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車いすの男性が全国に出かけて作るバリアフリーマップ▼人権TODAY(2019年1月5日放送分)

人権TODAY

毎週土曜日「蓮見孝之 まとめて!土曜日」内で、8:20頃に放送している「人権トゥデイ」。様々な人権をめぐるホットな話題をお伝えしています。

車椅子の男性が1人で制作

車椅子でお出かけ バリアフリーマップ」というウェブサイトには、都内を中心にショッピングモールや娯楽施設、スポーツ施設、観光名所などについて、車椅子でどのくらい自由にまわれるかという情報がまとまっています。

制作しているのは欠端厚志さん(48)。1人です。30歳の時にスキーの事故で車椅子生活になり、自宅でウェブサイト制作の仕事をするかたわら、各地に出かけてバリアフリーの情報を集めています。2012年から制作を始め、現在では全国2000か所以上のバリアフリー状況を公開しています。

バリアフリーマップを作る欠端厚志さん

このウェブサイトを作ったきっかけを聞きました。

欠端さん

元々、健常者の頃から出かけるのが好きで、それは車椅子になってからもそうで、でもちょっと見える世界が違うんです。車椅子目線で見るとバリアフリーもいろいろあって「何でこんな風に作んなきゃいけないの」っていうものを見た時に苦言を呈したくなっちゃう。でもそれをやってしまうと、せっかくストレスから逃れるために出かけてるのに、そっちでまたストレスを抱えなきゃいけなくなってしまうので、嫌だったんです。備忘録ではないですけど、ここに行ったらこんな目に遭ったっていうのを、写真付きで発信してみたらどうかな、みたいな感じでやり始めたんです。

ちなみに、TBSラジオのある港区赤坂の周辺を見てみますと・・・「赤坂サカス」「サントリーホール」「日枝神社」などが載っています。欠端さんは、独自の基準でバリアフリーのレベルを3段階に分けていて、「赤坂サカス」は最も配慮されている「レベル3」でした。ちなみに「坂が多いが屋内導線でカバーできるので車椅子でも十分楽しめる」と評価しています。

車椅子ユーザーのためのマップ

こうしたバリアフリーマップは、行政やNPOなどいろいろな団体も作っています。港区でも作っていて、ホームページで見ることができますが、欠端さんはどう差別化しているのでしょうか?

欠端さん

行政で作るバリアフリーマップは、車椅子ユーザーだけではなくて、点字ブロックがありますよとか、筆談でいいですよとか、そういうことも作っているんです。じゃあ、車椅子ユーザー目線で作られているかというと「スロープがあります」って書いてあるけど、そのスロープは「台車用のスロープです」ということもあるので、それが有用な情報なのかというと、あんまりそうは思わない。行政が作ると、どうしても行政区分で切れてしまうので。「新宿のバリアフリーマップ」を新宿区が作っても新宿の高島屋はもう渋谷区ですからね。

先ほど出てきた「日枝神社」。TBSラジオからもすぐ近くで歩いて行ける距離ですが、住所は千代田区なので、港区のバリアフリーマップには載っていないんですね。そんな神社やお寺のバリアフリー状況はどうなっているか、欠端さんの体験を聞きました。

欠端さん

1人で行ける所は多いですね。浅草寺とかは普通に地下鉄降りて、本堂の上までエレベーターで登れて、お賽銭も入れられるんで、もう十分ですよ。それは僕一人でもできるぐらいのバリアフリーレベルなんで相当ですね。それ以外にもメジャーな神社仏閣は結構行けるところが多いです。社殿とか本堂とかに上がるためのスロープがきついことはあるんですけど、それは古い建物で構造上、仕方ないけど、僕のような障害でなければ上がれるところばかりです。

こうした便利になっているところがある一方で、駐車場に難があって、幅が狭くて車いすの乗り降りが出来ないとか、地面が砂利で車椅子を動かしづらいなど、不便な場所もあるということです。

全国に出かけて調査する欠端厚志さん

泊まれるホテルがない!

おしまいに、これからの活動を聞きました。

欠端さん

最近は、ほぼ「ポケモンGO」やってる感覚です。外に出て、おもしろバリアフリーがあった時に写真に撮って「キャラゲットした」みたいな、そんな感覚です。万人が行きたがる所は車椅子ユーザーも行きたいでしょうから、出来るだけどんな所でも行きたい。段差があって、車椅子ユーザーはあきらめたほうがいい所はあきらめるんですけど、行ける限りは現地のヘルパーを雇ってでも行くっていう感じです。

欠端さんは今後、関西方面の情報を増やしていきたいと意欲を見せていますが、遠征する際のホテルの宿泊に苦労しているそうです。電動ベッドで床との間に空間がないため、車椅子で近づいても足の部分がつっかえてしまい、ベッドに移れないそうなんです。隙間を作ってほしいと、バリアフリー対応のホテルに改善を求めています。

(担当:進藤誠人)