お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

放送中

放送中


  • 放送ログ

今回は高齢者の食支援に取り組む「新宿食支援研究会」▼人権TODAY(2018年4月28日放送分)

人権TODAY

毎週土曜日「蓮見孝之 まとめて!土曜日」内で8時15分頃から放送している「人権トゥデイ」。様々な人権をめぐるホットな話題をお伝えしています。

今回のテーマは…2018年4月28日放送「今回は高齢者の“食支援”に取り組む「新宿食支援研究会=新食研」」です。

979d0320f0a13d903abdc2b4a13f9719

誤嚥性肺炎の引き金になるのは・・・

今回は高齢者の“食支援”に取り組む「新宿食支援研究会=新食研」を取材しました。

支援の対象となるのは、歳を取って病気がちになったり身体の機能が衰えても、高齢者本人やその家族に「口から食べたい/食べさせたい」という希望があったり、身体的に栄養をケアする必要がある人です。そうした方々に対し、適切な栄養管理を行いながら、口(クチ)から食べることを続けてもらい、食を楽しんでもらうよう適切な支援を行うわけです。
   
北新宿で「ふれあい歯科ごとう」を開き、「新食研」代表を務める、歯科医の五島朋幸さんに、口から食べることの大切さを伺いました。

歯科医の五島朋幸さん
「口から食べられないということは、当然栄養状態が悪くなるということなので、当然体力が落ちてくる。“誤嚥性肺炎”という言葉があるんですけど、単に喉の力が弱くなったということではなくって、食べられなくなって、栄養状態が悪くなった人が発症するのが“肺炎”です。で、いま日本人の死因の第3位が肺炎ですから、その肺炎で亡くなる人の96%は高齢者。っていうと、いまこの日本で起きてることは、高齢者が栄養状態が悪くなって、肺炎になって亡くなっているんです」


“誤嚥性肺炎”の原因の多くは食べ物や飲み物ではなく、呑み込みの機能が衰えて、口の中の細菌が肺に流れ込むことなんです。口から食べなくなると、体力の衰えに拍車が掛かり、同時に呑み込む機能も益々弱まるという悪循環に陥ります。その結果として、“誤嚥性肺炎”になる可能性も高くなるんです。だから、胃に直接穴を開けて、チューブで栄養を摂取する“胃ろう”の人でも、肺炎になったりするわけです。更に五島さんは、最期まで「口で食べる」ことは、人生に楽しみや生きがいをもたらして、その人を元気にする働きもあると主張します。

歯医者さん以外も参加している新食研のメンバー

2006年からスタートした「新食研」には、五島さんのような“歯科医”だけでなく、医師や看護師、ホームヘルパー、管理栄養士、ケアマネージャー、福祉用具メーカーの社員や介護食品販売業者等々、実に25種類のお仕事に就く150人近くのプロが集まっています。
五島さんは歯科医としてこの20年来、独り暮らしの高齢者や自宅で介護されている方などの訪問診療を行っており、そうした場で各人の口の状態や機能を調べて、その人が食べられるものを見付ける働きをしています。その他のメンバーも“新宿区”という地域に根差した医療や介護の現場のプロとして、日々助けが必要な方やその家族と出会っているわけです。例えば「新食研」のメンバーで福祉用具専門相談員である(株)K-WORKERの山上智史(やまうえさとし)さんは、入院中の高齢者とのコンタクトの中で、こんなケースと出会いました。

福祉用具専門相談員の山上智史さん
「テレビの目の前に位置して食事をしてもらったら、ムセ込む様になったって方がいらっしゃって。テレビの位置がリハビリし易いように、こう天井付けに上にあったんですね。
で食事の時には見上げるような姿勢になって、ダイレクトに器官に入ってしまってムセ込みをするようになった。ま、あのーその原因がわかる前は、やっぱり状態悪くなっちゃったねと、身体のことばかり見られていたんですが、原因は“環境”のせいだった」

山上さんはこのように、“環境”のせいで「食べられなくなる」ケースを数多く見ています。
 他にも、車椅子が患者さんに合っておらず、態勢が悪くなって喉を圧迫していたケースでは、バスタオルでクッションを作って姿勢を改善し、3か月後に再び「口で食べられる」ようになりました。現在新宿では、1~2万の人が、何らかの“食支援”を必要としている状態と五島さんは推定し、こうした“地域”には、こんな連携が必要と主張します。

歯科医の五島朋幸さん
「見付ける → つなぐ → そして結果を出す → そして広めるって言葉で言っているんですけど、何か食に問題がある方を見付ける人、で、これがデイサービスであったり奥さんであったりでも良いんです。で、つなぐ人がケアマネージャーさんだったりして良いんです。で、結果を出す人が、お医者さんであったり看護師さんであったり、僕らみたいな歯科医師であったり、言語聴覚士さんであったりという人達が、結果を出す人って居るんですね」

地域でこんな連携が出来れば、適切な処置がし易くなります。また、はじめに見付ける人、例えば高齢者の家族が適切な知識を持ち、この人にはどんな食べ物が良いかなどわかるようになれば、医師や歯科医などにつなげる前の段階で、解決する問題も増えます。「新食研」ではこうした意識を高めるためにも、「最期まで口から食べられる街づくりフォーラム全国大会=タベマチフォーラム」を開催。昨年は全国から数百人が参加しました
   

コンビニが果たす役割

  

歯科医の五島朋幸さん
「重要なのは“コンビニ”ですね。もう一人暮らしになったら、自分のものだけのものは作りたくないって言って、惣菜を買う人が増えている、そこが何か大きなターニングポイントになるんじゃないかなと思ってますね。これ今、普通の人はこのまま食べるけど、これをまた10分ほど煮ると、絶対あなた食べられるわよとかって言うアドバイザーですね。そういう人たちが居てくれると良いなと思いますね」

  

コンビニにとって独り暮らしの高齢者は、今や重要な顧客。こうした取り組みを行えば、売り上げにも繋がります。またコンビニは全国チェーンなので、一つの地域でノウハウが出来れば、それを全国に広げていくことも可能というわけです。
   
「新食研=新宿食支援研究会」の問い合わせ先は「ふれあい歯科ごとう」℡番号は、03-5338-8817「第2回タベマチフォーラム」は今年の9月2日午前10時から高田馬場駅が最寄りの「東京富士大学 二上講堂」にて開催されます。

(担当:松崎まこと)