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女性や子育て世帯のための防災とは?▼人権TODAY(2018年9月1日放送分)

人権TODAY

毎週土曜日「蓮見孝之 まとめて!土曜日」内で放送している「人権トゥデイ」。様々な人権をめぐるホットな話題をお伝えしています。

今回のテーマは・・・『女性や子育て世帯のための防災とは?』

女性目線の防災の本「東京くらし防災」

今日9月1日は防災の日ということで、今回は「東京くらし防災」という冊子をご紹介します。

どういったコンセプトの冊子なのか、「東京くらし防災」の編集・検討委員会委員長でもある、公益財団法人市民防災研究所理事、池上三喜子さんに伺いました。

公益財団法人市民防災研究所理事、池上三喜子さん
避難所に行くと、女性じゃなきゃ分からないこと、洗濯物干し場が無いとか、洗濯機が少なくて洗えないとか。着替えをする所が無いとかっていうのを言える人がいなかった。それには、相談相手が全部男の人だったからっていうのあるんですね。女性が声を出さないとなかなか世の中変わらないということがあるので、これもね、女性だけの本では無いのですが、女性が声を挙げられるような環境を作っていきましょうっていう、そういう本にしたつもりなんですね。

東京都では3年前に「東京防災」が配られましたが、「東京くらし防災」はその女性版という位置づけで、編集委員は全員女性が務めています。今年の3月から配布されていて、都内の公共施設や郵便局のほか、女性が手に取りやすいネイルサロンや美容室にも一部置いてあるようです。また、電子書籍版を無料でダウンロードすることもできます。

避難所での生理用品の扱いに疑問

8/27(月)、板橋区で「東京くらし防災」の内容を基にした池上さんの防災講演会が行われました。その中で特に女性からの反響が大きかったのは・・・

公益財団法人市民防災研究所理事、池上三喜子さん
東日本大震災の被災地に行った時です。ある避難所で女性の方がね、「やっぱり生理用品を配る時って男の人に配られるの嫌ですよね。女性が配らないとね」じゃあ男性が配ってたんですか?って言ったら「そうなんです」で、嫌なんだけど、男性も若い方だったので生理用品っていうのはどういう使い方をするのかよく分からなかったんですね。なんとあの、お菓子じゃあるまいし、生理用品の袋を破ってですね、一個ずつ女性に渡したってて言うんですよ。それぐらい、使い方も分からなければどれくらい必要かということも分からないわけですから、やっぱりわかってる人が配る。

普段生理用品を使わない男性にその知識がないというのは仕方ないことなので池上さんは、生理用品は普段から一周期分多めにストックしておくこと。そして、避難所で配布する場合は女性が行うことを薦めていました。

子育て中の方に特化した防災講座

「東京くらし防災」には女性目線の災害の備えについて色々と書かれていますが、 特に子育て中の方になると、備えるべきものもまた変わってきます。そこで今度は、防災士の上沢聡子さんが都内を中心に行っている「赤ちゃんとママの防災講座」をご紹介します。8/25(土)に武蔵野市の子育て支援施設「すくすく泉」で行われた講座に参加したパパ・ママに感想を聞きました。

    

「赤ちゃんとママの防災講座」参加者
(父親)子供は今1歳8か月ですね。実際にこういう災害が起きた時におむつのことがすごい心配だったんですね。その時にちょっと教えて頂いたので、使っていきたいなと思いました。

(母親)子供は今0歳9か月です。まず母子手帳をクラウドに上げるというのはすぐできると思うので、やろうと思います。

「赤ちゃんとママの防災講座」代表で防災士の上沢聡子さん

オムツについては、もし在庫を使い切ってしまった場合も、一部の製品は内側の汚れた部分を取り外せるので、布などを中に入れれば再利用できるということです。また、赤ちゃんの具合が悪くなった時に必要な母子手帳やお薬手帳はあらかじめアプリなどで電子化しておけば、手帳の実物がなくてもお医者さんに確認してもらえます。その他には、お子さんに食物アレルギーがあるという方は、ヘルメットやホイッスルに子供のアレルギー情報を書いておくと同時に、避難所では、親切で食べ物を分けてくれる人がいても遠慮せずに「○○が食べられない」と伝えましょうと上沢さんは言っていました。

放課後等デイサービスは、保護者にとっても必要な場所

上沢さんは、赤ちゃん連れの方がさらに避難生活を送りやすくするためにこういった指摘をしています。

「赤ちゃんとママの防災講座」代表で防災士の上沢聡子さん
実際の避難所の運営に、育児中のママとか女性が関わるっていうのがすごい大事だなと思っています。ただ、子供がいて運営会議、避難所の運営に関われるかって言ったらやっぱ子供がいてなかなか関われなかったりするんですよね。なので、ちょっと見て下さる保育の方とか遊んでくれる学生さんとか、そういう所で手を挙げてくださると、比較的ママ達の参加も促せるんじゃないかなと思ってます。

そもそも避難所で女性は炊き出しを任されることが多くなかなか運営に携われない実態があるので、男性と女性の役割を逆転させるくらいでも良いのではないかと上沢さんはおっしゃっていました。また、子育て世帯に限らずLGBTや外国人の方、障害のある方など、それぞれ避難生活で困ることが変わってくるのでより多様な視点を取り入れることも必要だと感じました。

(担当:中村友美)