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京都を世界に広めて16年~前京都府知事:山田啓二さん

コシノジュンコ MASACA

2018年6月3日(日)放送

山田啓二さん(part 1)
1954年兵庫県洲本市生まれ。東京大学法学部を卒業後、自治省(現在の総務省)に入省。1999年、京都府に赴任。総務部長、副知事を経て、2002年より4期・16年間、京都府知事を務めました。今年4月に退任、現在はっ京都産業大学法学部の教授として活動しています。

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JK:16年、4期知事を務めたってすごいじゃないですか。

山田:そうですね。僕が辞めた時で、日本で一番古い知事が石川県知事だったんですけど、その次が兵庫、その次が私。3番目の古狸(笑)

JK:いまはお忙しい? イタリアから戻ってきたそうで・・・急に自由になりました?

山田:自由というか、いままでは右から流れてきたものを左へ流すような仕事が多かったんですが、今はどこから流れてくるかわからないし、自分で方向も決められる。そういう意味では面白いんですけれども、まぁ大変ですね(^^;)

JK:山田さんとの出会いはね、実はお母ちゃんに関係あるんですよ。思い出しました? 京都府と大阪府、兵庫県で「VISIT JAPAN」っていうキャンペーンをやってね。

山田:関西広域連合という関西全体をプロモーションする機構が現在ありますが、それがまだなかったころに、当時日本と中国の関係もあまりよくなかったので、我々関西が中国へいって観光キャンペーンをやろうじゃないかと。ただ、我々が要人と会うだけでは何の売込みにもならないので、コシノさんにファッションショーをやってもらおうじゃないかと!

JK:そう。北京飯店の延長でね。ものすごいきれいなところ。お母ちゃんが行くつもりじゃなかったんですけど、「山田知事に会うてな、『ジュンコさんがショーやるんだから、当然お母様も行くでしょ?』っていうから『ハイッ!』って」。うちの母はあの当時、93歳。

山田:いや、もうちょっとお若いかと思っていたので、歳を聞いてびっくり。

JK:私はね、もう歳だから外国はどうかと思って、言わなかったんですよ。でもばれちゃった。私行くねん!って。

出水:長い京都府時代を経て今、いかがですか?

山田:まさか京都府知事をやるとは思ってもみなかったので。僕は兵庫県の生まれですから。初めて総務部長として行った時も、単身赴任で2~3年で帰ってくるのかなーと軽い感じ。だから、行く前に家を買ったんですよ! そこに落ち着いて、3ヶ月ぐらい住んで、じゃあ京都に2年ぐらい行ってくる、と言って、それから行ったきり(笑)

JK:どないなるねん(笑)

出水:それからいつの間にか知事に。でも当時まだ40後半ですよね?

山田:48ですね。47歳で立候補して、選挙期間中に48歳。元長野知事の田中康夫さん、あの方が40代半ばぐらいで一番若くて、僕が2番目に若かったんだけど、途中であの方が不信任になって辞められて、僕が一番若くなった(^^)

JK:でもその若さ! 16年経ったって、今も若いじゃないでしょ、もう1期やっても良かったんじゃない?

山田:そのぐらいで辞めといたほうがちょうどいいんですって。

JK:惜しまれて?(笑)でも、一般市民の人は信頼しきっているのに、また変わるの?って。

山田:でもね、知事ってものすごく強い権力を持っているので、僕は初めて就任したときに3期12年で辞めようかなと思っていたんです。当時、三重の北川正恭先生とか岩手の増田寛也さんとか、親しい人がみなさん「長くやるのはだめだ」とおっしゃって。僕はできるだけ多選はやめようという会の座長もやっていたので。それじゃあと思っていたんですけど、でも4期やっちゃった!! みたいな。途中で知事会長もやりましたのでね。

JK:全国の知事会の会長ね。

山田:それで3期やって辞めるわけにはいかなくなって・・・東日本の大震災で、日本全体がガタつきましたし、自分がやりたいことができなかったというのもあって、4期目もやらせていただいたという感じです。

JK:知事時代に「これはやったぞ!」というのは何ですか?

山田:いくつかあるんですけれども、最初の時からやりたかったのが「地方を元気にする」。東京一極集中を打開したいということでやってきた。そういう点では、地方創生や京都への文化庁移転、明治から150年ぶりに国の機関が京都に戻ってくることができた、というのは、京都にとっては大きな意味があった。日本は今、東京一極に集中してだんだん煮詰まってきた感じがしますので、日本全体にとってもよかったかなと思います。

JK:そうね、ちょっとマンネリっぽいところへ風を変えたというか。やっぱり京都って保守的であり、革新的!

山田:革新的ですよ! 京都駅を見ると、いつもそう思う。東京駅を見てから京都駅を見たら、なんでこんなに革新的なんだろう、と。

JK:京都で、一番美しいのはどこですか?

山田:私が一番好きなところのひとつは、将軍塚という、東山から京都を眺めるところがあるんですが、ここに青蓮院さんが舞台を作られているんです。

JK:あれキレイ~! ガラスの茶室があって。

山田:まさに箱庭みたい。京都がばーっと見渡せて。でもね、美しいところがいっぱいあるんですよ!

JK:最高に美しいところ、教えましょうか? 京都タワーから見る京都が一番美しく見える。なぜかというと、京都タワーが見えないから!

山田:そうなんですよ(^^;) 実は、某京都のキャンペーンポスターの中に、京都タワーが写ってないんです。消しちゃったの!

出水:ええ~! そういうこと・・・??

JK:そう! だから京都タワーから写真を撮るのがいいんですよ。迷惑かからない(笑)

出水:この春から京都産業大学法学部の教授に就任されましたね。どのような経緯で?

山田:知事を辞めた方で、大学教授になる方は多いんですよ。それに、辞めてすぐに民間の会社に行くのもどうかなと。それよりも、自分の経験をこれからの若い人に伝えたい、若い人と一緒に自分のやってきたことを振り返ってみたい、と思って、いくつかの大学とお話をさせていただいて。とくに京都産業大学は若い大学で、私のしてきたことも評価していただいたので、この春からやらせていただいています。

JK:でも生徒としては、京都を本当によく知り尽くした山田さんに会うこと自体が、本人の成果になるんじゃないですか?

山田:たしかに一番知っているかもしれないですね。4年に1回、京都中を引きずり回されるわけですから!

JK:それで「京都府」だから、舞鶴とか丹波とか・・・京都って意外と広いんですよね。海もあるのよ!

山田:森もあります! お茶もあります!

JK:でも京都の海ってピンとこないじゃない?

山田:天橋立! 岸壁の母って京都ですからね。最近はクルーズも増えましてね。乗りましたけれど、けっこういいですよ。海の京都のキャンペーンをしていて、中にはウチには海がないっていってスネた市もあるんですが、みなさん協力してくださった。そういう風に、京都っていろんな広がりがあるんですよ。

JK:京都ってやっぱり面白い! 私大好き。

山田:中央部には芦生の原生林。すごい原生林があるんですよ! あそこにいくと、ここは人間の住む世界じゃないな、と思わずそういう風な感じになります。

出水:へぇー。全然知りませんでした。

JK:京都って、祇園とか舞妓さんとかそういうのばっかり思い浮かべるけど、そういうのもきちっと伝えてください。

山田:ですから私は、海の京都・森の京都・お茶の京都というキャンペーンを3年やって、そこからDMOという観光関係の会社を作って、京都のよさを皆さんにわかっていただきたいなと思っています。

JK:そういうところを知りたいんです。みんな京都の上辺しか知らないと思うの。だけど本当の京都は何なの?って。

山田:それが市内の京都を作ってきたんです。海の京都の地域から、サバとかアマダイとか、そうしたものが運ばれてきている。

JK:あとはニシンよね。北海道からニシンを持ってきて、ニシン御殿を建てちゃう人までいて、だから京都のニシンが有名になっちゃった。「海がないから北海道からニシンを持ってきた」っていうけど、本当はあるのよ!

山田:そうなんです。そういうことを子どもたちに伝えていきたい。京都って縮図なんですよ。140万人の都市がある。日本海側で過疎高齢化の地域もある。逆に南側では、学研地域は人が増えていて、外国人の方も増えている。こういう日本の縮図があるんです。ここを皆さんでフィールドワークすることで、若い人はこれからの日本の答えを探すことができるんじゃないか。そういうことを教えられたらな、と。

JK:京都が若い町というのは、大学がたくさんあるからよね。

山田:15万人の学生がいますからね!

出水:大学の街といっても過言ではないですね。

山田:まさに大学の街ですよ! ノーベル賞を取った人だって、半分ぐらいは京都の方ですから。そこに京都産業がある。センター産業が生まれるのは、そういった大学と伝統産業がマリアージュして、そこから生まれる。

JK:新しいものと古いもの、若いものとシブいもの、みんながミックスして新しいものができていくのね。

山田:清水焼からセラミックが出てくる、西陣織から半導体の基板の織りが出てくる。お酒からバイオが出てくる。

出水:法学部の教授ですけれど、幅広いですね! もっと文化寄りのほうがいいのでは?(笑)

山田:文化政策も違う大学でちょっと教えるんです(笑) かけもちで。

=OA楽曲=

M1. マイ・フェイバリット・シングス / 赤坂 達三