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これがいまいちばん気持ちのいいサウンド!? 国内外のアーティストを虜にするドレイク『Passionfruit』特集(高橋芳朗の洋楽コラム)

ジェーン・スー 生活は踊る

音楽ジャーナリスト高橋芳朗さんによる音楽コラム

国内外のアーティストを虜にするドレイク『Passionfruit』特集

【高橋芳朗】
本日はこんなテーマでお送りいたします! 「これがいまいちばん気持ちのいいサウンド!? 国内外のアーティストを虜にするドレイク『Passionfruit』特集」。カナダのヒップホップアーティスト、ドレイクの「Passionfruit」という曲が海外のアーティスト、そして日本国内のアーティストにカバーされまくっている、影響を与えまくっているというお話です。

【ジェーン・スー】
日本はドレイクの認知度ってまだそんなに高くないですよね。同じアメリカのラッパーだったらジェイ・Zの方がぜんぜん知られてる?

【高橋芳朗】
そうかもね。でも、いまやドレイクは現行シーンきってのスーパースターですよ。もうテイラー・スウィフトなんかと並ぶ勢い。

【ジェーン・スー】
うん。ドレイクのことは覚えていて損はないとは思います。

【高橋芳朗】
ドレイクは、カナダはトロント出身の31歳。2009年にメジャーデビューして以降、現在までにリリースした7枚のアルバムすべて全米チャートの1位に輝いています。ヒップホップシーンはもちろん、ポップミュージック全体で見てもいま最も「売れる」アーティスト、いま最も影響力のあるアーティストといっていいと思います。

【ジェーン・スー】
そのぐらいのレベルだよね。

【高橋芳朗】
今回取り上げる「Passionfruit」は、そんなドレイクが去年の3月にリリースしたヒット曲。遠距離恋愛を題材にした切ない曲です。ドレイクは基本的にはラッパーなんですけど、ラップと歌の境界線をいくようなボーカルスタイルが特徴。この「Passionfruit」に関しては、もう思いっきり歌っています。

【ジェーン・スー】
ラップを頭ごなしに嫌う人がどこに嫌悪感を覚えるかというと、乱暴だとか言葉が汚いだとかキャッチーじゃないとか、だいたいそういうところだと思うんですけど、そのへんをすべてクリアしてるのがドレイクだよね。

【高橋芳朗】
うん。一般的なラッパー像に比べるとだいぶナイーブなんですよね。

【ジェーン・スー】
そうね。

【高橋芳朗】
では早速「Passionfruit」を聴いてもらおうと思うんですけど、先ほどもお話しした通り、この曲がここ一年ぐらいで本当にたくさんのアーティストにカバーされています。海外だとジョン・メイヤーやフランツ・フェルディナント。日本では今年の5月から6月の一ヶ月間でコーネリアス(小山田圭吾)とレゲエシンガーのMINMIさんがカバーしているのに加えて、KIRINJIが「Passionfruit」にインスパイアされた「silver girl」という曲をつくっています。これはリーダーの堀込高樹さんも影響を認めてました。

【ジェーン・スー】
ねえ。

【高橋芳朗】
そのへんを踏まえて聴いてみてくださいね。トロピカル要素のあるめちゃくちゃ気持ちのいい曲です。

M1 Passionfruit / Drake

Passionfruit [Explicit]

【高橋芳朗】
続いては、先ほども触れたKIRINJIがこの「Passionfuruit」にインスパイアされてつくった「silver girl」を聴いてみたいと思います。これは6月13日にリリースされたばかりのニューアルバム『愛をあるだけ、すべて』の収録曲。6月8日の放送ではゲストに堀込高樹さんがいらっしゃってくれましたけど、そのとき「Passionfruit」が死ぬほど好きとお話されていましたね。この「silver girl」では、制作時にいろいろと試行錯誤しているなかで「Passionfruit」のリフを当てはめてみたらばっちりハマったとのことです。

M2 silver girl / KIRINJI

silver girl

【高橋芳朗】
ちょっとけだるい感じのサマーソング、素晴らしいです。では、ドレイクの「Passionfruit」の影響をうかがわせる曲をもう一曲紹介したいと思います。海外の曲にもたくさんあるんですけど、ここはあえて国内から選んでみました。

【ジェーン・スー】
これは物議を醸すよ!

【高橋芳朗】
元KIRINJI、堀込泰行さんの「EYE + D.A.N.」です。泰行さんは言うまでもなくいま「silver girl」をかけたKIRINJI堀込高樹さんの弟さんですね。これは泰行さんが去年の11月にリリースしたEP『GOOD VIBRATIONS』の収録曲で、D.A.N.とのコラボ曲になります。この曲に関してはさっきの「silver girl」と違ってご本人が影響を認めているわけではないんですけど、「Passionfruit」に通じる魅力を持った曲だと思うのでちょっと聴いてみてください。

M3 EYE + D.A.N. / 堀込泰行

EYE + D.A.N.

【ジェーン・スー】
KIRINJIを脱退した弟とその兄が同じようなタイミングで同じ曲にインスパイアされたと思われる曲をつくる……そこに切ない萌えがありますね。

【高橋芳朗】
最後は海外アーティストによる「Passionfruit」のカバーで締めくくりたいと思います。たくさんのカバーが存在するなか、個人的にはこれがいちばん気に入っています。ニューヨーク生まれの韓国人アーティスト、yaejiによる「Passionfruit」。これは去年の11月のリリースですね。yaejiはここ最近アメリカの人気音楽誌の表紙を飾るなど、非常に注目度の高いアーティストです。

M4 Passionfruit / yaeji
passionfruit

【高橋芳朗】
というわけでドレイクの「Passionfruit」の影響を受けた曲、カバー曲などを紹介してきました。YouTubeで「Passionfruit」のカバーを検索すると大量に出てくるから、いろいろ聴き比べてみるとおもしろいと思います。

【ジェーン・スー】
それにしてもなんでこの曲なんだろうね?

【高橋芳朗】
そこなんだよね。いま紹介したKIRINJIや堀込泰行さんも新作で現行のダンスミュージックの要素を取り入れていることに象徴的ですけど、いまの音楽シーンってもうジャンルの壁が崩壊しつつあって。で、そういう状況を先頭に立ってつくってきた張本人がドレイクなんですよね。ドレイクはそんないまのポップミュージックの気分そのものみたいなところがあるから、彼の曲がこうしてジャンルを超えていろいろなアーティストにカバーされるのはある意味必然なのかなという気がします。

【ジェーン・スー】
うんうん。

【高橋芳朗】
そのドレイク、本日ニューアルバム『Scorpion』が発売になりました。またここから新しい潮流やトレンドが生まれる可能性が大いにあるので「Passionfruit」ともどもぜひチェックしてみてください。

―― ◇ ―― ◇ ―― ◇ ―― ◇ ―― ◇ ―― ◇ ――
当ラジオ番組では「日々の生活に音楽を」をコンセプトに、音楽ジャーナリスト・高橋芳朗さんによる洋楽選曲を毎日オンエア。最新1週間のリストは以下です。

6/25(月)

(11:03)  On and On / Stephen Bishop
(11:22)  Don’t Be Blue / Michael Franks
(11:33)  Opening Up to You / Laura Allan
(11:41)  Nothin’ But a Heartache / The Doobie Brothers
(12:11)  Say You Love Me / Patti Austin
(12:22)  Closet Man / Jaye P. Morgan
(12:51)  男と女のいる舗道 / 大橋純子 & 美乃家セントラル・ステイション

6/26(火)

(11:33) These Early Days / Everything But The Girl
(11:39) The Headlights On The Parade / The Blue Nile
(12:12) You’re My World / Nick Heyward
(12:22) Weak in the Presence of Beauty / Alison Moyet
(12:51) 恋愛感情保存の法則 /高野寛

6/27(水)

(11:04) Just You, Just Me / Nat King Cole
(11:22) They Didn’t Believe Me / Dinah Washington
(11:36) You’re The Top / Louis Armstrong
(12:14) You Hit the Spot / Ella Fitzgerald
(12:24) This Time The Dream’s On Me /Nancy Wilson

6/28(木)

(11:05) Walk On The Wild Side / Lou Reed
(11:21) Long Flowing Robe / Todd Rundgren
(11:32) One Man Parade / James Taylor
(11:38) Doctor My Eyes / Jackson Browne
(12:13) Fly On / Al Kooper
(12:51) 指切り / 大瀧詠一

6/29(金)

(11:06)    I Know You, I Live You / Chaka Khan
(11:22) Let Somebody Love You / Keni Burke
(11:33) I’m Totally Yours / Hi-Gloss
(12:10) Turn Me Out / The Whispers