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夏の食中毒対策 調理での注意点は?

ジェーン・スー 生活は踊る

生活は踊る”月1レギュラー”、月はじめの水曜日はこの方!医療ジャーナリストで医師の森田豊さんを2018年6月6日(水)の「スーさん、コレいいよ」のコーナーでゲストにお迎えしました。

【プロフィール紹介】
▼1963年6月18日生まれ、東京都台東区のご出身。東京大学・大学院を卒業後、ハーバード大学医学部の専任講師として、ハーバードの大学生に、医学を指導されます。現在、現役の医師としてだけでなく、ニュースのコメンテーターや、医療ドラマの監修と、幅広くご活躍されています。

 

夏に多いのは、細菌による食中毒

▼一年を通じて、食中毒は生じますので気をつけなければなりませんが、特に夏に多いのは、細菌による食中毒です。冬には、ノロウィルスなど、ウィルス性の食中毒が多いんですが、それは多くのウィルスが寒く乾燥したところで活動的になるからです。それに対して、6月、7月に特に、特に増えるのが「細菌」が原因の食中毒です。

▼そんな「細菌」がなぜ6月7月に増えるか、理由は2つ。

①つ目が「高温多湿」…多くの細菌は10℃以上で増える速度が増し、35℃でもっとも繁殖しやすくなる

②つ目が「夏バテ」…夏バテなどで体の抵抗力が弱まることも 発症しやすくなる大きな要因

具体的に細菌とはどういうもの?

●注目したいのは2つあります。「カンピロバクター」「O157」です。

▼まず、「カンピロバクター」は、発生件数が多い。細菌の中では最多。「後遺症」が生じる可能性があることでも有名です。手足の麻痺・呼吸障害などの症状。「ギラン・バレー症候群」との関連が注目されている。「カンピロバクター」は、「鶏の生肉」を食べることによっておこることが多い。厚生労働省は、鶏は過熱して食べるようには推奨しているんですが、鶏刺し、鶏わさなどを販売することを記載しているわけではない。過去の研究では、食鳥処理場のカット鶏肉の6割以上から検出された。なるべく体調の悪いときは、生の鶏は食べないこと。また仮に食べた場合で1週間以内に食中毒の症状でたら医療機関へ受診を

▼もう一つの「O157」です。「O157」は焼き肉チェーン店で死者が出た事件などで有名ですがO157の持っているベロ毒素という非常に強い毒素に注意が必要。血液中に入り、それが腎臓に到達すると、腎臓を破壊。最悪の場合、死に至ることも。さらにこの恐ろしいところは「治療法がない」 。ベロ毒素に対する治療法は見つかってない。水分を補うなどの対処療法しかない。

 

調理で気をつけることは?

O157は、主に、牛などの腸の中にある菌が、加工の過程で筋肉の周囲に付着したものです。だから、ステーキ肉なら周囲を十分に加熱していれば、内部が赤くてもO157に感染することはありません。一番、気を付けるのは、ハンバーグや、メンチにつかうミンチ肉。これらの肉は、肉の内部にもO157が付着していることがあるので、芯までしっかり加熱することが大切です。

 

食中毒にならない対策は?

食中毒の三原則は、「つけない」「ふやさない」「やっつける」の3原則が重要です。

▼一番目の「つけない」は、菌をつけないよう、清潔にするということです。手洗い、調理器具の洗浄などが重要です。生ものを調理したら、生板や包丁を洗う。

▼二番目の「増やさない」は、菌をできるだけ増やさないようにすることです。生ものを買ったら寄り道しないでかえる。あと、冷蔵庫は、あまりたくさん詰め込まず、7割ぐらいの食材で冷えるようにしましょう。一方、冷凍庫に関しては、互いの食材が保冷材の役割をしますから食材をたくさん入れて構いません。冷凍庫では、菌の増殖は止まる。

▼三番目の「やっつける」ですね。よく加熱すれば菌が死ぬ、というイメージがありますが、具体的には75℃で1分加熱する。さきほども話をしましたが、特にミンチ肉などでは、中心部まで加熱することが大切です。厚さ3cmでは中心が75℃になるまで9分という実験結果も。

 

食中毒の症状は

おもな症状は「腹痛」「下痢」「嘔吐」などただ、やってはいけないこと。落とし穴がたくさんあります。

▼まず、下痢止めをのんではいけません。下痢は、腸の中にいる細菌を外に排出させる体の仕組みです。基本的に、下痢止めを飲むことは、細菌をとどめることになるので好ましくありません。下痢になると水分が失われるので、大切なのは「水分をとること」です。ただ、あまり糖分の多いスポーツドリンクをとると下痢が悪化することがあります。

▼そして「便に血が混ざる「高い熱がでる」「下痢がひどいが水分が飲めない」はすぐ病院へ!

・「血便」はO157などの病原性大腸菌の疑い。重症化するので非常にキケン!

・「微熱」が起きることはあるが「高熱」は重症化のキケンも。

・「強い脱水」になると、水分をとることができなくなるため、医療機関での点滴などの処置が必要になります。