お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

放送中

放送中


  • 放送ログ

買い物弱者の救世主!移動スーパー「とくし丸」▼人権TODAY(2018年5月19日放送分)

人権TODAY

毎週土曜日「蓮見孝之 まとめて!土曜日」内で放送している「人権トゥデイ」。様々な人権をめぐるホットな話題をお伝えしています。

今回のテーマは・・・
“買い物弱者の救世主!移動スーパー「とくし丸」” です。

人権トゥデイ

商品ぎっしり!移動スーパー「とくし丸」

★買い物弱者の救世主「とくし丸」とは

「高齢者が歩いて行ける500m~1㎞の範囲の中に生鮮品を扱う店舗がない」のが、買い物弱者の定義とされています。経済産業省によると、全国に700万人の買い物弱者がいると言われていますが(平成26年度時点)、今回は、この問題を解決するサービスとして6年前に徳島県で生まれた出張販売車「とくし丸」について取材しました。とくし丸とはどんなものか、ドライバーの中村由己夫さんのお話です。

とくし丸 販売パートナー・中村由己夫さん
とくし丸は、地域のスーパーマーケットと契約していて、そこから商材を積んできます。生のお刺身やお肉も買えるし、トイレットペーパーや洗剤も積んでいます。品目は350、品数は1,300アイテム位。
例えば歩くのに不自由な方、玄関から外に出てこられないようなお客さんもいる。そういう人が、実際にこの軽トラックで目の前で商品を見せて、自分の好きなものを選んでいただけるのは、とくし丸ならではじゃないですかね。

人権トゥデイ

2年前から、とくし丸の販売パートナーとして働いている中村由己夫さん


現在、全国で300台以上のとくし丸が稼働しています。基本的には週2回、決まったコースで販売地域を回り、「うちに来て欲しい」というお客さんの玄関先まで来てくれます。軽トラックには大きな冷蔵庫が乗っていて、荷台はぎっしり!新鮮な刺身・寿司・お肉・野菜・果物から、お菓子や日用品など、店頭に並んでいる商品を購入することができます。
ちなみにお値段は「スーパーの店頭価格+10円」。車やバスで買い物に行く手間を考えると、決して高くはありませんよね。

★地域の利用者「買い物の不便が解消!」

この日、中村さんは杉並区を中心に約20箇所の拠点を回っており、午後3時過ぎに来ていた「杉並区・善福寺4丁目」に行ってみました。そこで、買い物に来ていたご近所の方に、とくし丸について聞いてみました。

助かってます。大きなスーパー・いなげやさんがあるんです。だけど青梅街道を渡って行かなければならない。ちょっと体調崩してから自転車に乗るのも出来なくなったので、不便で。お野菜や色んなものを持ってきてくれるから助かる。
毎回来てます。私はお刺身一つ。
(とくし丸が無かったときは、お買い物はどうされてた?)やむなく通りを越して行っていたが、交通量が多いから危ない。とくし丸が来てくれると助かる。

人権トゥデイ

買い物をする方々。中村さんは、「いらっしゃい!」「これもってきたよ!」と元気に声をかけていました


二人とも仰っていたように、近くには大きなスーパーがあります(距離としては500m弱)。ただし、片道二車線の大通りを渡った先なので、高齢者にとっては難しいかもしれません…。足が悪いのでご主人に買い物を任せている方もいたが、好みと違うお菓子を買って来られるから本当は自分で選びたいとも仰っていました。

★買い物はアタマの体操。地域の繋がりも生まれる

今のはご近所の方でしたが、この日買い物には高齢者施設の入所者も来ていたんです。とくし丸の停車場所として毎週場所を提供している高齢者施設「ぐるーぷほーむ・はこぶね」介護福祉士・中井順子さんに、介護が必要な方にとっての買い物の効果について伺いました。

高齢者施設「ぐるーぷほーむ・はこぶね」介護福祉士・中井順子さん
認知症の方が、通所していたり住んでいる施設です。利用者さんは、見た目が綺麗なものや、食べたいお菓子があるとコレって仰るので、それを購入している。やっぱり日々の生活の中でお買い物が縁遠くなってしまって、なかなかお買い物に行こうという気持ちにもなれないことがあるので、触発するためにも利用してもらって、頭の活性化や、お買い物のお金の計算等をみんなでやっていく。
他の近所の方とお話をすることで、笑顔がたくさん出てくることもある。

この施設の入所者はとくし丸の常連さんで、この日も4~5人が、スタッフの手を借りながらお買い物。商品を選んだり、財布からお金を一枚一枚出したりと、なんだか楽しそうでした。ちなみに、代金は施設が預かっている「おやつ代」の中から捻出されており、皆さんお菓子やアイスなど購入していました。

★「見守りサービス」で、地域の良き相談相手に

さらにとくし丸は、“地域密着”という特徴を活かして、「見守りサービス」も行っているということです。ドライバーの中村さんのお話です。

とくし丸 販売パートナー・中村由己夫さん
例えば重い荷物が届いたとき、「それをあっちの方に置いて」ということもあるし、あとは、いつも行っているお宅でいつも来ている方が出てこなかったら様子を見る。変に新聞が溜まっていないかとか、そういった所をチェックしている。荷物を上げたり下げたり、運転したり、それがしんどい時もあるけど、いいものですよ。少しでもお役に立っているのが相手から伝わってくるから。
ある意味では超アナログ。ネット販売の真逆を行っているような感じですよね。人が介在するところはネットだとないけど、とくし丸は人が介在しているので、昔ながらです。

とくし丸は、それぞれの自治体と「見守り協定」を結んでいて、地域のケアマネージャーなどと連携しやすい立場となっています。電球交換を手伝ったり水道の水漏れの相談に乗ったり、可能な限りお手伝いして、単なる販売員ではなく “良き相談相手”として機能しているようです。
ニーズも高く、稼働台数・流通金額共に順調に増えてきているとのことで、今後も地域の隅々にまで行き渡るよう、さらにとくし丸を増やしていきたいということでした。

(担当:TBSラジオキャスター 田中ひとみ)
===================
とくし丸
http://www.tokushimaru.jp/
===================