2018年4月29日(日)放送
ゲスト:萬田久子さん(part 2)
大阪府生まれ。帝塚山短期大学在学中の1978年にミス・ユニバース日本代表に選出され、同年7月メキシコのアカプルコで行われたミス・ユニバース世界大会に出場。1980年、テレビドラマ『なっちゃんの写真館』で女優デビュー。サスペンス系から家庭の主婦、時代劇まで幅広い役どころをこなしています。
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出水:今日は萬田さんの著書「The Age Is Just A Number」を元に、女性が美しく生きるヒントを伺いたいと思います。たくさんいいこと書いてありましたよね!
JK:そうそう。これいいわよね、「人生はオセロみたい」って。
萬田:これはずっと思っていることなんだけど、いろんなことがあっても、ぱっと白を取ると全部白に変わるなあって。いろんなことがあるじゃないですか、悲しいことか・・・でもちょっとしたことで全部白に変わる。今みんなに何か言われてもへっちゃらや、ちょっと聞かんと前へ進も!みたいな感じです。どうにもしようがない時もあるから。
JK:自分で自分をコントロールするのはすごいよね。1日寝たら、明くる日は忘れてる。
萬田:次の日になると「なんやっけ?」って。何で泣いたんか忘れてるんですよね(笑)忘れられない人っているみたいですねー。
出水:私は次の日までモヤモヤするんですけど(^^;)萬田さんの著書には、最愛の人・佐々木力さんとの出会い、そして別れも書いてありますね。
萬田:リッキーとの出会いは、私よりもジュンコさんのほうが早いんですよね。でも60歳で亡くなったのよ。こないだ七回忌だったんですけど。
JK:でもリッキーに会えて、人生最高だったね! こんなすごい人いないよ。運命だからね。
萬田:ある人のファッションショウに誘われて。ちょうど母親が大阪から出てきてて、東京駅まで送って行く予定だったからショウは行くつもりじゃなかったんです。でも母親がもうちょっと東京にいたいっていうから、それでショウに行ってくるわ、って。それに行ってなかったら出会ってなかった。
JK:出会いってちょっとしたことよね。私は、リッキーとは香港で会ったの。すごい人いるよ、日本のアパレルの人で、なかなかいないよ、って香港で聞いたの。
萬田:ずるいなーと思います。亡くなってからどんどん美化していっちゃって。そりゃあ人間だから悪いところもあると思いますけど、ものすごい人だった、っていう印象になっちゃった。
JK:リッキーはおしゃれでね、靴底もジャケットも。
萬田:3000足も出て来たもん!亡くなってから。
出水:えーっ!(@o@)
JK:いつか屋形船で、みんなに服を分けるって言って、ビンゴか何かしたのよね。それでうちの2歳の孫が当たっちゃって、リッキーの白い革のジャケットをもらって(笑)重たいから、引きずって帰ったわ(笑)
出水:おしゃれで豪快な方だったんですね!
JK:リッキーが部屋にいるときに「リッキー」って言って入っていくと、いつも何かいいものくれるの!
萬田:ストールとか、パシュミナのセーターとか、カシミアの靴下とかね。
JK:いっつも「リッキー」って書いてある。特別に作るのよね。
萬田:例えばね・・・こんなのとか。
出水:あ、扇子ですか? 真っ赤な扇子で似顔絵が書いてあります。素敵ですね~。
萬田:まだいっぱい残ってるよー! だって、「自分がこの世を去るのは想定外だ」って言って死んでいったのよ。一番想定外に思ってたみたい。
JK:みんなの頼りだったからね。友人の中の成功第1位だったから、みんながガックリ。
萬田:私の人生でも、もちろん両親が生んでくれたというのもあるけれど、大きな出会いでしたね。26歳で出会ってるんですけど。
JK:すごい若くてよかったわね。そんなに若かったなんて、気づかなかった。
萬田:それまでが自分の「モテ期」だったと思ってるんですけど、いろいろボーイフレンドいたけど、あっ!と思ったのはリッキーだったかな。
JK:いろんな意味で安心な人よね。男でも女でも。
萬田:古舘伊知郎さんには「人たらし」って言われてた。本当に何でもできたのよ。最期はカラオケまで上手にできた。へたくそだったのに。
JK:それで仕事は最高だし。
萬田:弔辞でね、ユニクロの柳井正さんが「リッキー、僕は君を愛してます」って言ってくれたの。ドキッとしましたね。男の人が愛してくれてたんだ、って。
JK:インターナショナルで、それを「ぶらない」。そこがいいな。
萬田:岐阜の田舎の人なのよ。岐阜に行って帰ってくると岐阜の男なんだけど、イタリアに行って帰ってくると、イタリアの男になって帰ってくる。NYから帰ってくるとNYの男パリから帰ってくるとパリの男、香港から帰ってくると香港の男。英語のニュアンスも全部違って。面白い人やわ~と思ったわ。
JK:いっぱいあると思うけど・・・一番のMASACAは何?
萬田:もうマサカだらけよー! 身近なところでジョーク交じりでいうと、還暦がマサカですよね。まさか来るとは思わなかった(笑)
JK:まあ他人事ですからね。
萬田:そうね、他人事でいっか。じゃこれはほっとこ(笑)えっと・・・何だろう?? 人間の死はだいぶわかってきたんですけど、それはマサカでしたし・・・断酒したのもマサカね。
JK:それはよくできたわよね! 萬田さんからお酒を取るなんて思えない。
萬田:私も(笑)でも、月命日にリッキーのお墓に行くんですけど、今日もお墓に行って、そのあと10km走ろうと思ってる。
JK:お酒で乾杯しないの?
萬田:ほら、彼お酒あんまり好きじゃなかったから。だから葉巻は吸ってあげるのよ。シガー。コヒーバを吸ってきてあげて。
JK:キューバでも買ってたわね。
萬田:だって、キューバで私、通関で犬に止められたから!犬が私のトランクに乗って、動かなかった(笑)ちゃんと調べたら、葉巻が出てきてOKだったけど。
JK:それがまたいい香りなのよね。カッコよかったのよ、その吸い方が。なんかニヒルな。
萬田:ね! キザなんだけど、似合ってましたよね。
JK:あれが似合う人って、世間をよーく把握してて、わりに気にもしない人。余裕の人。
萬田:私が家でメイクしてもらって着物を着てると、その着物にぴったりの洋服をコーディネートして出かけてくれるの。よくこの着物に合わせたなと思うくらい! ちょうど麻の着物を着てたのかな、似たような麻のスーツで。
JK:まあ、最高のカップルね!
萬田:でも、自分がそれで目立つんですよ(笑)いま、パーティに行くときにエスコートしてくれる人がなかなかいない。素敵な人はいるんですけど、ぴたっと合う人は・・・出会いですね。
出水:リッキーさんに、ファッションで「こうしたら?」って言われたことはあるんですか?
萬田:だんだんミニスカートになっていったときに、「STOP!」って言われた(笑)ほら、だんだんブーツが長くなったから、足も隠せるのでだんだんミニスカートにしたら「STOP!」って。
JK:ロングブーツだからね。へっちゃらなんだけど。でも、ミニがまたカワイイのよ! 足がすらっと細いから。
萬田:それこそ明治座の時も、ジュンコさんのミニスカート履かせていただきましたよ。紺色のワンピース。
出水:スタイルがいいですものね・・・キープする秘訣、何かやってらっしゃるんですか?
萬田:努力できることは惜しまない。走り出してからは、筋肉がついて、食事の量が増えたのは確か。体重も、それまでは「体重なんてただの数字よ」と思ってたんだけど、バロメータになるもんだなと思ったのは、筋肉が増えると体重もものすごく増える。だけど、サイズは一緒。8kgぐらい増えた。
JK:えっ、8kg増えたの?ただ痩せるんじゃなくて、筋肉でしまってるのね。
萬田:そう、見た目は変わらず。サイズ的にはどっちかっていうと、ダウンした。
JK:どっちかっていうと、前は病的な痩せ方だったもんね。
萬田:食べてたし、呑んでた。呑んでカロリー取って、っていう(^^;)
出水:そんな萬田さんの目標。109歳まで生きる!と本に書いてありました!
JK:109じゃない(笑)若い、若い。
萬田:ほんまや~。なんで109かっていうと、9が一応区切りの年。煩悩が108だから、まぁ次の年まで生きてみようかな、と。
JK:今いっちばんやりたいことって、なぁに?
萬田:なんだろう? ただね私、マラソンは1人で走ってたけど、パートナーと走りたかった。それでまたリッキーが、東京マラソン出てたの! 一緒にやっといてあげればよかったなーって。
JK:やればよかったねぇ。
萬田:こういう後の祭りのようなことが多いから、思い立ったらやる。
出水:リッキーさんが上から操っているような・・・お酒をやめて、健康になって、走って・・・
萬田:ずっと言ってましたからね。いまも突然リッキーの手紙が出てくるの。いっぱい手紙があるのよ、ラブレターもあるけど、いろいろ整理してるうちになんとなく「久子ちゃん、もうそろそろお酒やめたらどうですか」とか「いい加減にしなさい」とか、そういうのがふっと出てくる。
出水:ずっと見守ってくれてるんですね・・・
萬田:でも、恋愛のジャマもしてるような気もします(笑)
JK:でもね、一回りして、これからの新しい人生。
萬田:そうです。だから、みなさんそれぞれの人生があると思いますけれど、私流の還暦。
JK:またどこかに誘うわ。キューバとか。
萬田:キューバどころか、今度は月にいきましょ!
=OA楽曲=
M1. 夢で逢えたら / Rats & Star