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「退職代行サービス」が流行る理由とは?

森本毅郎 スタンバイ!

最近、家事や買い物、高齢者向けの御用聞きのようなものまで様々な代行サービスが出てきています。そんな中、ネットを中心にとても話題になっている代行サービスがあるそうなのです。そこで・・・。

「森本毅郎・スタンバイ!」(TBSラジオ、月~金、6:30-8:30)7時35分からは素朴な疑問、気になる現場にせまる「現場にアタック」!!11月14日(水)は、レポーターの近堂かおりが『退職代行サービス』をテーマに取材をしてきました!

★退職代行サービスEXITとは?

話題の代行サービスとは、一体どのようなサービスなのか。EXIT株式会社・代表取締役の新野俊幸さんのお話です。

新野俊幸さん
「一言で言うと退職代行ということになるんですけど、会社を辞めたいけどやめられないという方の代わりに、退職に関する連絡を仲介するというサービスを運営しています。始めたのが去年の4月くらいからですかね。私自身が会社を3社経験してまして、3回退職してるんですけど、どの会社も非常に辞めづらかったんですね。辞めたいけど辞められない人が自分を含めて多くいることに気づきまして、もっと気軽にポジティブにできるサービスがないかなと始めました。最初は数人だったんですけど、7月くらいから爆発的に利用者が増えて、やっぱりニーズはあったかという感じですね。ここまで急激に増えたのは驚いたんですけど、自分と同じように辞めたくても辞められない方はたくさんいたんだなと。まだまだ増えると思ってますね。」

2017年の春から始まり、今年の7月頃からはネットを中心に大きな話題を呼んでいる「退職代行EXIT」。昨今の人手不足やブラック企業の蔓延などで辞めたいのに辞められないという人が増えているという時代背景もあり、ついにこのような代行サービスが出てきました。

EXITが行うのは、本人に代わって会社に退職の連絡をすること。利用者は、EXITにラインやHPから連絡して、会社名や人事担当者の名前など必要情報を伝えます。すると、EXITが、退社の意思を会社に代行して伝えてくれる、ということです。

退職届は自身で出す必要がありますが、退職届以外にも、会社のほうから退職に際してしてほしい手続きなどの連絡も、EXITが仲介してくれます。正社員なら料金は5万円!

★驚く。怒る。一方で、ついにうちにもきましたか、という反応も。

では、このサービスにはどのくらいの需要があるのでしょうか。また、企業側の反応はどうだったのか。EXIT株式会社・共同代表の岡崎雄一郎さんに伺いました。

岡崎雄一郎さん
「サービス開始からのべ1500件くらい依頼を頂いていて、最近は本当に増えていて月間の依頼件数が300件くらい、相談件数でいくと1000件くらい。ただ、もっと需要があると思っていて、年間の離職者数、仕事を辞める人は730万人くらいいるんですよね。おそらくもっと悩んでる人、このサービスを必要としている人は月間300人じゃくだらないかなと思います。典型的な反応としてはまず驚きますよね、話についてこれないというか。○○さんは今日から来れませんという話をするんですけど、いやどういうことですかと、説明すればわかってくれるんですけど。あとはその後に怒る、本人がいないので直接怒れないので、代わりに怒る。極端な話30分くらい説教するとか。ただそんな中知っている方も出てきていて、”あ、なるほど、メディアで見ました。ついにうちにもきちゃいましたか。しょうがないですね”という方も少しずつですが出てきた印象ですね。」

利用者の年代は20代~50代と非常に幅広いようで、最高齢は59歳だそう。岡崎さんご自身は、サービス開始当初は気軽に面倒なことを投げてくれればいいなという考えだったそうなのですが、サービスを開始してみると、利用者の中には極限まで思い悩んで、精神的に参ってしまった人や、自殺未遂にまで至ってしまった人もいて、本当に苦しんでいる人の存在を実感した、とおっしゃっていました。

実際に、厚生労働省の2017年度(平成29年度)のデータでは、辞めたいのに辞められないなどの退職に関する相談件数が3万9800件を超えており、この数字は、解雇の相談件数を上回っているのです。それだけ退職は大変なことなのです。そのような現状もあり、依頼が殺到しているということです。

★転職サービス業に退職代行を加えます

当然こういったサービスの需要があるとなれば、同様のサービスは増えるわけですが、実際にインターネットで検索すると複数の会社が出てきています。

そんな中、ちょっと意外なところでも類似のサービスを始める会社もありました。株式会社UZUZ専務取締役・川畑翔太郎さんのお話です。

川畑翔太郎さん
「元々は第二新卒、既卒と呼ばれているような20代の方向けに就職だったり転職ということをサポートしていたんですけど、これからは退職代行というサービスも行なっていくことになりました。10月の下旬からですね。一言でいうと転職するときは必ず退職が絡むんですね。今までも転職支援をやっていると、転職先は決まったけど退職ができなくて苦労しているという方がいらっしゃって、そういった方々に転職だけじゃなくて退職のアドバイスもしていました。なのでそれを事業として行なっている会社が最近ちょこちょこ出てきたので、うちとしても転職だけでなくて、退職してから転職、転職してから退職というところまできっちりサポートできるサービスをやっていこうと。」

元々20代の若手向けの転職サービスを運営していたUZUZですが、転職には当然退職がつきものということで、こういったサービス「リスタート」も開始しました。料金は3万円、その後UZUZで転職が出来ればキャッシュバックされるそうです。

辞めたくても辞められないという、潜在的な転職希望者にアプローチ。人材流動性を高めるという意味合いもある、ということでした。

最初にご紹介したEXITでも、やはり退職した後の転職について、大手の転職サービス会社と連携してサポートをしています。退職と転職は切っても切れないですものね。

★こういう会社はなくなった方がいい

最後に、EXIT株式会社の岡崎さんと新野さんに、業界の先駆者として今後のサービスの展望について伺いました。

岡崎雄一郎さん
「最終的なところでいうと業界全体でこういうものが増えていってサービスの質が高まっていけばいいと思うんですけど、5年後、10年後の話をすると、こういう会社はなくなった方がいいという話なんですよね。代わりにやってもらわなくても、誰しもが何の気兼ねもなく辞めれるようになっていった方がいいなと。そのときは僕らは新しい飯の種を探さないといけないんですけど、社会としてはそうなっていってほしいなと。まずは増えると思うんですが、それが最終的には良い意味で減っていくような社会になるのが健全というかあるべき姿でないかと思っています。」
新野俊幸さん
「退職代行がある種、労働者のセーフティーネットになれば良いなと、要はいつでも辞められるという気持ちを持ったまま働けるという状態になるんですよね。実際にお客様の中にも依頼までは行かなかったんですけど、exitで辞められるということがわかったので安心しました。もう少し頑張って見ますという方もいたので。そういうセーフティーネットになることが出来れば過労死みたいなものは減るんじゃないかと。本当に社会全体の雰囲気を変えていきたいと思っていますね。」

「5年後、10年後には、こういう会社はなくなった方がいい」とおっしゃっていたのにはびっくりしました!しかし、退職代行サービスが広まることで、結果的に退職代行も必要なくなる、つまり今の社会全体の空気を変えていきたい、ということなわけで、そういう意味では、その可能性は十分に実感した今回の取材でした。

「現場にアタック」近堂かおり

近堂かおりが「現場にアタック」で取材リポートしました。