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もし、「お隣さん」が外国人だったら▼人権TODAY(2019年2月2日放送分)

人権TODAY

毎週土曜日「蓮見孝之 まとめて!土曜日」内で放送している「人権トゥデイ」。様々な人権をめぐるホットな話題をお伝えしています。

今回のテーマは・・・
“もし、「お隣さん」が外国人だったら” です。

人権トゥデイ

日本人と中国人が一緒に紙相撲を楽しむ

★住人同士の「かけはし」を担う学生団体

きょうは、外国人が多く暮らす団地についてです。埼玉県川口市にある「芝園団地」では、約5,000人いる住民のうち、過半数が外国人・特に中国人の方が日本人よりも多く住んでいると言われています。今回は、この団地で月に一度行われている住民同士の交流会を取材した。主催している「芝園かけはしプロジェクト」代表で、現役大学院生の圓山王国さんのお話です。

「芝園かけはしプロジェクト」代表・圓山王国さん
「芝園かけはしプロジェクト」は、学生だけで構成している学生ボランティアグループです。芝園団地では外国人の方が増えるのに伴い、様々なトラブルが起きた。実際にゴミ出しや騒音などの近隣トラブルが発生する中で、住民の方々がお互いに不信感を抱く。その状況を解消するため、持ち寄りのランチ会や、広場で太極拳をやったり、カフェのような形式で気軽に過ごせる場を設けたりとか。自然に楽しくコミュニケーションが生まれるようなイベントにしたいと心掛けている。

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「芝園かけはしプロジェクト」代表 圓山王国さん


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芝園団地の最寄駅は、JR京浜東北線の蕨駅。団地は全15棟あり、かつては敷地内に小学校・中学校がありました(今は廃校)


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芝園団地の外観


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団地内は中国語が飛び交います。広場は、中国人家族に人気の憩いの場


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敷地内には中国人向けのお店も多数あります。こちらは物産店


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中国人向け保育園(24時間営業だそう)


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団地内にある自動販売機。中国語の飲み物も…


芝園団地は都心まで30分という利便性の高さや、家賃の手頃さ、また保証人不要で契約できたりと、高齢化が進む日本人住民と入れ替わるように中国人が増えてきたそうです。ただ、元々の生活習慣が異なることで様々な問題が報告されるようになり(ゴミの分別・騒音・料理の匂いが鼻につく等)、そこで団地の自治会が学生に協力を仰いで4年前に発足されたのが、芝園かけはしプロジェクトという団体です。

★けん玉・紙相撲…初めての体験に大盛り上がり

先月の交流会のテーマは「日本のお正月遊び」。日本人・中国人が一緒にけん玉や紙相撲を楽しんでいたので、中国人の参加者に感想を聞いてみました。(最初の女性は、学生ボランティアの江藤聖也さんに通訳していただきました)

张(チャン)さん
日本に来てまだ一週間なので、日本の文化や色んなことについて学びたいと思った。日本の友達が一人もいなくて、しかも、旦那さんも日本人の友達がいない。いま言語のレベルがまだ追い付いていないのだが、それでも人と話せることが好き。
劉(リュウ)さん
今日は2回目。日本人ともっと交流してみたいと思って来た。一応バイトもしてて、友達と一緒に外で遊ぶこともあるが、ほとんど中国語を喋る人と遊んでいるので、ここに来たらめちゃくちゃ日本語喋れる。(けん玉は初めて?)初めてです。全然乗せられなくて、全然無理、全然無理!

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交流会の最初に行われたアイスブレイク。日本人・中国人混合のチームに分かれて、互いの“共通点探し”を行います(「日本に住んでいる」、「餃子が好き」など)


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紙相撲を楽しむチャンさん(右)。レフリーは圓山さん


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3回目の参加という中国人家族。紙相撲で遊ぶお子さんが楽しそう


チャンさんは、旦那さんの仕事の都合で一週間前に日本に来たばかり!たまたま廊下ですれ違った、ご近所さんの中国人女性に声をかけられて、飛び入り参加したそうです。そして二人目の男性、リュウさんは、大学で日本語を学ぶ交換留学生で、とにかく日本人と話せることが嬉しいと話していました。

★「楽しくて最後までいちゃった」初参加の日本人住民

さらに、日本人の参加者にも話を聞いた。芝園団地に住んで36年、この男性の隣でイベントに参加していた、荒木紀理子さんの話。

荒木紀理子さん(芝園団地在住36年)
隣ですごい楽しかった。ものすごく面白かったですよね、初めて話をしたんだけど。(初めてとは思えないほど仲良くなって…)とっても気さくな、良い子です!私は団地の住人なんだけど、本当に今日は、どんなことをやっているのかを見てみたいと思って見学に来た。ちょっと様子を見て帰ろうかなと思ったのに最後までいちゃった。

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荒木さん(左)とチャンさん(右)。紙相撲で盛り上がるママをよそに、小学生の息子さんは、学生スタッフとジェンガを楽しんでいました


約2時間の交流会を通してすっかり仲良くなっていました。

★学生に心を動かされ始めた住民たち

最後に、長年団地の移り変わりを見てきた荒木さんは、今の芝園団地の姿をどう見ているのか聞いてみた。

荒木紀理子さん(芝園団地在住36年)
ある意味ここはひとつの村なんですよね。2,000世帯あって団地の中は。皆で焼き芋をやったり、スイカ割りをやったり、一声掛ければワーっと子供達が集まって、色んなことをこの地域でやってきた。私の子供達が小さい頃ね。それがずっと住民が変わっていく中で、上下左右が中国の方達だから、そういうことを拒否的に見る人もいるかもしれないけど、これが現実なので。ただ学生さん達が「やろうよ」って言ってくれることを、自分達の問題として、ちゃんと広げなきゃいけないと思う。

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掲示板の案内には、日本語と中国語が併記されています。昔はベランダからゴミを投げ捨てる人が多発していたとか


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かつて、中国人を誹謗中傷する落書きがされていた団地内のベンチ。今では、「芝園かけはしプロジェクト」の活動により、住民の手形で彩られたカラフルなベンチに生まれ変わっています


地域が変わっていくのは当然のことと受け入れた上で、住人自身が主体的に動いていくべきとも話していました。これから益々外国人が増えていく中で、芝園団地の取り組みから学ぶことも多いかもしれません。

(担当:TBSラジオキャスター 田中ひとみ)
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芝園かけはしプロジェクト http://shibazonokakehashi.org
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