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小田急ロマンスカー「LSE」退役、人気の前面展望は2車種に

乗りものニュース1155
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引退が決まった小田急ロマンスカー「LSE」(2018.3.24撮影 本厚木)

7月10日、新宿19時15分発の特急「ホームウェイ83号」が小田急ロマンスカー7000形「LSE」の定期運行最終列車となりました。今後はツアー列車などで使用され10月に引退します。

「LSE」とは”Luxury Super Express”の略で、1980(昭和55)年にデビュー。小田急では2代目となる前面に展望席を設けている車両で、1984年までに4編成が製造されました。主に新宿と箱根を結ぶ「はこね」として活躍してきましたが、後継の特急用車両の増備により残り1編成となっていました。今春にデビューした「GSE」の第2編成が就役することに伴って、最後の1編成も引退を迎えます。

小田急ロマンスカーといえば前面展望席のある車両をイメージする方も多いことでしょう。小田急では1963(昭和38)年にデビューした3100形「NSE」で初めて前面展望席車両が作られました。その前に登場した3000形「SE(後に短編成化された際にSSEと愛称変更)」と同様の連接台車構造が採用され、小田急のフラッグシップトレインとして増加する箱根特急需要に応えました。

時代は昭和末期。箱根特急に新たな顔を加わります。1987(昭和62)年、小田急開業60周年を記念して登場したのが10000形「HiSE」。世の中はバブル期の突入、当時流行(?)のハイデッカー構造が採用され、塗装もそれまでのグレーベースからホワイトベースへと一新。最終的に「LSE」と同様に4編成が製造されました。

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現在は長野電鉄で活躍する「HiSE」(2006.12.2撮影 長野電鉄 信濃竹原~夜間瀬間)

1991(平成3)年、それまで「SSE」が使用されていたJR御殿場線直通特急「あさぎり」用として、20000形「RSE」が登場します。沼津までの運転区間延長、JR東海との相互直通運転となることに伴って、JR側の新造車両371系との仕様統一が図られ、前面展望席は設置されませんでした。また、「あさぎり」だけでなく「はこね」などでも使用されました。

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左が小田急「RSE」、右はJR371系(2005.7.9撮影 JR御殿場線 谷峨)

1996(平成8)年、今度は「NSE」の老朽化に伴い製造された30000形「EXE」がデビューします。3000形以来続いていた愛称の「-SE」が使用されなかったのは、それまでとは明確にコンセプトが変わったため。増加していたビジネス利用を目的に1列車の輸送力をアップさせるため、通勤電車と同様に1両20m、6両編成と4両編成を連結した10両編成で運行できる車両となりました。「RSE」に続き前面展望席の設置も見送られています。

それでも市場のイメージは「ロマンスカー=前面展望」。旅行形態の多様化に伴って箱根特急の利用者が減少する中、イメージリーダーを「EXE」から「HiSE」に戻すという策を講じてロマンスカーの利用者回復を狙います。しかし、「HiSE」はハイデッカー構造のため車体更新の際のバリアフリー対応(2000年制定の交通バリアフリー法の準拠)が困難なため、新型特急車両で置き換えることになりました。それが2005(平成17)年に登場した50000形「VSE」です。

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右が「VSE」、左は「LSE」の新塗装(2005.7.10撮影 箱根登山鉄道 箱根板橋)

「VSE」には再び前面展望席が設置され、連接台車構造という「ロマンスカーらしさ」満載の車両として小田急の新たなフラッグシップとなりました。2編成が製造され、入れ替わって「HiSE」が2編成廃車となりましたが、「HiSE」は短編成化の上で長野電鉄で「第二の人生」を送っています。

2008(平成20)年、ロマンスカーにエポックメイキングな出来事が起こります。東京メトロ千代田線との直通運転。ロマンスカーが地下鉄に乗り入れる時代が来るなんて・・・そんな事を思った方も多いことでしょう。専用車両として登場したのが60000形「MSE」。地下鉄に直通するために前面展望席は作られず、ビジネス利用も考慮され「EXE」と同じ1両20mで6両編成+4両編成の最大10両編成で運用されています。後にJR御殿場線直通「あさぎり(現ふじさん)」でも使用されることになり、汎用特急として縦横無尽に走り回っています。代わって「RSE」が廃車となり、1編成が富士急行へ譲渡されて「フジサン特急」として活躍中です。

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「GSE」と「LSE」が定期列車で並ぶ姿は4ヶ月しか見られませんでした(2018.3.24撮影 本厚木)

そして、まだ記憶に新しい70000形「GSE」のデビューは2018(平成30)年3月。初めてボギー台車(連接台車ではない)による前面展望席付きの車両で、「VSE」と比較して客室窓が大きくなり側面眺望も抜群です。「LSE」運用離脱に伴って、現在は前面展望席付きのロマンスカーは2形式4編成の布陣となっています。


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