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綿引さやかさん、ぴったりな少年役と歌声の魅力【正坊とクロ】

ラジオシアター~文学の扉

毎週日曜、夜9時からお送りしている
【ラジオシアター~文学の扉】

 今週はゲストに女優の綿引さやかさんをお迎えして、新美南吉の『正坊とクロ』をお届けしました。

今回が番組初出演となる綿引さん。
もともとラジオドラマがお好きだそうで、普段からこの番組もよく聴いてくださっていたのだとか!
「出演させていただけて本当に嬉しいです!」と、今回の収録をとても楽しみにしてくださっていたようです。

綿引さんには今回、サーカス団のお千代と少年・正坊を演じていただきました。
ピンと芯が通り、純粋さと温かさも溢れる魅力的な声が、少年役にぴったり!
なんと今回が少年役初挑戦だったそうですが、「正坊の姿が眼に浮かぶ!」と朋子さんも大絶賛されていました。

一方で、朋子さんが演じた熊のクロは、台詞が鳴き声のみ!
「うううう、うう」「クオーン」「ガアアアッ」と、クロの心情や姿を見事に声にのせていく朋子さん。
文字に感情が音となって吹き込まれ、立体的になる様子や躍動感、これもラジオドラマならではの魅力だなと改めて実感します。

ミュージカルでご活躍されている綿引さんには、今回作中で少しだけ歌も歌っていただきました。
アカペラでも確実な音程、そして心が透き通るような歌声が印象的で、一度聴いたら耳にも心にも残る確かな歌唱力!
クロへの愛と切なさが滲み出た2回目の歌には、心が揺さぶられ思わず胸が熱くなりました。

愛や絆を描きながらも、”哀しいというのが人生の基本である”というテーマが感じられる新美南吉の作品。

「私はなぁ…なんにもなくなって家を出たんだから、なんにもなくなって家に帰るんだよ。」
こちらはサーカス団の団長の台詞ですが、何気ないような一言が、とにかく深い。
哀愁が漂いつつも、人生という時間の中に確実に得た何かを噛み締めているような…。
自分自身も考えを巡らせるキッカケとなる言葉やテーマが、作中に散りばめられていますよね。

来週も新美南吉の作品から『狐』をお届けします。
親子の愛、どことなく漂う悲哀。
綿引さんと朋子さん、お二人の息ぴったりなラジオドラマをお楽しみに♪

by 永瀬千裕

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