お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

放送中

放送中


  • 放送ログ

ほんまもんの日本を伝えたい~前京都府知事:山田啓二さん

コシノジュンコ MASACA

2018年6月10日(日)放送

山田啓二さん(part 2)
1954年兵庫県洲本市生まれ。東京大学法学部を卒業後、自治省(現在の総務省)に入省。1999年、京都府に赴任。総務部長、副知事を経て、2002年より4期・16年間、京都府知事を務めました。今年4月に退任、現在はっ京都産業大学法学部の教授として活動しています。

*************************

出水:出身は洲本市ですが、お生まれは淡路島?

山田:淡路島なんです。今も玉ネギが大好きで! すき焼きも玉ねぎから食べちゃう。

JK:淡路島はカーネーションの産地ね。

山田:花の島ですからね。これからいい季節ですから行ってください。水仙もきれいですよ。

出水:山田さんはどんなお子さんだったんですか?

山田:僕は転校生だったんですよね。小学校までは兵庫県の伊丹にいて、途中から東京へ行って・・・小学校5年生だったかなあ。そのまま東京の私立桐朋学園に行って・・・

JK:フェンシングもやってたんでしょ?

山田:やってました。フェンシングっていうと日本では太田雄貴という選手がいて、僕は太田選手を高校1年生から見てるんです。1年生でインターハイを制したすごい選手がいるって、そりゃあ僕も見てみたい、って国体に行って。でもポロンと負けた。でも彼に言わせると、国体では27勝1敗! その1敗を僕がたまたま見た(笑)

出水:子供のころの夢は野球選手、その後は法律家になりたかったそうですが?

山田:そうなんです。弁護士になりたかったんです! だから大学に入ってすぐに法律相談所というところに行って、法律の相談を受けてたんですけど・・・その時に、アカン、僕は人の話を聞くよりも自分で何かやったほうがええ、と気づいた(笑)聞いているのがまどろっこしくて!

JK:あははは! おかしいわ、それで方向転換?

山田:そうなると、まあ公務員かなーと。金はもうからないけど、やりがいはあるのかなと思って。なんだよ今の公務員は、って思うことはあるけど(^^;)。それで役人になろうと思った。

JK:でも他の県じゃなくて京都。いいところにいましたね、16年も。

山田:その点では幸せだったと思います。知事会長をさせてもらったのも京都という看板を背負っていたからだと思いますし、普通ではお会いできないような方ともお会いできた。

出水:たとえば?

山田:まずは皇族の方。毎年何人も来られる。そして各国の首脳。京都には迎賓館がありますので、まさに私がホストとして、お出迎えする。

JK:そういう時は奥様もごいっしょで?

山田:そうなんです。うちの奥さんは昔、通訳をやっていたので英語がしゃべれるんですよ。どんどん積極的に話しかける。ただ、英語しゃべれない相手にも英語で行くので、そりゃ違うやろ、って言ったりしますけどね(笑)

出水:最終的には京都とご縁がありましたけど、その前は岐阜県だったり熊本、和歌山・・・サンフランシスコや高知にもいらっしゃったそうですね。

山田:最初に役人になったときには思ってもいない生活になりましたね。岐阜県では寮に入って。熊本では天草の税務署長だったんです。当時は「バカ殿教育」なんて言われてましたけれども。

JK:どういうこと?

山田:ここに行って、税務庁の連中が上座に座ってエラそうな顔をしてるからアカンことになるんや! って言われてね(笑)でも僕のときはそうではなかったですよ、庶民のみなさんと楽しく、いろんな勉強をさせてもらいました。和歌山では事件もありまして・・・ある町が交付税をごまかしちゃった。20数億。もうひとつは、ある町の出納長さんが30億横領しちゃった。予算が30億の町で! 当時は大事件でした。

JK:そんなことがよく起こるわねぇ。それを解決した?

山田:その時もある意味鍛えられました。再建計画を作ったところで、高知へ転勤。高知ではよさこいも踊りました。やっぱり現地に行ったら踊らなきゃソンじゃないですか!

JK:16年間でのMASACAはありますか? いいことでも悪いことでも。

山田:ひとつはやっぱり知事になったこと。もともと地方自治を志すときも、最近の人は立派で「私はこれがやりたい!」とか言うんですけど、私はどっちかっていうと、いろんなところに行って、いろんな美味しいものが食べられて、いろんな人に会える、というので仕事を選んじゃった(笑) 東京でずっと一生暮らすのは気づまりだし、1回の人生だからいろんなところに行きたい、と思っていたら、自治省という役所があったので入った。最初にどこに配属がいいか、聞かれるんですよ。みんなはまじめに書くんですけど、僕が書いたのは「気候温暖・交通至便」(笑)

JK:あははは!

山田:今考えるとアホやと思いますよ! そしたら岐阜県に配属。なるほど、気候温暖だし、ちょうど交通も関西と関東の真ん中だし(笑)仕事もいい加減でしたよ。今考えると恥ずかしいことばかりですが・・・でも、人と付き合うことは大好きだったんで、その点では向いてたんだと思います。今でも岐阜県の方々とお付き合いがありますのでね。

JK:そこはそこで良かったですね。

山田:京都には、2年ぐらいかなと言われて行ったんですが、いろいろあって、突然副知事になれと言われた。行ってから半年ですよ!副知事になってから4~5か月たってから、前任の知事、僕にとっては父親のような方なんですが、辞めるとおっしゃって。

JK:でも、そんなもんなんでしょうね。なりたいなりたいって言ってもなれないけど・・・。

山田:自治省にいた時はつねに「自分が知事だったらどうするか」という風に考えろ、という教育を受けるんです。つまり、つねに全体をみて物事を運べ、ということなんですね。

JK:そうですね、知事は全体を見ないと。京都市だけじゃないから。

山田:そして、仕事に惚れろ・土地に惚れろ・奥さんに惚れろ=「三惚れ」を実行しろ、と言われながらやってたんですが、実際にやってみると違っていた。いまは気楽にしゃべってますけど、出馬表明をした当時は笑えないんです! 顔がこわばっちゃって! テレビに映されているから笑おうと思うんだけど、顔がこわばって、ジョークも言えない。声は出るんだけど滑舌が悪いので、選挙カーのなかで「アメンボ赤いなあいうえお」ってやってましたよ(笑) それがマサカでしたねぇ。知事になったらなったで、いきなり鳥インフルエンザが来た。それもマサカ。

JK:あれは丹波だったわね。

出水:けっこう何十万羽も処分したんですよね。

山田:あの光景はね・・・僕が一番先に鳥小屋に入りましたから。当時は若かったので、「現場主義」とか言って、とにかく自分が行かなきゃいけないと思った。「絶対鳥小屋に入っちゃだめですよ、この病気はまだわからないし、人間にうつるかもしれないから」って言われていたんですが、いざ行ったら入らないわけにはいかないじゃないですか!あのときの風景は・・・衝撃。まさに死の風景ですから。

JK:眠れないわね。それこそマサカ。そこに出くわすというのは。

山田:そして東日本大震災。テレビを見てましたけれど・・・あの時、日本全体を何とかしなきゃいけない、と思っていたときに、知事会長選に出ろと言われた。これもマサカです。まだ50代の半ばだったので。戦後を除けば、一番若い会長でした。

JK:辞めるのも一番若かったね。でも、大学教授だけじゃなく、まだまだ好きなことをやれるんですから! 何をやりたいですか?

山田:やっぱり、日本がいま少し歪んじゃってるんじゃないかと思うんです。格差の問題だったり、東京一極集中だったり・・・そうした点について、知事としてやるべきことはやったと思うので、今度は若い人を育てながら真っ向から取り組めたらと思うんです。日本はこれから生きていく上で必要なのは、文化ですよね。

JK:そうよ、京都なんて文化の塊じゃない!

山田:多くの外国の方も来られる。観光といったときに、土産物を売ったり珍しいものを見せるんじゃなくて、本当の意味の、日本人が生きてきたことの素晴らしさを伝えたい。京都の素晴らしさって、町のなかにホタルが出るわけですよ。環境と共生してきた歴史があるから、だからこそ持続可能な千年の都がある。それを支えてきたのが海であり、森であり、お茶であり、そこに最先端の科学がある。全部ほんまもんなんですよ。

JK:ほんまもん、っていいわね。

山田:ほんまもんだからこそ、日本はこれからも生きていける。これを私たちは未来に向けて発信していくことができたらいいな、子供たちとできたらいいなと思います。

JK:やっぱりそれは京都にいないとわからないわね。京都の本当の魅力を実践して、伝えていく。

山田:京都っていいな、と思うのは、僕は京都人じゃないじゃないですか。そこを受け入れてくれて、16年も知事をさせてくれる懐の深いところなんですよ! 京都人は意地悪だとか言いますけど、違います。本当にいい人たちですよ。

JK:本気でやれば応えてくれるんです。厳しいけどね。だから、パリと似てるんですよ。だからパリと京都は姉妹都市。

山田:でも、20年近く京都に住んで、16年知事やりましたけど、まだ知らないところがいっぱいあります。だから、知事を辞めても住むところだけは京都らしいところに住みたいなと思って、今は上賀茂神社のすぐそば。歩いて2分ぐらいのところに住んでます。

JK:やっぱり京都の四季を楽しまないとね。私も住んでみたい!

出水:ジュンコさんが乗り込んでいくと、京都がさらに賑やかになりますね(^^;)

=OA楽曲=

M1. Fame / David Bowie