お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

放送中

放送中


  • 放送ログ

難聴者に聞こえやすい音の出る「ミライスピーカー」▼人権TODAY(2018年9月22日放送分)

人権TODAY

毎週土曜日「蓮見孝之 まとめて!土曜日」内で放送している「人権トゥデイ」。様々な人権をめぐるホットな話題をお伝えしています。

今回のテーマは・・・
難聴者に聞こえやすい音の出る「ミライスピーカー」 です。

聴こえにくい人への「朗報」

きょうは「ミライスピーカー」という商品を紹介します。ミライスピーカーは台東区にある株式会社サウンドファンという設立5年目のベンチャー企業が開発したスピーカーで難聴の方、声や音が聞き取りにくい人、耳が遠い人にも聞き取りやすい音を出すのが特徴です。

前面が曲線状になっている、タイヤを四分割したような形をしたタイプがありますが、この曲線が製品の独特の形です。
  

株式会社サウンドファン代表の佐藤和則さん
「通常のスピーカーで聞いていただくよりも、蓄音機で聞いていただいたほうがご老人には良く聞こえると聞きまして蓄音機って電気は全然使ってないですよね。あくまでもパイプの曲りと最後のラッパの曲りだけで音を出していますと。この音に何か秘密があるのかなと思ったんですが、とりあえず形から入ってみようということで、形を真似して曲りで音を出す仕組みを作ったんです。距離が離れても、小さい音でも明瞭に聞こえる、公共用のバリアフリースピーカーができあがるんじゃないかなとおもいまして」

原理はわからないけど・・・大発見!

蓄音機はレコード針の部分に直接、ラッパのようなパーツがついて音が出ますが…材質に仕掛けがあるんじゃなくて、他のものでも音が出る箇所を曲げると音が大きくなるんです。不思議!佐藤代表はこの湾曲した平面を使って音を出すと、難聴の方たちに聞こえやすいことに気づき、この原理を応用して、電気的装置を通して音を増幅するミライスピーカーを開発したそうです。革新的な技術ですが、根本にあるのはシンプルな現象の発見でした。

株式会社サウンドファン代表の佐藤和則さん
「演繹的というんですか、最初は理論が分からないものですから、とりあえず難聴者のいるところにかたっぱしから行って、良く聴こえますか、手を上げて、それを2年ぐらいやりましたかね、介護施設だとか中途失聴者協会とかで。やっぱりよく聴こえるんです。もちろん100%ではないんですが、7割ぐらいの方は今までよりは良く聴こえると手を上げていただいたんですよ」

難聴大国ニッポン

実は国内の難聴とされる人の数は、公式に調査された数字がなく、きちんと把握されていません。株式会社サウンドファンの資料では9人にひとり、74歳以上の方の約40%が難聴とされています。別の調査では難聴者は約1000万人であるとか、1500万人から最大2000万人という説もあり、大づかみです。どの程度の「聞こえにくさ」が「難聴」症状か、はっきりした規定もありません。
    
その多くは老人性難聴です。そのほかにストレスや生活習慣などに由来する突発性難聴、片耳難聴、騒音難聴などと呼ばれる症状もあります。数のデータがとれないのは「聞こえにくい」「耳が遠い」というだけでは本人が医療機関などにかかるケースが少ないことも一因です。そこまで症状が悪くない、自分ではハンデとは考えない人も多いようです。

しかしそういう方々も、家庭でラジオやテレビが聞こえにくい役所や銀行、病院などでの呼び出しアナウンスが聞こえにくい、会議や会合などでの話し声が聞こえにくいなど、様々な「聞こえにくさ」で困っています。

こうしたことに対して「ミライスピーカー」を置くことで、聞こえにくさを小さくし「音のバリアフリー」環境を作れるということです。

    
現在、導入例は1500件ぐらいということですが、銀行、病院、空港、老人ホーム、変わったところではキリスト教の教会の説教用に導入されたりしているそうです。導入した施設からの声として、ミライスピーカーを導入して、聞こえにくい人から「良く聞こえる」と感謝されたことで逆にかなり多くの「聞こえにくい人」が潜在的にいたと気づかされたというものがあったそうです。

一方で、突発性難聴の方が家庭でミライスピーカーをテレビにつないで使用したケースでは、テレビの音が聞こえにくいために「つまらない」と消していた方が聞こえやすくなったことで表情に明るさが戻ったり、行動に積極的になる例があったとメーカーが公表しています。
    
このようにミライスピーカーは、これまで見えなかった、気づきにくかった「音のバリア」の改善に役立っています。
      

株式会社サウンドファン代表の佐藤和則さん
「一般の方も多く来られて、大きな空間でざわざわして聞こえづらい所って、 私たちのスピーカーがお役に立つんじゃないかって思います。今は導入がどんどん進んでるところです。難聴の方でも、人とスムーズにコミュニケーションしたい、会話したいっていうのが希望なんですね。ですから私たちはそういうところ全般をサポートしてあげたいなと思っています」

ミライスピーカーのお値段は・・・

現在販売されている「ミライスピーカー」は1台約10万円ほどですが、サウンドファンでは小型化や効率化で価格を下げていって、日常的に使える商品にすることが、ひとつの課題ということです。難聴の方のため、というだけでなく、騒音や周囲の環境音のせいで音が通りにくい場所で使用すると難聴でなくても、聞き取りやすいという効果があるようです。今後は、ワイヤレススピーカーやメガホンタイプなど防災用や、災害現場で活用できる商品を開発していきたいとのことでした。いろいろなところに普及してほしいと思いました。
    

(担当:藤木TDC)
===================
株式会社サウンドファン
https://soundfun.co.jp/
===================