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ビヨークにピアソラ、アコーディオンがつないだ出会い~cobaさん

コシノジュンコ MASACA

2018年11月11日(日)放送

COBAさん(part 2)
アコーディオニスト。長野県出身。18歳でイタリアに渡り、ルチアーノ・ファンチェルリ音楽院アコーディオン科を首席で卒業。その後、数々の国際コンクールで1位を獲得し、1991年にCDデビュー。翌年、アルバム「シチリアの月の下で」で日本レコード大賞特別賞を受賞しています。作曲家としても活躍中。昨年10月には、イタリアのカステル・フィダルド市の名誉市民にも選ばれました。

出水:3歳から音感教育を受けられているそうですね?

CB:うちの母が音楽好きの子どもにしたいと言ったようで、僕の手を引っ張って、新潟のピアノの先生のところでカスタネット叩かされたりとか、タンバリンもって踊らされたりとか・・・ビックリしたのは3歳の子どもに「詩を書いてきなさい」って言われて。子供だから詩なんてわからないじゃないですか。なんでもいいから文章を書けって親に言われたので「先生の家の前で切手を拾った」って書いたんです・・・まぁ、拾ったんでしょうね(^^;)

JK:あはは(笑)

CB:で翌週、先生に見せたら「あら、いいじゃないの」って言われたら、これに歌をつけてきなさいって。強引ですよね! でも、そのおかげで今の僕がある。

JK:こういう教育の仕方っていいわね。アコーディオンはピアノと違って身体も一緒に動かないといけないからね。

CB:アコーディオンを最初に持ったのはたしか10歳のとき。うちの父が誕生日のプレゼントに買ってきてくれたんですが、それを持って弾いたときの瞬間はいまでも忘れないですね。ピアノは10本の指で楽器にふれますが、アコーディオンはべったり! 世界中の楽器の中でもっとも身体との接着面積が大きい楽器だと思います。まるで大切な人を抱きしめるかのように・・・それで1音出した瞬間に、ボディソニックのように、身体に音が響くんです。ナンジャコリャーッ?! って。この楽器すごいぞ!って思っちゃって。

JK:へぇー。やっぱり子供って両親の環境が大きいですね。ご両親に感謝しないとね。

出水:アコーディオンをもらったときは嬉しかったですか?

CB:実はその正反対で、うちの父が重そうに演奏してて、しかもあんまりうまくない。途中で止まると、普通は止まったところから始めるじゃないですか?でも父はまたイントロから始める。だから何度もイントロが流れて、その曲のサビを1回も聞いたことがないくらい。だからできればやりたくなかった(笑)でも初めて持ったときに感動があったので、これはスゴイものもらっちゃったな、って思ったんです。

JK:ピアノは世界中どこにも持っていけないけど、これなら路上でもどこでもパッと弾けるわけだけど、飛行機に乗るのは大変そうですよね?

CB:これがねぇ、困っちゃってるんですよ。実はアコーディオンを持って入国するのは難しくて。

JK:あんまりいないからね。

CB:世界中にアコーディオニストはたくさんいますけれど、機内持ち込みが厳しくて。それで今、僕は右手と左手の部分を分解して、分けて積むんです。

JK:これ取り外しできるわけですね?!

CB:本当はしちゃいけないんですけど。でも旅をするときは、2つのバッグにして、小さくして持ち込む。

JK:国内線で次の都市から次の都市、って移動するときは?

CB:そのときは一席余分に買います。アコーディオン用にね。でも、お飲み物や食事はなんで1食分しか出ないのかな? 2席買ってるのに! 世界で一番旅をするのはミュージシャンンなんですよ。僕も下手すると、移動だけで人生の1/3を費やしてる。なのに! 楽器が上手く持ち込めない。これは問題ですよ!

JK:ホントねぇ! 大きい声でいいましょう! それはちゃんと抗議したほうがいいと思う。まず、お食事代は引いてもらって(笑)

CB:そ、そこですか?!

JK:それにしても、音楽家に対する愛情というか・・・もう少し考えてもいいわね。このラジオを聞いててくれるといいわね。

CB:そうなんです、皆さん、本当に飛行機の旅が多いんですよ!!

 

出水:cobaさんは90年代にビヨークさんからオファーを受けたそうですね? どういう経緯で?

CB:これもすごい偶然で、ロンドンでコンサートをやったときに、客席はガラッガラだったんです。400人ぐらいの会場に、たぶん・・・30人ぐらい? ところが、一番後ろのほうでものすごく盛り上がっている若者が2人いたんです。その2人が終わった後楽屋に来て、ビヨークさんだと紹介してもらって。

出水:ホエー!

JK:そのとき知ってました?

CB:いや、知らなかったんですよ。男性と女性がいて。「ビヨーク!」ってなんとなく強そうじゃないですか。男っぽい。それで男性のほうに「Hi Bjork, I love your music!」とか言っちゃった(笑)「いやいや、ビヨークはこっちだから」みたいな。ありゃ! ですよね!

JK:私も似たようなことがあるんですよ、パリコレで2回すごく成功して、3回目。油断したわけじゃないんだけど、シャネルと同じ時間になっちゃったの。ふたを開けてみたらスカスカ。私悲しくて、涙ボロボロで。最後泣きそうになりながらフィナーレに出たんです。そしたら最後まで見ててくれたのが、イタリアの雑誌の編集の人が来てくれてて、特集してくれたの。もう1人は詩人で、その方の連れが映画監督だった。人数少ないからガッカリなんだけど、そこに1人スゴイ人がいてくれればいいですよね。メディチ家じゃないけど、昔は5~6人の貴族の前で見せてたわけでしょう?

CB:おっしゃる通りで、今の世の中はすべて数の論理、クオリティよりもクオンティティ、という風潮になってしまっているけれど、本当に大事なのはクオリティ。どう大事に生きるかということだと思います。

JK:今までの経験のなかで、マサカ!と思うことは?

CB:本当にたくさんあるんですけど、その中でも一番ありえない!と思ったのは、僕の憧れのアストル・ピアソラさん。タンゴの革命家と言われる方で、僕はこの人にずっと憧れていたんです。彼が日本公演で来日したときには、僕の若いころに初めて出したアナログのレコードを差し上げたんです。それからずいぶん経って彼が亡くなったとき、ある番組で彼のお墓にお参りにいくっていうのをやらせていただいた。それで彼の自宅に伺ったら、奥様いわく「何万枚もあるアルバムは全部倉庫に倉庫に入れてしまって、ここには100枚ぐらいしかないのよ」っておっしゃるんです。めくっていったら・・・あったんです! 100枚ぐらい僕のアルバムが合ったんです! まさかこんなことがあるなんて・・・。

JK:ちゃんと聞いてくれたのね。答えは出なくとも。本人にはしっかり通じましたね。そこまで自分で確認できたのも素晴らしいですよね。

CB:嬉しかったですねえ。そんなことってあるんだなって。ピアソラさんの言葉をいただいたような気がして。「ひるまずどんどんやっていけよ」って。

出水:cobaさんが人生の指針にしているようなことはあるんですか?

CB:いっぱいありますよ。「人は人を呼ぶ」とか。「人は多様だから面白い」とかね。性格に言うと「人は多少のノイズをもって人を呼ぶ」。来てほしくない人も来ちゃうんです。だけど、それがいい。そこで必要なのが「人は多様だから面白い」。悪者も、悪いと思ってやってるわけじゃない。泥棒も、家族がいるわけですよ。100人いたら100人の正義があって、それを理解しようとすることが大事なんですよ。

JK:それが人間だからね。

CB:遠くの人は許せても、近所のゴミの出し方は許せない、って言うことあるじゃないですか。その人がどうしてそういう人なのか、その人の目線で考えると考え方ががらりと変わりますよね。

JK:アコーディオンのおかげでいろんな出会いがあったわね。もしアコーディオンがなければ?

CB:もうちょっと身長が伸びたと思います(笑) 重いのでね。

出水:デビューから27年、今後の目標や夢はありますか?

CB:ひとつはオペラを作ること。誰も想像していないような形のオペラを作りたいなと言うのがあるのと、もうひとつは・・・言えないんだなぁ~(^^;)

出水:えええ~?!

CB:僕の誕生日は4月29日なんですけど、来年の誕生日まではまだ言えない。一生けんめいそれに向かって頑張ってます!

JK:じゃあ、楽しみに待ってます!

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Bellows Lovers Night vol。17
【日時】2018年11月17日(土) 開場16:30 / 開演17:00
【会場】横浜赤レンガ倉庫1号館ホール(3F)
【料金】全席指定 ¥5,000(税込)
【出演】coba、杉山卓、おしどり、巡~MeguRee~、tipsipúca+生梅、内藤希花、Tellers Caravan
【友情出演】大久保ノブオ(ポカスカジャン)省吾(ポカスカジャン)
【お問い合わせ】 キョードー東京 0570-550-799(平日11:00~18:00/土・日・祝日10:00~18:00)
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=OA楽曲=
M1. My Favorite Things / Joyce Moreno
M2. 黒書院の六兵衛テーマ / coba