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猛暑&台風。最盛期の【菊】にダブルパンチ!番組命名のあのキクは?

森本毅郎 スタンバイ!

日本列島を東から西へ横断して各地に大きな被害をもたらした台風12号。(今日もまだ九州の南、種子島・屋久島地方を、再び発達しながら進んでいます。)農作物への影響も心配されます。なかでも影響が長引きそうなのが『花』なのだそう。そこで・・・。

「森本毅郎・スタンバイ!」(TBSラジオ、月~金、6:30-8:30)7時35分からは素朴な疑問、気になる現場にせまる「現場にアタック」!!7月31日(火)は、『猛暑&台風。最盛期の【菊】にダブルパンチ!番組命名のあのキクは?』をテーマに近堂かおりがレポートしました。

猛暑と台風はこんなところにも影響・・http://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=20180731073150

radikoで放送をお聴きいただけます(放送後1週間まで/首都圏エリア無料)

★台風12号の被害が大きいのはキク類!

花の市場を運営している『株式会社第一花き』の代表・松本頼明さんに、台風12号の影響を伺いました。

松本頼明さん
●「台風の被害がいちばん深刻で、すべての状況の報告が上がっているわけではありませんが、これから定植する苗が風と雨でやられてしまったということで、これから年内にかけて状況が厳しくなってくるというふうに思っております。今回特に被害の報告を受けているのがキク類で、年間通して需要と生産量があるもので、花業界の中ではいちばん取り扱いが多い品目で、これからその出荷量が今回の台風で非常に不安定な状況になっていくのかなというふうに思います。」

キクの一大生産地となっているのが愛知県(シェア3割)で、特に生産が多い渥美半島は今回の台風12号の進路に当たってしまいましたから、キクへの影響がこれから出てきそうだということなのです。

★まもなくお盆なのに大丈夫?

ちょうどお盆に向けて出荷が最盛期を迎えたところですが、どうなっているのか。先ほどの『第一花き』の松本さんに伺いました。

松本頼明さん
●「お盆用に関しては、路地ものよりハウス栽培主体ですので愛知での被害はそこまで出ていないようです。むしろお盆に関していうと、【7月の暑さ】で開花が抑制されて、予定通り出てこないというほうが心配だと思っています。ダメージが多少で済めばいいんですけど、ちょうどお盆のころに咲くように作ったものが2週間、3週間と需要期をずらしてしまうと生産者も大変な思いをしますし、それを扱う花屋さんたちもこれから仕入れにすごく困ってしまうという状況が予想されます。」

お盆に出荷するキクは、すでにハウスの中なので台風の被害は多くないのだけれど、台風の前の【猛暑】で大きなダメージを受けて、出荷がピンチ。そこに台風が重なって、お盆以降のキクまで非常に不安な状況になったということ。・・・猛暑と台風のダブルパンチ。キクは切り花の中で、いちばん生産量が多くて、およそ4割を占めている。圧倒的に多い(花屋でそれほど見ないので意外かもしれませんね)。生産者も多い。だから災害の影響も大きい・・・のです。

★【ベニマルコ】の生みの親に聞く、この夏の異常気象とキク。

キクといえば、このコーナーでご紹介した【新種のキク】に番組で名前をつけようということで、今年4月、リスナーのみなさんからの応募で【ベニマルコ】と名付けました。その新種のキクを開発したイノチオ精興園株式会社の矢野志野布さんにも、この夏の異常気象のキクへの影響を伺ってみました。

矢野志野布さん
●「お盆の出荷の次は【お彼岸】の出荷が控えているんですよ、農家さんは。それもみなさん、若干、読みが狂ってくるんじゃないかというところです。キク農家にとっては7月、8月、9月と【物日(ものび)】が続いているところなので、その3つの物日に全員がいろいろな形で打撃を受けると、農家はしんどいことになります。」

花の業界では、花がたくさん売れる日を【物日(ものび)】といって、一年に5回【物日】があります(春・秋のお彼岸、母の日、お盆、年末)。そのうちの2つ、【お盆】と【秋のお彼岸】がある7月、8月、9月に、年間の生産量が集中しているのです。そこが猛暑と台風によって、愛知だけでなく全国各地が打撃を受けてしまいました。矢野さんの会社も広島ですので、西日本豪雨では大丈夫だったのか?心配していたのですが、会社や従業員の方に豪雨による深刻な被害はなかったということでした。

★新品種のキクの一部に、台風の影響が・・・

ただ今回の台風12号では、矢野さんの会社で開発のために育てている一部の新品種のキクには影響が出たそうです。矢野さんのお話です。

矢野志野布さん
●「会社の外にある圃場(ほじょう=花を作る畑のこと)、私たちは露地圃場と言うんですけど、そちらが用水路から水があふれて、一度浸かって、一部に相当なダメージが出ています。ダメージを受けているものはもしかしたらもう世の中に見られることもなく枯れてしまう可能性があるので、そういうときにはもう諦めるしかない。逆に言えば、水害に強い、水に浸かっても大丈夫な品種が残るので、それが強みにはなります。【異常(気象)】とみなさん言われるんですけど、この【異常】が【当り前】になりかねないような可能性はあるわけですから、そういった天候になってもきちんと咲く品種というものを私たちはみなさんに提供し続けなければいけないということをすごく感じます。」

新種のキクを研究している方なので、この異常気象の中で考えることがたくさんおありのようでした。

★【ベニマルコ】に影響は・・・?

おしまいに、今年4月のスペシャルウィークのときに、番組で名付けた新種のキク【ベニマルコ】はどうなっているのかも尋ねてみると、8月末の出荷予定ということで、すでにハウスに入っているので台風は大丈夫だったとのこと。では猛暑の影響はどうなのか?矢野さんのお話です。

矢野志野布さん
●「暑さには負けないですね。一部、花がついていて、一輪にしたものはもう色が見え隠れするぐらいまで成長が進んできています。ほぼ予定通り、ちょっと遅れるかもしれないですけど、咲くかなという感じになっています。順調に育っているほうですね。」

スタンバイで名付けたベニマルコ。ちらりと美しい色が覗いています!順調です!

暑さに強い品種ということで開発したキク、それを実証したようです。花の農家、花を扱うお店にとっては、これからあとも災害や異常な気象が続かないとは限りませんから、なかなか安心できない状況ですね。

「現場にアタック」近堂かおり

近堂かおりが「現場にアタック」で取材リポートしました。