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未来のゲリラ豪雨対策、超高速予報&巨大地下トンネル構想!

森本毅郎 スタンバイ!

関東地方ではきのう激しい雨が降りました。東京でもかなりの雨でした。災害が続いているだけに心配になります・・・。そんな中、ゲリラ豪雨対策の新しい動きがあるということなのです。そこで・・・。

「森本毅郎・スタンバイ!」(TBSラジオ、月~金、6:30-8:30)7時35分からは素朴な疑問、気になる現場にせまる「現場にアタック」!!9月11日(火)は、レポーターの近堂かおりが『未来のゲリラ豪雨対策、超高速予報&巨大地下トンネル構想!』をテーマに調べてきました。

未来のゲリラ豪雨対策、超高速予報&巨大地下トンネル構想!http://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=20180911073450

radikoで放送をお聴きいただけます(放送後1週間まで/首都圏エリア無料)

★超高速なゲリラ豪雨予報!!

まずは【予測】。ゲリラ豪雨対策の第一歩は、できるだけ早くて正確な予測からです。ゲリラ豪雨を降らせる積乱雲を、いち早く観測して、超高速な予報を可能にしたという首都大学東京の牛尾知雄教授にお話を伺いました。

牛尾知雄さん
「雷雨や豪雨をもたらす積乱雲の3次元の立体構造を30秒で観測することができるようになったということです。豪雨をもたらす【卵】は上空5~6キロといった、高い所に、まずその兆候が表れます。従来の気象レーダーはパラボラアンテナで、その方式だと3次元の立体画像を得るのに5分、10分、場合によっては15分といった時間がかかるのに対して、広いビームを空気中に放射するという方式をとることによって時間の短縮化を図っているということです。」

今まで積乱雲の観測に10分ぐらいかかっていたところを30秒でできちゃう!!これはとても大きいことなのです。

というのも、ゲリラ豪雨を降らせるような積乱雲は、【雲の卵】ができてから10分ぐらいであっという間に発達してしまう。これまでのようにパラボラアンテナで観測する場合は、アンテナをひとつの角度にして360度ぐるりと回転させて、また角度を変えてぐるりと回して・・・というのを10回、20回させなければならず、それだけで時間がかかってしまう。これだと、積乱雲の発達のスピードに、データの分析や予報が間に合わないこともあるのです。

しかし、牛尾さんが開発したレーダーを使った方法だと、レーダーを360度1回転でOK!豪雨が降りだす数分前には、どの場所に降るピンポイントに予測が可能だそう。

★精度も期待できそう!

予測の早さだけでなく正確さも要求されるわけですが、どのぐらいの精度なの?再び、首都大学東京の牛尾さんのお話です。

牛尾知雄さん
「どういう用途にどのように用いるかに大きく依存するんですが、数十メートル範囲内で100%、外れては困ると言われるとそこまでではないんですけども、緑地公園などある程度広い公園のスケールでは非常に精度よく有用であるというふうな結果が、少しずつ上がってきているという状況です。」

緑地公園くらいの範囲で、かなりの精度で予報できる、というのはすごいですよね!かなりピンポイントで予報できるようになっている、と言えるのではないでしょうか。いまも、データを集めている最中ですが、こうやって精度が上がれば、避難を呼びかけるときに、【より効率的な呼びかけ】ができるようになります。また、2年後の東京オリンピック・パラリンピックのときの活用もにらんで実証中、ということでした。

★【スマート・ウォーター・シティ東京】?

続いてのゲリラ豪雨対策は、雨が降ったときに東京を【水害からどう守るか】。これについては、ゼネコン大手の『大林組』がユニークな構想を発表しています。大林組CSR室の担当部長、勝山里美さんのお話です。

勝山里美さん
「ゲリラ豪雨が降ることは仕方ないことですけど、それを有効に流す、有効に貯めるということができないかと考えました。【ウォーターズ・リング】と言っているんですけど、東京の例えば六本木とか、銀座、水道橋、信濃町…山手線より内側の、大深度(とても深い地下のこと)にトンネルを掘って、水を貯めてしまおうと。簡単に言うとそんな感じです。」

大林組『スマート・ウォーター・シティ東京』構想のイメージ。巨大なトンネルをリング状に掘って・・・。

これは、【スマート・ウォーター・シティ東京】という壮大な構想!!東京の地下50メートルに、チューブ状の【巨大な輪っか】のようなトンネルを掘ってそこに水を貯めてはどうか、ということ。

ゲリラ豪雨のときには雨水をこのトンネルに流し込む。いまは、ビッグデータなどを使って、ある程度前もってゲリラ豪雨が来そうだ、という予想が立てられますから、トンネルの中の無料をあらかじめ減らしておいて、大量のゲリラ豪雨の雨水に備えることも可能だそうです。

いろんな技術が進化していますものね!!

★“東洋のベネチア”水都・東京復活?

また、この【スマート・ウォーター・シティ東京】は、ゲリラ豪雨のときの水を貯めるだけではなく、その水を有効に活用しようというものなんだそうです。再び、大林組の勝山さんのお話です。

勝山里美さん
「ゲリラ豪雨がある一方で、東京は昔〝東洋のベネチア〟と言われていたような水が豊富にあった水都だったんですけど今は水が多いようで、実は水不足と常に言われている都市でもあります。ということで、降ってきた雨水を貯めて、今ではなくなってしまっている【運河】を復活させて、東京中に運河のネットワークをつくる。それは将来的には、水陸両用のクルマなんかも使えるだろうという考え方もあります。」

大林組『スマート・ウォーター・シティ東京』構想の地下トンネルのイメージ図です!

水に弱い東京ですが、実は水不足の都市でもあるのだそうです!ちょっとびっくりしてしまいましたが、考えてみれば、電気と同様に、東京で必要な水のほとんどは、ほかの県からの水でまかなっているんですよね。せっかく東京に降った雨は、ただ流してしまっているわけです。

そこで、地下の巨大トンネルの中に水を貯めておいて、様々なことに活用する。例えば、東京の河川ともつないで、船や水陸両用車を走らせ、通勤や物流に利用したり、猛暑のときには、その水を地下からくみ上げて道路を冷やすなどヒートアイランド対策に活用したり・・・ということなのです。

この構想は、いま具体的に建設を進めているというものではなく、あくまで、いまの東京が抱える様々な問題を解決すための、ひとつの提案。しかしながら、『ゲリラ豪雨こわい、不安だ』というばかりでなく、こうしたアイデアから具体的な対策をだしていこうということでした。

ゲリラ豪雨は都市部に多いですから、こうした対策はいろいろなところが取り組んでいってほしいですね。

「現場にアタック」近堂かおり

近堂かおりが「現場にアタック」で取材リポートしました。