリアとドイツ。韓国はご飯とかチェコは絵とか見に行きたかった。(サイパンのイメージは?)ちょっと、わ、わかんないです。台湾とか韓国は聞くんですけど、サイパンてね、どこにあるかわからない。」
●「大学去年ですね。タイのプーケット、安い方だと思います、ヨーロッパに比べたら。観光名所が多いみたいなのを聞いていきました。候補は何個が出たんですけど、お金的な、韓国ロンドンはいるんですけど、サイパンは聞かないね。おばあちゃんが10年前に行ってたような、そういうイメージ。」

サイパンのイメージがそもそも無いようで、びっくりしました。ハワイ・グアムは候補によく挙がっていました。みなさんのお話を伺うと、お金が確保できれば”欧米”。せっかくなら遠くに行きたい!という選択。一方、安く済ませたい人は当然”近場”。近場、となれば、サイパンも成田から3時間半ですから、候補に入るかと思いきや、挙がるのは、韓国・台湾・プーケット・他には、セブ島・バリ島あたりでした。

★サイパンが近場じゃなくなったのはなぜか?!

近場が変わったのはどうしてなのでしょうか。こうした人の流れの変化について、航空アナリストの鳥海高太朗さんはこう話します。

鳥海高太朗さん
「最近の傾向としては、サイパンの旅行代金が上がってしまっているという、そういった問題もあります。やはりデルタ航空1社しか飛ばしていないで、今までサイパンは、3万円台4万円台で行けるというのが多かったんですが、最近では5万円以下はほとんどなくて、6万7万。ちょっとお金足してハワイに行こうとか、あと、最近では格安航空=LCCが飛んでいる安いところに行く、そういったような人の流れも変わってきたというのも一つの背景としてはあるのかなと思います。」

ビジネス客が少なく、利益が出にくい路線だったために、撤退が相次いだという冒頭の話がありましたが、それによってデルタ航空一社しかなくなり、競争相手がいない状況になってしまったので、価格を安くする必要がなくなっていた。そして、LCCが日本からサイパンへは飛んでいないので、安さを求める人は、選ばない。先ほど若者たちが行き先に挙げた近場にはLCCが就航しているんです。

★サイパンが遠くなるのは残念です。

経済合理性、という点では路線廃止も仕方無いのかと思う一方で、サイパンは特別な場所だと話す、こんな街の声もありました。

●「高校生の時に親が連れて行ってくれて、戦争でけっこうあそこ日本人の方が亡くなっているというのを聞いて、一度見せたかったのか、行ったんですけど。」
●「サイパン行ったことあります、中学生くらいのとき、私の祖父がサイパンで亡くなっていて、戦争の爪痕みたいなものもあって、それでみんなでなかなか行く機会がないからということで行ったんですけど。」

二人とも若い女性。『乗継げば行けるけど、直行便が無くなることで、日本人の足が遠のいてしまったら残念な気がします。』と話してくれました。デルタ航空の運休発表の後、”成田―サイパン路線”の航空券は売れ行きがいいそうです。今後、LCC=格安航空の参入などがあれば、直行便の復活もありえるかもという話もありましたが、どうなりますか。

「現場にアタック」近堂かおり

近堂かおりが「現場にアタック」で取材リポートしました。