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サッカーの次はバスケ! スポーツ世直し人・Jリーグ初代チェアマン:川淵三郎さん

コシノジュンコ MASACA

2018年5月27日(日)放送

川淵三郎さん(part 2)
1936年大阪府生まれ。早稲田大学卒業後、古河電気工業に入社。64年、東京オリンピックにサッカー日本代表として出場します。91年、Jリーグ初代チェアマンに就任し、2002年に日本サッカー協会に就任以降、名誉職を歴任し、現在は相談役を務めていらっしゃいます。日本トップリーグ連携機構会長、日本バスケットボールリーグ協会エグゼグティブアドバイザー。

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出水:2016年に開幕した、「ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ」、通称Vリーグの創設者でもあります。川淵さんというとサッカーのイメージが強いんですが、あらためて経緯をお伺いできますか?

川淵:あれは2014年4月。バスケットボールの元日本代表監督をしていた小山さんという82歳の人がいて、僕の知人が連れてきたんです。日本にはバスケットボールのプロリーグが2つあって、それを統一しない限りは国際試合の出場を停止する、と国際バスケットボール連盟から言われた。これがまた、10年間分離しているんですよ。プロになるとかならないとか、企業チームだとかそうでないかとか・・・10年間モメにモメていたのを10月までに何とかしないと、日本のバスケットボールはリオのオリンピックどころか、東京オリンピックにすら出せないと言われた。なんとか助けてくれ、というので来られたんです。

川淵:助けてくれって言われても・・・と思ったんだけど、そこまで言われるなら、と僕もいろいろ対策案を出して、それぞれのリーグに持って行ったら、「こんなことやってらない」って言われて、完全に瓦解しちゃった。僕は何か力があるわけではないし、小山さんもバスケットボール協会で地位や権限があるわけじゃない。その辺を収拾してくれるのは川渕さんしかいないってことで僕のところに来たんだよね。それで最後は、国際バスケットボール連盟の事務総長が僕の話を聞いて来て、2つのリーグを1つにするためのプロジェクトチームのチェアマンになってくれないか、と。2015年の6月末までにやってくれ、と言われた。残り6か月ぐらいしかなかった。

JK:焦ってたのね。

川淵:焦ってた。僕もいろいろ話し合いをしたけれど、僕の言っていることがまるでバスケットボール界に伝わってないというか、誰も趣旨をよくわかってない。よっしゃ、じゃあ俺がトコトンやってやろうじゃないか! バスケットボールの知識はまるで無いけれど、組織をどう統括するか、ガバナンスが問題だから、ルールは関係ない。それで乗りこんだんです。僕としては、国際バスケット連盟のお偉方がバックについている。文科省もついている。オリンピックJOCもついている。

JK:サッカーの蓄積があるからね。

川淵:そうそう。サッカーで培った経験をここで活かして、どうしたらひとつのリーグにできるか、どう上から目線でガンガンっとやるか。「あなたの意見はどうですか?」「みなさん意見を出してください」「まとめながらやりましょう」なんてやってたら、10年かかってもまとまらなかったのに、いまさら何をヌカスかっていう感じ。だから、僕はとにかく上から独断専行。もちろん勉強もしましたよ。それで「こうやれ!」って言って、6月末までにまとめた。

JK:やりましたね‼ 第2の人生ですね! 本当にそう思う、だって大きな経験を持ってるんですもん。

川淵:ははは(笑) やっぱりアリーナは5000人規模じゃなくちゃいけなかった。サッカーのスタジアムの条件は1万5000人。でも当時は、観客が何百人っていう試合はいっぱいあった。でも、それが成功の元なんですよ。お客さんが入らないでプロとして成功するわけないんだから。

JK:そう!お客が入ってくれるから燃えて、頑張るんですもん。だ~れもいないところでじゃ、ねぇ(^^;)

川淵:その手順もね、関係各所に僕がみんな回ってお願いした。市長がウンといえば上手くいくことがわかってたから、今回も「市長のところに行ったか? まだ? 市長のところに行け!」って。それで1か月後には、20ぐらいのクラブが市長のOKをもらったって、そこから一気加勢。川淵の言うことはまるでいい加減で、こんなことはできるわけないと思ってたけど、あれっできるじゃないか!・・・と(笑)

JK:やればできる! 勢いですね! やっぱりゼロからの経験があるから、またゼロからできるんですよね。

川淵:そうですね。Jリーグを進めた時の経験からBリーグに合うなっていうのを拾い上げた。しかしBリーグの場合は、企業名は出していいことにしたんです。根本的に違うでしょ? Jリーグの時は「企業名を出したら成功しない!」っていうのが最大のテーマだったけれど、バスケットボールの場合は、企業名を出さないと今まで応援してくれた大企業が辞める可能性がある。そうすると、選手も就職先がなくなる。そんなことを考えて「企業名を出していいですよ」と言っていたのに、TOYOTAの社長は「企業名を出さない」と言った。三菱の社長も。みんなリーグを結成する直前に、自分たちから企業名を出さないようにしたんです。企業の意思を無視して、頭から企業の名前を出すなと言っていたら、たぶん反感を買ってうまくいかなかった。そういう意味ではBリーグになってまるで変わってきました。

JK:あぁそう。じゃあ2年経って定着? スムーズに動いてる?

川淵:そうね。観客動員っていうのも倍ぐらいになってるし、何よりも収入が倍になっている。

JK:うわぁ!そりゃすごい! 本当の経営力ですね。

川淵:一番多いときで今年206万人だったのかな? 3年目には300万を超すでしょう。収入も、トップクラスのクラブでだいたい年間4億円だったのが、今では11億。だから選手の年俸も倍くらいになってるはず。一番喜んでるのは選手だと思います。

出水:サッカー・ホッケー・ラグビー・バレー・バスケ・ハンドボール・アイスホッケー・アメリカンフットボール・ソフトボールの9競技の最高峰12リーグが連携している「日本トップリーグ連携機構」の会長でもありますが、どういった機構なんですか?

川淵:これらの競技はほとんどオリンピックに出られてなかったんですよ。いつも予選リーグで負けていて。ロンドンオリンピックでバレーが銅メダル、サッカーが銀メダルを取ったのは極めて珍しいんです。オリンピックが多くの人に感動を与えるためにはボールゲームが強くないと。そのためには、各競技のリーグ戦を強くすることが代表を強くすることつながる。

JK:それはその通りだわね。

川淵:それで今の森さん、麻生さんの2人が10数年前に作られたんです。実際はそうはいっても、ヨコの連携はなかなかうまくいかなくて。お互いに切磋琢磨して強くしていこうと10年間取り組んできたけど、かなり横口を入れられた。たとえばハンドボールは全然成績があがらないし、ガバナンスの中身を見たら全然ダメ。だから僕は、会長さんにお会いして「もう辞めたほうがいいですよ」なんて言うことまでやった(笑)

川淵:東京オリンピックまでは、いい成績を上げるために強化資金をもらえますよね。いい成績を上げるために。でも終わってしまったら何も残らない。東京は開催国だから参加資格を与えられるけれど、終わったらまた予選を勝ち進まなくちゃならない。そうなるとまた何十年も出られませんよ、と。だから、いま資金をもらえている間に各協会は足固め・基礎固めをしっかりして、東京オリンピックに終わった後もちゃんと成長していくようなガバナンスに変えてください、ということをものすごく言っているんです。

JK:それ、すごく重要ですね! もう2020年が終わったら、気が抜けるから(笑)

川淵:だいたいそうなりますよ。これで一件落着という思いになるからね。サッカーでいうと、僕らが東京オリンピックの前に強化してベスト8に残った。その残党がメキシコオリンピックで銅メダルを取った。でも、それから28年間オリンピックに出てないんです。28年間もですよ!そういうことにならないように、サッカー協会を参考にして、東京オリンピックが終わってもアジアの予選を突破できるようなボールゲームに育っていきましょう、そのための連携機構なんです。

JK:川淵さんにとってMASACAはなんですか? 今までの中で。

川淵:やっぱり2011年の女子、なでしこの優勝ですね。

出水:あれはマサカだったんですか?!

川淵:あれはマサカもマサカ! というのはね、あの時はアジア3位か4位でギリギリ通過してるんですよ。この間のアジア選手権では優勝してますが、これは今のチームが連覇しただけ。ワールドカップで優勝した時のなでしこチームなんて、そもそもアジアで優勝したこともない。だから、マサカ優勝するとは! 沢の、右足のヒールで入ったあのシュートは、それそのものが優勝を象徴している場面ですよね。あれほどマサカのことはないですよね。

出水:川淵さんはその試合は現場で?

川淵:いやいや、日本で。僕と娘と女房で抱き合って喜んだのは、あれが初めてです(*^^*)

JK:本当ですよね! 優勝なんてアリエナイ。

川淵:アメリカとドイツが圧倒的に強くて。そりゃあどう見たって、どう逆立ちしても勝てるわけがない。アメリカなんて、30回試合しても一度も勝てなかった。

JK:あぁそうですか!

川淵:その過程を踏まえて、アメリカも日本に負けるわけがない、そのうち点が入るだろうということでずっときてた。そういう伏線があったのがよかった。

JK:それでトップに立って、2020年のオリンピック、ここでもう1回見せてくれないとね。

川淵:いや本当に。今までは、東京オリンピックの時なんかは、サッカーは恥をかかないように、惨敗したらみっともないからという立場で指導を受けていたから、ベスト8は自動的だった。でも今度のオリンピックは絶対メダルを取らないと。Jリーグの値打ちが落ちますよ。

JK:プライドがありますからね。

川淵:当時はね、試合を見たい時に「サッカーだけは切符があるよ」と言われてた。それぐらいの時代だったんですよ、サッカーにはあまり関心を持ってもらえなかったから、予選リーグでアルゼンチンに勝った時はみんなびっくりしたんですよね。今回はそういうことは絶対ないですから!

出水:そういう意味では、川淵さんが携わるようになって、いろんなスポーツの地位が上がってきていますね。

川淵:いや、そこまでじゃないけどね。そういうことに従事していきたいと思います。

JK:サッカー、バレーボール、ほかのスポーツたくさんありますからね・・・とにかく主催国ですものね!

川淵:とにかくボールゲームが東京オリンピックで何もメダルをとれなかったら・・・会長としては「5つ取れ」って言ってるんだけど(笑い) ソフトボールはだいたい確実だとしても、サッカーをなんとか獲ってもらいたい。それから女子ホッケーが頑張っている。バスケの女子も。男はちょっと・・・(^^;)これからさらに気合を入れて、メダル獲得に向けて努力しいていきたい。

JK:とにかく2年すぐですからね!

=OA楽曲=

M1. Basketball / Kurtis Blow