お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

放送中

放送中


  • 放送ログ
  • 音声あり

台風でも発電を続けられるか?「台風発電」の挑戦

森本毅郎 スタンバイ!

台風24号が日本列島を縦断、今回は特に風の強い台風で、交通機関など各地に影響が出ましたね。そんな中、台風の風を利用して発電する「台風発電」という取り組みがあるそうです。どんなものか?「森本毅郎・スタンバイ!」(TBSラジオ、月~金、6:30-8:30)「現場にアタック」で、レポーター真野淑實(まの よしみ)が取材報告しました。

台風でも発電を続けられるか?「台風発電」の挑戦http://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=20181002073342

radikoで放送をお聴きいただけます(放送後1週間まで/首都圏エリア無料)

★「台風発電」って?

「台風発電」の発案者で東京のベンチャー企業「株式会社チャレナジー」の代表取締役・清水敦史さんにどういう仕組みなのかお話を聞きました。

「株式会社チャレナジー」代表取締役・清水敦史さん
1つの特徴はプロペラが無いことなんですね。既存の風力発電はプロペラが付いていて、プロペラが回ることで発電しているんですが、私たちの風車はプロペラを無くすことで、台風のような過酷な環境でも発電ができるようにしたとというのが1つの特徴になります。今、実は沖縄にいまして、まさに実験機の横で作業をしているところになります。

通常思い浮かべる羽がクルクルと回る風力発電機は、実は台風のように強い風が吹くと折れてしまったり、壊れてしまったりで、実は台風が来る前に運転をやめてしまうことも。そんな中、通常の風力発電だけでなく台風の時も止めずに発電できる新しい形の風力発電機を作って実験しているのが、清水さんです。

「台風発電」というと、台風の時に発電するイメージですが、普段も、そして台風でも、というのが「台風発電」でした。

プロペラではないならどんな仕組みなのか?実物は、3本の柱がメリーゴーランドのように横にくるくると回ると、発電する仕組みでした。清水さんは、台風の多い沖縄を実験の場として東京から沖縄にちょくちょく通って実験しているそうです。

★台風24号の強風

では、実験が行われた今回の台風、その風はどんな風だったのか?地元の方に伺いました。那覇市にある「沖縄第一ホテル」渡辺克江さんのお話です。

「沖縄第一ホテル」渡辺克江さん
猛烈でした。街路樹が根本からなぎ倒されていたりとか、軽自動車がひっくり返ったりとか、大きなレストランの看板が飛んでいたりとか、今までこういう大きな被害ってなかなか無かったんですね、那覇市内とか本島では。それがあったので、かなりひどい台風だったと身に染みてわかりました。うちの方ではもう何十年も停電したことなかったんですけれども、何十年ぶりに停電をしまして、それ以外でも那覇市内ってあまり停電しないんですけれども、那覇市内でもかなり停電した所が多かったと聞いてます。

沖縄の人もびっくりするほど強い台風だったということで、しかも停電・・・。

ではこんな状況で、「台風発電」は無事だったのか?チャレナジーの清水さんに聞きました。

★風が強すぎて壊れてしまいました…

「株式会社チャレナジー」代表取締役・清水敦史さん
今回の台風で、一部の部品が外れてしまって、部品の設計ミスが見つかったのでそれを直しているところ。実は来週また台風が来るので、今回の失敗を生かして、次の台風をまた待ってるというという状況ですね。

残念!

ただ、清水さんは、強風のおかげで設計ミスが見つかってよかったと前向きにとらえていて、今週末に沖縄に接近する予報の台風25号が備えて修理中だそうです。

★下町の金属加工会社がサポート!

台風発電、理論上の設計図は清水さんが考えているのですが、それを実現するにあたっては墨田区の老舗の町工場が陰でサポートしているんです。

株式会社浜野製作所・代表取締役の浜野慶一さん
僕が審査員として出ていたビジネスプランコンテストに、清水君が募集してきた。当時はチャレナジーという会社にもなってなくて個人でエントリーしてきた。こういう若いエネルギーを持ってる起業家がいるんだと。これはやっぱり僕らも応援しなきゃいけないなと感じたんですね。僕ら今年で創業41年目を迎える金属の加工をしている会社なんですけども、そういうノウハウはあるので、モノを作れるので、彼の夢を形にしていく、そういう支援なりサポートなり、協力ができないかと思ってですね、そういう話をしました。

浜野製作所としては、墨田区の工場がピーク時の1万から2000に減り衰退する中で、金属加工の技術を絶やさないためにも下請けに甘んじず新しい分野に取り組みたい、その一環として台風発電に可能性をかけているということです。

★停電時の非常電源に「台風発電」を

国土交通省によりますと、大型の台風1つのエネルギーは日本の総発電量のおよそ50年分に相当するという試算もあり、もし台風で発電できたら夢のようではありますが、でもなぜ台風発電の実用化を目指すのか?チャレナジーの清水さんに伺いました。

「株式会社チャレナジー」代表取締役・清水敦史さん
やはり沖縄もそうなんですけど、台風が来る島というのは非常に台風の被害を受けやすいという所もありますし電気の供給という点でも脆弱な環境だったりしますから、台風の時だからこそ安定して電力を供給できる1つの仕組みを沖縄から世界に発信できればと思っています

今回の台風では、全国的に停電が発生しました。台風の時はしばしば停電しますが、確かに台風で発電できれば、その問題は解決できるはずですね。

清水さんの「台風発電」は、現在のところ、発電の量としては一軒家4~5軒分と多くはないのですが、例えば公共施設の非常電源、携帯電話の基地局など、台風でも停電して欲しくない重要な場所の電源として使えるよう実用化を目指しているそうです。

真野淑實

真野淑實が「現場にアタック」でリポートしました!