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障害者らで作るよさこいチーム「てんてこ舞」▼人権TODAY(2018年9月8日放送分)

人権TODAY

毎週土曜日「蓮見孝之 まとめて!土曜日」内で放送している「人権トゥデイ」。様々な人権をめぐるホットな話題をお伝えしています。

今回のテーマは・・・
“障害者らで作るよさこいチーム「てんてこ舞」” です。

人権トゥデイ

踊り子の様子

★障害のあるなしに関わらず、誰もが踊れるチーム「てんてこ舞」

よさこいは高知県発祥の演舞で、現在は全国に広がっている夏のお祭り。「地方車(じかたしゃ)」という山車に乗った歌い手の掛け声に合わせ、数十人の踊り子たちが華やかに舞う姿、見たことある方も多いのでは。
今回は8月25・26日の二日間に渡って行われた「原宿表参道元氣祭・スーパーよさこい2018」に出場した、障害のある方が参加しているチームを取材しました。その名も「てんてこ舞」。チームの特徴について、「てんてこ舞」の踊り子統括・森正男さんのお話です。

「てんてこ舞」踊り子統括・森正男さん
私ども「てんてこ舞」は、80名ほどの踊り子の中に、車椅子の方が15名、知的障害の方が20名、肢体障害の方が10〜15名程いますので、だいたい半数位が障害のある方。基本的には、夏の高知のよさこい祭りを主体として踊っている。あとは、各地域のお祭りに参加しているが、今年「てんてこ舞」が20年目を迎えたこともあるんですが、踊り子の中から「県外で踊ってみたい、東京に行ってみたい」という声があったので、その夢を実現するために、東京で初めて踊らせて頂いている。

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「てんてこ舞」踊り子統括の、森正男さん


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先頭を走る「地方車」の上には、歌い手さんが乗り込み、威勢の良い掛け声をかけます


「てんてこ舞」は、よさこいの本場・高知県で長く活動してきたチームで、全国的に見ても珍しい、障害のある方が主体となったチームです。代表の森さんも潰瘍性大腸炎という障害があり、治療の影響で骨粗鬆症などのハンデがある中踊っています。2歳~80歳の老若男女80名の踊り子のうち、約半数の47名が今回初めて東京にやってきました。

★よさこいは自分が主役になれる場

この日気温35度を超える猛暑の中、一日に3度の演舞をこなすハードスケジュールの中、てんてこ舞のメンバーにも話を聞くことができました。

女性の踊り子(知的障害の方)
(今日踊って見てどうでしたか?)皆と踊れて楽しいです。
付き添いで来たお姉さん
あっ姉なんですが、付き添いで来ました。楽しくて輝いているのでとても良いと思います。
男性の踊り子(車椅子)
よさこいを始めたのはもう18年位前です。車椅子でも踊れるチームがあるって知ったので、じゃあ踊ってみようかなって。てんてこ舞は自分が主役になれる存在、自分を見てもらえる存在ですね。
男性の踊り子(車椅子の息子さんと一緒に参加)
私の子供も今日車椅子で参加しているんですけど、よさこいに参加することが一年のサイクルの大きな目標にもなっているし、こうして踊っている時にも体が躍動するという感じですよね。

更にもう一人、小児麻痺により生まれつき手足が不自由で、車椅子参加の田羅間優子さんのお話です。

★見るだけじゃダメ、踊らんかったら

田羅間優子さん(車椅子)
前からよさこいは凄いって聴いてて、友達から。もう踊りたいって思ったんですよ。それで、てんてこ舞っていうのを知り合いから聞いてたもので、すぐ電話かけて。「踊れますか?踊りたいんですけど」言うて。踊っちょったらね、日頃の色んなこと忘れるっていうか。手を動かしたら痛いんですよ肩とか。でも、踊り出したら自然に手足が動いちゃうんですよ。で後から「痛い!」って。よっぽど魅力なかったらとても出来ません。それと観客と一体になって、うちわで仰いでくれたり「頑張りよー」って言ってくれたり、エール送ってくれて。もう一体化してるんですよ。
(楽しそうだなーって思いながら見てたんですけど)楽しいですよ。やっぱ見るだけじゃダメ、踊らんかったら。

この方は、チーム立ち上げから踊り子として参加している、よさこい歴20年のベテラン。同じチームの方に車椅子を引いてもらいながら、音楽に合わせて目一杯身体を動かしていました。ちなみに、よさこいは「鳴子」を持って踊るんですが、手を使うのが難しい方は足にくくりつけて音を鳴らしたり、振り付け自体もできるだけ簡単に踊れるように工夫されていました。

★ホテルや移動、イベント運営に感じた課題

皆さん東京で踊ってとても楽しそうでしたが、最後に、東京に来て感じた課題について森さんに伺いました。

「てんてこ舞」踊り子統括・森正男さん
まだハードの面、ソフトの面、色んな面でバリアがあることを承知した上で今回来ているが、やはり県外に出て行くことによって、泊まるところや移動する方法に、まだまだバリアが残ってるんじゃないかなと今回実感した。まず泊まるところは、通常のホテルだと、一施設に1~2つのバリアフリーのお部屋しかないので、なかなか全員が一つのところは難しかった。手すりがなかったり、段差があったり。
移動も、首都圏はかなり交通網が発達しているが、段差があったりでなかなか地下鉄が使えない状況もあったので、今回バスを借り上げるような形になり、そう言ったところもなかなか難しかったですね。

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都内の移動手段として貸し切っている大型バス。バスに乗り込む際も、車椅子の方は大変


やはり50人近い人数が団体行動するのは難しく、結局、障害者の研修センターの宿泊施設を利用したそうです。また、イベントのルールについてもバリアを感じたようで、例えば演舞の持ち時間が一律「6分間」と決められていたのですが、車椅子が多いとどうしても時間内に収めるのが大変だったと仰っていました。
まだまだ課題は多くありそうですが、今後は「踊りたい」という“気持ちのバリア”も無くしていきたいと話していました。

(担当:TBSラジオキャスター 田中ひとみ)
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てんてこ舞
http://www2.netwave.or.jp/~knakaya/tenteko.htm
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