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【墓じまい】でトラブル!離壇料は必要?寺離れも

森本毅郎 スタンバイ!

明日9月20日からはお彼岸。お墓参りに行く方も多いと思いますが、その一方で、最近、お墓を閉じる【墓じまい】をする方が増えているそうです。そこで・・・。「森本毅郎・スタンバイ!」(TBSラジオ、月~金、6:30-8:30)7時35分からは素朴な疑問、気になる現場にせまる「現場にアタック」!!9月19日(水)は、レポーターの近堂かおりが『急増する【墓じまい】その注意点と問題点』をテーマに調べてきました。

急増する【墓じまい】でトラブル!離壇料は必要?http://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=20180919073134

radikoで放送をお聴きいただけます(放送後1週間まで/首都圏エリア無料)

★【墓じまい】とっても増えてます!!

まずは、葬儀ビジネス研究所の吉川美津子さんに聞きました。【墓じまい】増えてますか?

吉川美津子さん
「とても増えています!特に地方の石材店からは、最近は墓じまいばっかりだよ、という意見が多くなっています。いろいろなケースがあるんですが、とても多いのは、地方のお墓にお墓参りに行けない。年に1回、2年に1回になってしまった、どうしよう。あとは、継ぐ人がいないからどうしよう、これは都市部でもありがちで、通えないのと、継ぐ人がいない、ということで墓じまいを検討する人が多いですね。」

やっぱり増えているんです。厚生労働省によれば、2016年度は、9万7000件の【墓じまい】があったそうで、この5年で2万件、増えた計算になるそう。一口に墓じまいと言っても、2つのケースがあって、

  1. 遠方にお参りできないので、そのお墓を墓じまいして、今の近所に新しくお墓を開く。
  2. そもそも墓を継ぐ人がいないので、お墓自体を完全に墓じまいしてしまう。

それぞれに納得の理由ですよね。

★【墓じまい】急増!トラブルも増えてます!

みなさんの置かれた状況からは、確かに【墓じまい】というのは、現実的な対応なのですが、ただ、【墓じまい】が増えるにつれ、そのトラブルも多くなっているそうです。一体、どんなトラブルになるのか?再び、吉川さんのお話です。

吉川美津子さん
「トラブルは一番は親戚とのトラブル。例えば九州にお墓があった、じゃあ、”ご先祖様のお墓を東京に持ってこよう”と相談したら、”え、ご先祖様は、今までこの九州の地から一歩たりとも出たことないのに、なんで東京行かなきゃいけないの”とか、そういうご意見もありますね。また、もし、今あるお墓がお寺さんの墓地であれば、ちゃんとお寺さんに筋を通しておかないと行けないというのもあります。よく聞くように、お寺さんの中には、快く思わない人もいて、”檀家をやめます”と言ったら、”じゃぁ離檀料を”と言って、100万とか200万とか要求してくるというところも少なからずありますね。」

お墓を守る立場ではない親戚・親族からは、墓参りに行けないという現実より「かわいそうだ」という感情理由で反対されるケースが多いそうなのです。じゃあ、お墓のお世話をお願いできますか?」というと、「それはちょっとできないよ」・・・など、お墓は引き取ってくれないということもよくあるそうです。

それから、一般の霊園ではなく、【お寺のお墓を墓じまい】する場合は、【離壇料】=檀家を離れるのならお金を、と請求されることもあるそうです。

一般に、【墓じまい】をして遺骨を移す場合は、現在お墓がある自治体から【改葬許可証】をもらわないとできません。しかし、その【改葬許可証】をもらう為には、遺骨の受け入れ先となる、新しいお墓の管理者から【受け入れ証明書】をもらうのと同時に、今、遺骨がある今のお墓の管理者から【埋蔵証明書】を出してもらわなければいけません。

そこで、【離壇料】を払わないと、お寺が【埋蔵証明書】を出してくれない!というようなこともあるそうなのです。

さてその【離壇料】・・・さすがに100万円などは法外なので訴訟で減額になった事例もありますが、吉川さんによれば、「今までお世話になったお礼という性質のお金」だということで、お布施の2、3倍くらい、だいたい10~30万円程度が一般的のようです。

でも、でもこれ、本当に必要なお金なのでしょうか。

★うちでは【離壇料】は頂いていません!

檀家になる【入壇料】はわかりますが、【離壇料】は要るのでしょうか?最近お寺の中からも疑問の声を上げる人が出てきています。埼玉県本庄市にある長泉寺の住職、閑野徳満さんに伺いました。

閑野徳満さん
「離壇料に関しては、お寺としては、離壇していく檀家さんが1年間に1万円、納めているとなると、向こう33回忌ということで、ざっと30万くらいの離壇料をいただいてもいいんじゃないかということで、お寺の管理運営のためには必要になってくるなということで、離壇料というのを掲げていると思うんですけど、施主家は、お墓を更地にして返納するわけですので、お寺側とすれば、それを転売することもできるんですね。それを離檀料に当てればいいと思うんですけど。私は離壇料、いただかなくてもいいんじゃないかなと思います。」

埼玉県本庄市の長泉寺。東京ドームと同じくらいの広さのお寺さんです。

閑野さんは、お金がある人しか救われないのが宗教か?と、今のお金がかかるお墓に疑問を感じている、ということでした。

そこで長泉寺では、入壇料、墓地の永代使用料(土地代)、管理料、すべて無料にしました。

この長泉寺は、檀家が千軒という大きなお寺なので、そのお葬式や何回忌など法事のお布施、塔婆料などの収入で運営できているそうです。

閑野さんは『東京のお寺は区画が限られているので、ある程度お金をとらないと立ち行かなくなるのはわかる」と理解を示しつつも、出て行く人と入ってくる人、二重で取るのはどうかなのか?と思うんですよね、と話しておられました。

★このままだと仏教離れ、寺離れも

確かにお寺からお墓を移すとなると、お金がかかります。金額はケースバイケースですが、大まかに言っても・・・

離壇料10万円、原状回復の工事が1平米およそ10万円、遺骨を運ぶのもお金がかかる。そして入る時に、入壇料や永代使用料150~300万円・・・。

正直なかなかの額ですよね。こうしたお金がかかることで、お寺にも悪影響が出ているようです。再び長泉寺の閑野徳満さんのお話です。

閑野徳満さ
「今、仏教離れ、お葬式しなくていい、戒名要らないという、宗教離れが目立ってきていますよね。やはり経済的理由というのが大きいと思うんですけど、その大きな経済的理由の基本になるのが、お子様を思う親の気持ち、俺が死んだ後迷惑をかけたくないっていう、それで”俺が死んだ後はいいんだ、墓なんか要らないんだ、撒いてくれればいいんだよ”というのは親心だと思います。本来、お寺が、取り除いてくれなければならない宗教的な悩みを、逆にお寺の人からもらっているんですよね。このままでいたら、みんな仏教離れしちゃんじゃないかという不安がある。」

確かに、墓じまいで寺離れは多いようで、葬儀ビジネス研究所の吉川さんによれば、墓じまいした後、遺骨の移動先として、他人の遺骨と合同で供養される「永代供養墓」や、最初はお墓だけど、一定期間が過ぎると合同供養になるお墓など、通常のお寺・霊園ではない、簡素なところを選ぶ人も増えているそうです。閑野さんが懸念する【このままでは仏教離れ】というのも、うなずける気がしましたが・・・みなさんはお墓、どうしていますか?

「現場にアタック」近堂かおり

近堂かおりが「現場にアタック」で取材リポートしました。